リーダー修行記80(プロと踊れるダンパには魔物がいた件について①)
2024年3月31日、JDC東部選手会TNKS主催の新春ダンスパーティーが都立産業貿易センター台東館で開催されました。
フロアにいるプロの先生を捕獲してチケット(250円)を渡して踊ってもらうダンスタイムメインのイベントで、コロナ禍で中止になって以来4年ぶりの開催でした。
4年前の私はダンス歴そのものがまだ浅かったのでよくわからないまま参加して、ものすごい激混みのフロアと先生争奪戦に恐れ慄いた記憶があるのですが、今回の私は意気込みが違いました。
なにしろ今の私には、リーダーという武器があるのです。
男性のお客さんは少ないから女性の先生の競争率は低い。
これ以上の実戦の場はない!
というわけで、オープニングの無料ミキシングタイムは迷わず男性列へ。
わりと何も考えずに並んだはいいけれど、この広さを長辺だけで踊りきるのかと思ったら震えました。
ミキシングってコーナーがないのね。折り返さないのね。そんなルーティン、私持ってないけど、どうやって踊るのかしら。
さっぱり思いつかなくて、思わずお隣りの男性プロ列に並ぶプロの先生に、おすすめルーティン聞いちゃいましたよ、あはは。
その隣りにはメインコーチャーがいて、頑張れーと半笑いで応援してくれました。
ちょびっと緊張してたけど、最初に当たった先生が、
「もしかしてけやきさん?わ〜嬉しい☺️」
と言ってくれたので、嬉しくなって、るんるんで踊りました。全然ステップ出てこなくて、よくわかんないまま終わったけど。
で、懲りずに2巡目に並んだら、次の先生が、
「けやきさんだー。わ〜嬉しい☺️」
と言ってくれて嬉しくなってるんるんで踊りました。よくわかんないまま終わったけど。
で、3巡目に…以外、略。
JDCの先生の中での私の身バレ率の高さがヤバいです(笑)
でも、かわいい先生たちがみんな「わ〜嬉しい☺️」って言ってくれたので、わ〜嬉しい☺️ってなりました。かわいいは正義。これぞリーダーの特権。
リーダーでのダンスタイムってめちゃくちゃハードルが高くて、長辺のみを進まなきゃならないミキシングときた日には、とてもひよこ🐥が参戦できる戦場じゃないです。
だから、安全なパートナー側を選ぶという選択肢もありました。実は私、それが修行の一番のハードルだと思ってるんです。いつでも逃げられますからね。
でも今回は、逃げる選択肢は私の中になくて、わりと軽い気持ちで男性列に並べました。
リーダーとして自信があるわけでは全然なくて、正直、こりゃ無理だな〜と思ったんですけど、2年間のリーダー修行で私は学んだのです。
フリーダンスってだいたい無理よ。
私程度のレベルだと、プロの先生にもリードはだいたい通じないし、フロアクラフトはできないし、考えてきたルーティンは飛ぶし、アドリブはきかない。怪我せずさせずに戻って来れたら御の字。
今回200枚の入場券が完売したそうで、フロアには常時30組くらい?もっとかな、とにかく芋洗いで踊ってる状態。いくらミキシングが同じ方向に進んでるといっても、まあ普通に考えて無理じゃん。
ちょっと顔見知り程度の先生に、長辺をつなぐステップがわからないと泣きつくレベルの私には無理じゃん。
それでも突っ込んでいける度胸と、突っ込んで行った先で99パーセント起こる惨劇にも心折られない精神力を、私は2年間の修行で手に入れました。
みんな思い出して。
過去記事で書いたスリルとスペクタクルの繰り返しを。同じ過ちを繰り返しすぎてそろそろデジャヴよ。
人間、これくらいの経験値を積むと、だいたいうまくいかないのがデフォ、うまくいったらラッキー、みたいな図太さが生まれるんですね。
今回、思ったより男性のお客さんが多くて、ミキシングは女性の先生の方がフル回転。バターになりそうなくらい走り回っても間に合わなくて、男性列は先生待ちになることがちょいちょいありました。
そんな中、ちょうど私のところで途切れたときがあって、私が先頭で待っていたら…なかなか先生が戻って来ない。
多分、先生が「男性列が途切れた」と思ったか、男性列を見失ったのだと思います。
私、ピンクのパンツに白のひらひらのトップス着てましたからね。やはりこういうシチュエーションのためにメンズ衣装で来るべきだったのか。
女子リーダー、なかなか難しいですねえ。
(つづく)