おめでとう👏👏👏 #膝枕リレー 一周年フェス & 『膝枕』外伝100本越え
おめでとうございます!
2021年5月31日にはじまったClubhouse朗読 #膝枕リレー が、一周年を迎え、2022年5月31日から一週間は50を超える膝枕部屋が開かれるという、世にもめでたい盛り上がりの中、ついには製作品の外伝も一気に100本越えを果たした模様です。
外伝が生まれたころの初動は早かった、恐れを知らなかった私きぃくんママですが、この頃は恐れを知って、遅筆で、声にて発表済みである作品があるにも関わらず、note発表を怠っておりました、、、
そんな、下書きボックス入りだったこちらの作品を、キリ番過ぎたところにて、こっそりとアップしておこうと思います。
こちらの作品は2021年師走の12月16日をもって#膝枕リレー
連続200日目を記録した際に、Clubhouseにて発表させていただいた原稿でございます。
膝枕番号34番に名を連ねさせていただいている、
私きぃくんママ
9月7日の100日記念にはこちらの外伝を上奏いたしました
『あの夜からの膝枕~ワニに拾われるの巻』https://note.com/keykun_mama/n/n8e1f777a8837
こちらに続きまして、今回も、この記念すべき日に
またしても‘テツアツ’の思いを込めて、
今井雅子先生の絵本『わにのだんす』主人公のワニを登場させる掌編外伝を
ここにしたためます。
この物語は本編単体では、作品世界が❓になっております。
まずは元祖『膝枕』の正調https://note.com/masakoimal/n/ne0dd89815d75
を読んでいただき。
さらには、enbooks刊の絵本『わにのだんす』
わにのだんす (エンブックスの幼児向け絵本) | 今井 雅子, 島袋 千栄, (発行)エンブックス |本 | 通販 | Amazon
こちらがこのダンスワニです。
そしてそのワニが、箱入り娘膝枕を拾った後の物語
サトウ純子作『占い師が観た膝枕~ワニと箱入り娘編』
本作は、こちらのダンスワニが占い師の館からワニの国への帰宅する途中のエピローグ的掌編です。
また、本編に登場する海岸『膝浜』はこちらの作品
膝枕ダンサーとして登場するのはこちらの外伝に登場した主人公膝枕
さらに、膝の浜の波音は、膝枕リレーと大変近しい【『月想』リレー】の脚本家高橋郁子作 idenshi195さんの朗読キネマ『潮騒の祈り』へのオマージュとして
「ざざぁん」を「ザッパーン」にかえて
こっそりと埋め込めました。(作者高橋郁子先生には2021年12月の時点でご了承いただいております)
朗読キネマ『潮騒の祈り』公演情報詳細を発表しました | idenshi195
各引用元の作者の皆様方、どうもありがとうございます。
みなさんぜひとも笑ってお楽しみください。
きぃくんママ作 膝枕外伝
『ワニが膝の浜でダンスを踊ったならば』
夜半より 再び降り始めた冷たい雨が、雪にかわった。
ネズミを追い駆ける猫さえも眠りにつく静まり返った時間。
全ての店舗が眠りにつき、シャッターを下ろした商店街を後にしたワニは
ワニの国へと繋がる浜辺へと、ひとり向かった。
重たい雪雲に阻まれ、月の光も届かない浜。
ザッパーン ザパパパーン
師走の潮風が、打ち寄せる波しぶきを巻き散らし、
波打ち際にたたずむワニの帽子の上にふんわりと乗っかった白い雪を濡らす
ワニの国への扉が開くのは、明け六つから六つ半の間。
このお天気では、とてもお天道様を拝めぬまま、扉を抜けねばなぬと
ワニは少しがっかりしていた。
ザッパーン ザパパパーン
明け六つの鐘の音とともに、空が白んでくる。
黒い海原に吸い込まれる粉雪
舞い散る雪を透かした向こう側の地平線に
朝日がぽっかりと顔を出した
ワニはお天道様に柏手を叩いてから
おもむろに踊りはじめる
🎶ひざのまくらが ゆらゆら なみま
ひざのまくらは ぷかぷか きしべ
ひざのまくらよ こいこい ここへ
その歌は、ワニが幼い頃、田舎のおばあちゃんが歌ってくれた『膝浜音頭』だった。
陽気に歌い踊るワニに呼応するように
なんと!波打つ海面に、何かが踊っているような姿が見え隠れしはじめた。
目を凝らしてみると、それは、ひとつの、いや、ひとりの膝枕?
膝枕ダンサーは波をものともせず、
むしろそのダイナミックなウェーブを味方につけ、
宙に舞い上がってクルっと回り、さらにくるくるリズミカルに回転したり、
波頭から滑るような急降下をして水面を切り開いたりして、
大胆に波に戯れたかと思えば、
その身を任せ、漂いながら、
揺蕩うように舞う様を見せたり…
海面は彼女のステージ。
そして、砂浜はダンスワニのステージ。
星の粉のような砂と舞い散る粉雪と波飛沫が
二人のダンスをキラキラと装飾する。
その姿を水平線から昇ったばかりのでっかい初日の出が
祝福するように照らしていた。
to be continued.....................................................................