死ななくて良かったのかも😜
過去にね、グループCカーの極秘テストさせてもらったことがあってね。
それはそれでパワーが強烈でした。レース中は1000馬力。予選ではフルブーストで1500馬力を絞り出していたという。僕がドライブしたときに、何馬力にブースト調整されていたのかわからないけれど、衝撃的なドライブでしたね😜
路面を蹴って加速するって感覚ではなくて、大砲かなにかの弾になって打ち上げられている気分でしたね。もしくはミサイルの弾頭に組み込まれている感覚です。
4本のタイヤがあって駆動するから、分類上は「クルマ」ということになるのだろうけれど、ウイング次第で確実に飛べるわけで、つまりは「航空機」にしてもいい。実際に、木の葉のように宙を舞ったことも数知れずですからね。人間が乗っていることがそもそも不自然な気がする。
実際にね、乗った瞬間にただならぬ恐怖を感じる。「走る棺桶」だなんて口の悪い人達が表現していたけれど、言い得て妙ですよね。ドアは跳ね上げ式だから、逆さまに着地したら脱出できないわけです。火にも包まれやすい。そもそもコクピットかタイトすぎて、閉所恐怖症を自覚する。ドアを閉められただけで、心臓がドキドキしました。
サーキットデザイナー、ヘルマン・ティルケ氏が設計する前の、つまりダイナミックだった頃の旧富士の最終コーナーを5速で抜けてからも、まだ2速あたりでフル加速しているように鋭い加速Gが続く。
脳髄が置き去りになる。クラクラして視界が遠ざかる。直線で右足が怯え出したのは、僕の経験ではこの時だけです。
ドライバーって貪欲だから、もっと速くもっと速くって、アクセルペダルを床踏みさせるのだけれど、この時ばかりは、躊躇したよね。
「ここで何かあったら死ねるな」
命を賭ける覚悟が求められた。史上最速のマシンであることに疑いはない。
「これに乗れば、億、もらえるよ」
長谷見昌弘さんの言葉が記憶にあります。命代ですね。
基本的にハイパー派だから、どうしてもこのマシンでレースがしたいと希望していた。
とはいうものの、僕にレギュラーシートが回ってくる前にシリーズが消滅してしまった。悔しかった。でも、だからまだ命があるのかもってみずからを納得させてます😜
歴史に残る最速マシンであることに疑いはありませんね。「走る遺産」決定〜!😜
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