わにのだんすは膝枕-言葉遊びを楽しむ
Clubhouseで2021年5月31日に始まり、毎日続いている 今井雅子作 短編小説『膝枕』朗読リレー。
私が『膝枕』を知ったのは、8日目の6月7日だった。そもそも声を生業とする人たちが脚本家今井雅子先生の周りに集まり、Clubhouseでリレー朗読が始まっていたところ、ズブの素人ワタクシきぃくんママが、経緯を知らずに「私も読みたいので、誕生日跨ぎの6月14日23時30分に予約します」と、知ったその日に参加表明したのだ。
楽しむことには貪欲で向う見ずなたちゆえ、膝枕№34をいただいてからは、意気揚々と二次創作にまで手を出したが、思いついてすぐの勢いで丸1日足らずでnote発表した2作品『あの夜からの「膝枕」外伝』『箱入り娘膝枕の願い‘七夕によせて’』以降は私以外のそうそうたる書き手に圧倒され、既出も作品群の中で埋もれ、複数思いついた『膝枕』バリエーションのプロットを書きかけのまま抱えこんでしまっていた。
85日目8/23(月)21:00YOさん💓初膝😆今井雅子作【膝枕】~外伝「きぃくんママ作・箱入り娘膝枕の願い」 朗読リレー初参加でいきなり外伝🗣
ナントナント❕❕初膝(初めての朗読参加)で私の書いたものを読んでくださる大事件が起こった😲
嬉しさのあまり、調子こいて、『膝枕』の言葉遊びに『わにのだんす』を絡めて発表してみることにした。
『わにのだんす』は『膝枕』の今井先生による絵本で、毎日Clubhouseの個人ルーム【きぃくんママと一緒】をゲリラ的に開いて、下手なピアノを即興で弾きながら遊ばせていただいている♪♪♪
だんすワニと『膝枕』
独り身の、自由で気ままなワニは、その日の予定も自分しだい。
いったい今日は何処で、歌い踊ろう。
うすぼんやりとした寝起きの頭で、ワニはClubhouse「きぃくんママがちゃんと起きているかどうか確かめるためだけのお部屋」と「マスクの小人ニュース」を聴く。
口が臭くないようにハミガキは毎朝、怠らない。
いきなり玄関のチャイムが鳴り、ワニのもとに注文の品が届いた。
宅配されたのは「膝枕」だ。
ダンボール箱を受け取るや否やワニは優しい声をかけた。
「楽しみにしてたんだよ。」
喜んだワニは
箱の中の膝枕をお姫様だっこの姿勢で抱き上げ、そっと床に下ろす。
すべすべの白いすねを畳で傷つけないように気をつけながら。
「ランクが高すぎるんですけど」
どこから見ても素晴らしいと大絶賛するワニ。
にやけまくって膝枕を褒めちぎる。
「ルーブル美術館でモナリザ見た時は
はて、こんなに小さい絵だったのかと肩すかしを食らったけれど
どうやら貴女はカタログで見た写真より何万倍もステキですよ」
「ヨロシクオネガイイタシマス」
素直な気持ちを伝えるかのように、膝枕は正座した両足を微妙に内側に向けてご挨拶。
「つまらないワニですが、今後ともよろしくお頼み申し候」
噂に聞いた以上の完成度の膝枕。
楽して稼いだわけじゃないが、子ども村にプレゼントをした残りのお金で膝枕を購入したこと。
とんでもない掘り出し物じゃないか。
確実に作り物ではあるが、見た目も手ざわりも生身の膝そっくりな上に
にわかに感情表現もできるようプログラムを組み込まれている。
ルーカス監督作品に登場しそうな、精巧な膝枕ロボットだ。
だが、膝枕以外の機能は搭載しておらず、膝を貸すことに徹している。
類似品はいくつか出ているが
俄然の高評価を得ている「膝枕カンパニー」の商品を購入しようと
取りも直さずカタログから商品選びをした。
体脂肪40%
とてつもない沈み込みを約束する「ぽっちゃり膝枕」
来世でも耳かきされたい
いつも忘れ難き「おふくろさん膝枕」
来年も再来年も懸命にあなたを支えたい
いたいけな「守ってあげたい膝枕」
LINE通話機能付き「おしゃべり膝枕」
来訪者をしらけさせる「オヤジのだじゃれ膝枕」
ラインナップは実に幅広く
くらくら目移りするばかりのワニは
果たして一つを選ぶのが難しかったから
ランダムに指を滑らせ
正調『膝枕』今井雅子作 をポチった。
単なる偶然とはいえ、この出会いはワニにとって必然であった。
楽しみに待つ事、三日。
かくしてワニは 正調『膝枕』今井雅子作(別冊付録『わにのだんす』) を手にした。
確かなことは「Clubhouseで旋風を起こします」
筋書きのないストーリーを生きてきたワニに、この日から新たなる使命が生まれた。
たくさんの人に ‘膝枕リレー’ を繋いでいくこと。
とてつもない野望を託されたものだ。
だが、それはワニにとって大変な名誉。
喜んで挑ませていただく。
Clubhouseにログインしたワニ
賑わうClubhouseで活躍することが運命づけられたワニは
はじめまして と あいさつをするかわりに 『わにのだんす』をご披露ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
♪おどることがだいすきなわにが
(中略)
おくりものをおくりました♪
「たのしんでくれたかな」
夏が訪れようとするころにはじまった‘膝枕フィーバー’は、どんどん膝を増殖させながら、今も拡がり続けている。
ルンバ と 膝枕 は どちらもステイホームでお仕えする 健気なロボットである
ルルルル♪ルンルン♪ルルル~ルンルンルン