南京豆NAMENANE×家のカギ 合同公演 短編集「口を開けば孤独」を終えて
改めまして、ご来場いただいた全てのお客様、ご参加いただいた全ての皆様、お力添えいただいた全ての皆様、エールを送ってくださった全ての皆様、ありがとうございました。
合同公演であり宣言中の公演であり、個人的には一部出演もあったこともあり、出演者の皆さんにしっかりご挨拶できなかったので
なんか子供っぽいなと思いつつ、自分の書いた作品の話と、出演者のおひとりおひとりの話を書こうと思います。
『犬も食わない、棒には当たる』
この演目は
随分前からプロットがありました。
あらすじにある範囲のことは全て決まっていて、彼女が何を掘り返すのかが空白でした。
この企画が進み出したころくらいに、企画とは関係なくたまたま何人かの出演者と電話をしたとき、お互いの恋愛の話をしました。
特に過去の恋愛の話をしたんですが、これがまあ個性的でユーモラスなエピソードが出るわ出るわで。それをそのまま、使った部分が多分にありました。
おかげで体重の乗った、楽しい作品になったと思います。
『オクタ』
この演目は元々は、すごくぶっちゃけて言うと
キャスティングのバランスを取ろうという目的がありました。
4演目を10人で分担することを考えると、比重や負担、出演数が偏るのは明白でした。なので、残りの演目のバランスを見てからキャスティングを決めて、完全な当て書きで作っていきました。
「七不思議が紐付いていき、8個目の不思議が見えてくること」
「重要な登場人物は不在であること」
だけが決まっていて、七不思議が連想されやすい学校が舞台になり、平時だと事件が起きにくいので文化祭期間中になり、できるだけ安楽椅子探偵の形式を取りたかったので全員を学生にはせず、部屋を出る理由がある大人(顧問かOB)を登場させることになりました。
そこからはもうひたすら、世界中の七不思議を調べ、数字について調べ、参考作品を見漁り、ノートにまとめて作り上げていきました。
僕はプロットをパソコンでまとめることができず、いつもネタを作るのはノートとボールペンを使います。大学の授業よりもよっぽどペンを握りました、、、
【座組の皆さんの話】
フライヤー記載順に
・五十嵐
今回、家のカギにも南京豆にも十分なセリフ量の役柄で出演してもらって、企画を支えてくれたと思います。
稽古がオンラインになってしまったり、回数が少ない中で改めて見えてきたのは、なによりも僕の脚本への理解力の高さ!
『オクタ』では、奔放な部長とツッコミいじられ部員と個性派顧問に囲まれて、どれだけ重要な仕事をこなしていたか計り知れません。
そして南京豆の稽古で、僕が普段当てることのない役柄に挑んでいる姿を見れたことも大きかったです。
・今井未定さん
オーディションにご応募いただいたときからオーディション会場でお目にかかったときも稽古でも、インパクトの絶えない方でした。
まだ場数が少ないそうで、とてもそうとは思えない場勘があるように見えて、毎日袖から感動していました。
オーディションで、パワーと気迫が前面に出ていて個人的にはビビっていたので、あえてその土俵では戦わせたくないという思いもあっての配役だったんですが、ただただなんでも出来ることが判明しました。
・岩井美菜子
こん公演で、ついぞ世間話以外の絡みがなかった唯一の人間でした。
家のカギの作品にも出てもらっておらず、僕個人は同じ作品には出ていたもののシーンは被りませんでした。
目上に対する度胸を見習いつつ、歳下演劇人間なので、今後負けないようにしないとなあの気持ちです。
・北原州真さん
コロナ禍の出会いで声と人柄を知っていました。
北原さんが上手いとか下手とかいう話ではなく、家のカギが求める人材の像にとても当てはまる方でした。
家のカギは技術よりも、人柄や面白がる気持ち、楽しいことを考えることができるかを求めます。
だからオンラインの出会いでしたが、僕はずっと一緒に演劇を作りたかったです。機会を得られて幸運でした。
そして、僕が書くツッコミセリフを概ねすぐに僕の意図通り読んでくださる方は初めてでした。とってもうれしい。
・久保瑠衣香さん
昨年9月からコロナ禍で共に演劇を作るのは2度目でした。ご本人がnoteで言及していた通り、今回は企画段階から関わっていただいていました。
なるべく楽しく、気持ちよく公演を終えられていると嬉しいです。
個人的には、死にかけていたときの大恩人の1人なので、とってもそれに尽きます。
改めて、こんなに素敵な役者さんに偉そうに演出を付けてしまっていていいのかと不安になります。
・袖山駿さん
断片的な噂しか存じておらず、勝手に怖がっていました。独特なローテンションも暫く怖かったのですが、ほぼ唯一と言っていい僕の役と会話のある役だったので、コミニュケーションを取る中で仲良くなれたと、これまた勝手に思っています。「(家のカギに)出して」と言っていただいたことを真に受けます。
・武田紗保さん
同い年。あっけらかんとしていてパワフル。
共演者として出会いたかったと強く思います。
作家としては頼もしく感じ、演出家としては恐ろしくも感じました。
同い年なこともあって、この人には何で勝てるかなあとか、いろいろ考えました。僕にできないことを特に得意としている役者さんで、とても救われました。
・村松ママンスキーさん
この人がいなければ4作品の幅がもっともっと狭まっていたに違いありません。
我々のような若い団体にお力をお貸しいただき、ありがとうございました。
『犬も食わない、棒には当たる』の、舞台上でのことは完全に任せきりでした。
こういう活躍をしてくださる諸先輩方が我々にどれだけ重要か、9月に引き続き実感しました。
・山田
なるべく出演を重ねて欲しいと思っていたので、こうやってそうそうない環境で役者をやってもらえてよかったなと思っています。
この状況で、普段通り立ち回れないことでのしわ寄せをかなり背負わせてしまったと思うので、もっと公演の準備や進行を体系化していかなければなと思いました。
役者の山田を見に来るお客様がいること、過不足なく演じることに真摯なことを知れて、とても嬉しかったです。
とんでもなく長文になってしまいましたし
究極に個人的な文章なので、ここらへんで失礼します
また公演も企画します、ワークショップやオーディションもやりますので、またそのときお会いしましょう。