『業界に貢献する』
こんにちは。
KEYAKI COFFEEの松木です。
この記事は東京へ向かう新幹線の中で書いています。
明日から3日間、JSC(ジャパンサイフォニストチャンピオンシップ)があり、私はそのジャッジとして参加する予定です。
当店のスタッフも3名出場する予定なので詳しいことは書きませんが、よく「KEYAKIさんって積極的にスタッフのみんなも大会に関わっていて凄いですね」と言われることがあるので考えていることを書いてみます。
確かに仙台でいうと競技会に出るバリスタはまだまだ少なく、ハードルが高いと感じている方も多く、競技会に関しては別世界(YouTubeや意識が違う人たちがやっている)ものと考えているところもあるのかなと思っています。
私がコーヒー業界に入ったきっかけは自分のお店を仙台に作りたかったのもそうですが、バリスタの大会を見て「自分もこんな風にコーヒーを淹れてみたい!」と強く思ったからです。
そこから修行させていただいた頃やKEYAKI COFFEEと立ち上げてからもずっと競技会に関わってきていますが、そこにはある一つの想いがあるからです。
それは「業界を盛り上げたい」ということ。
業界を盛り上げたいとは?
今私たちはコーヒーの中でも上位10%ほどの「スペシャルティコーヒー」という高品質なコーヒーを取り扱っています。
その「スペシャルティコーヒーを広めたい」というのがざっくりと「スペシャルティコーヒー業界」であり、今私たちが属している業界です。
(詳しく書くと長ったらしいのでざっくりで言ってます)
本題はここから。
業界が広まらないと狭いシェアの奪い合いを続けることになり、働くスタッフもお店を経営する私たちも疲弊していきます。
業界が大きくなるということは市場も大きくなっていくことでもあるので市場に出回るお金が増えます。
そうするとそのお金を使ってまた新しいチャレンジができるというサイクルが回せるようになると思っています。
スペシャルティコーヒーを取り扱っているお店にも関わらず、「スペシャルティコーヒー業界」の発展に貢献しないというのは自分の首をいつまでも締め続ける行為で、いつまで経っても誰かが作ってくれた市場のおこぼれをもらうようなものだと思っています。
かといってKEYAKI COFFEEもそこまで影響力があるわけではないので、歴代のチャンピオンや先人たちが築いて、大きくしてくれている市場のおこぼれをもらって私たちも生活していると言えます。
だからこそ、私はもらうだけではなく、「自分たちも業界を大きくするために貢献したい」と初めから考えて行動を続けています。
競技会に出るのも、ジャッジとして実費で東京に行くのも、コーヒーフェスのボランティアとして参加するのも全部「自分たちが属している業界を大きくする」ためです。
業界が大きくなればなるほど、活躍できる人も増えますし、私たちも含めてコーヒーを楽しむ人も増えます。
今までコーヒーに興味がなかった人を巻き込んで新しい何かを生み出すきっかけになるかもしれません。
そんな業界で働きたいと思っていますし、そんな場所を作りたいとずっと考えています。
私たちができること
先ほどコーヒーフェスの話が出ましたが、最近の仙台コーヒーフェスに私はボランティアとして1枠もらい、「県外のお店に出店してもらう」ということを試験的にやってみました。
実際は「KEYAKIさんに出てもらいたい」というオファーを私が頑なに「仙台のフェスには出たくない」と駄々を捏ねているだけです(笑)
それは仙台のフェスが嫌いなのではなく、「仙台にあるお店にはいつでも来れるからお客様が楽しんでくれる県外のお店に枠を使ってほしい」と伝えています。
仙台のお客様はまだ知らない県外のお店のコーヒーを飲む機会になりますし、出店するお店は仙台で新しいお客様に会えるきっかけになった方が業界は盛り上がると考えているからです。
なので、今年から「私が全面的にサポートするので出店してもらえませんか?」と私から仙台フェスに出店するお店を探すようになりました。
テントやテーブル、ケトルやミルまで何でも貸します(笑)
当日は私がボランティアとしてサポートに入り、出展する方はお客様とお話しし、お湯を注いでコーヒーを提供するだけにするのが私の役目です。
(そこまでまだできていませんが... )
今回、出店してもらったBesporke Coffee Roastersの畠山さんは実績も人柄も素晴らしい方なので、オープンからクローズまでずっとお客様が途切れず、1000円以上のコーヒーを出し続けるという私からしたら今まで経験したことがない体験をさせてもらえました!
畠山さん
急なお誘いにも関わらず引き受けてくださりありがとうございました!
始めの動機は何でも良い
少し話が逸れましたが、考えていることは一緒で「どうすれば業界を盛り上げることができるのか?」その一択しかありません。
「自分の勉強のため」とか「お金を儲けるため」とか一旦忘れるようにしています。
それは業界が大きくなれば自然とついてくるものでもあると思っています。
それよりも「活躍する人を増やす」、「楽しんでもらう人を増やす」ことが今私たちにできることで、それが巡り巡って自分たちのためになっているだけです。
よく「まず先に与えよ」って言われますが、本当にそうだと思います。
もらえるからやる、のではなく、やりたいからやる→結果誰かのためになる、が正しい順番なのかなって考えています。
やりたいだけでは上手くいきませんが、それが業界を大きくすることにも繋がるのであればやったほうが良いと思います。
私はたまたま競技会に興味があって「やってみたい!」と思ったので自ら参加して得た知識や経験を引き継いで、うちのスタッフにもほぼ強制しています(選択肢は用意しています)が、結果それが業界を盛り上げることに繋がっていて、競技会で良い結果を得るために努力したことがお客様に還元され、また楽しんでくださる方が増える。
というのが私が考える「業界を盛り上げる」です。
すぐに結果が出るものではありませんが、私たちは誰かのおかげで生活が成り立っています。
業界に限らず仕事を通して支えられながら生きているので「自分も何かをしたい」という動機は何でも良いと思います。
こんなことをやってみたら喜んでくれる人が増えるかも。
という単純な好奇心が世界を変えるかもしれません。
もしかしたら、自分たちが何気なく淹れたコーヒーが飲んだ方の人生を大きく変えるかもしれません。
コーヒーにはたくさんの魅力が詰まっていて、私たちはまだまだ伝えきれていませんが、深く知れば知るほど面白いなって思うことがよくあります。
最近読んだ本で「新しい経験でしか人は変われない」と書いてありました。
確かに私たちは自分が経験した範囲でしか物事を捉えることができないし、想像もできないと思います。
それでは勿体無いので勇気を持って飛び込んでみたり、行動に移してみると何かが変わるかもしれないですね。
「競技会に出る」というのも、出る人にとっては「新しい経験」で、業界としては一人スペシャルティコーヒーを伝える人が増えることで「業界に貢献すること」で、お店に来るお客様にとっては「美味しいコーヒーが飲める可能性が上がる」という好循環が生まれやすいので私は好きです。
競技会に参加される方は今とても緊張していて、不安や焦りを感じている方も多いと思いますが、「やってきたことは既に役に立っている」と考えると少しは気が楽になるかもしれません。
最後まであらゆることを想定して練習して、準備を重ねたら本番はぜひ心から楽しんでくださいね。
応援しています。
自分の考えを文章にまとめるって難しいですね。
今日の記事が少しでも気づきを得て何か行動するきっかけになれれば嬉しいです。
なっていなくても自分が書きたいこと書けたので私は満足しています(笑)
今日も最後まで見ていただきありがとうございました!
次の更新もお楽しみください!