意図的にズラす - "make you hear me"制作記録
Future Bass10曲チャレンジの5曲目、折り返しとなった曲の制作過程で考えたことのまとめです。
1. 作編曲「リズムをずらす」
過去4作とは違うチャレンジをしたくて思いつくまま色々と試したのですが、最も頭を抱えたのが「敢えてリズムをずらす」というチャレンジ。
結果的に取り入れたアイデアは以下2つ。
・Snail's Houseの変則的バッキングパターンを取り入れる
・敢えてコードシンセとズラした、起伏優先のChorusメロディ
1点目、どんな変則的バッキングかというとこれ。0:13以降が分かりやすいはず。
4つ打ちに対して微妙にずれ続けるシンセが続いてるのにイヤではない、この気持ちいい違和感。8分音符で刻む形だけ出ない疾走感。
このズレから生まれるグルーブを知りたくて数パターン試したものの、正解不正解が判断できない無限地獄に落ちました…
結果として一番「許せる」パターンを採用した上で(自作0:13、1:20以降)、もらえた意見も元にした反省として
・やっぱり大正解ではない
・『加速していく所なのに減速してるんで逆の方向性ならアリかな』という指摘に納得
・Snail's Houseがこの手法を使う時、低域はズレた上で音像も少しぼやけ気味、高域はリズムに合わせて刻んでることが多い。この対比がキモ?
とにかく分析の解像度がまだまだ足りないってことなので精進します。
2点目「コードシンセとズラしたChorusメロディ」についてはサラッと。
Kawaii Future Bassのサビは基本的にシンセパターンとズレたメロディでキメのタイミングだけ合わせるような曲が多そうなので、それを意識してサビを作りました。(参考曲))
2. 作詞「主観を削る」
作詞が苦手だーと嘆きつつ作ってきたのですが、そもそもなぜ苦手意識を抱いているのか考えたことがなく、今更ながら自問自答していたのが今回の制作中。
おそらくの原因は「趣味じゃないのに悲観的な詞を書きがち」だから。
・特に訴えたい主張がなくて日常の感情を詞にしていたら、後ろ向きな内容になりがち
・そのくせアーティスト的(だと思う)な社会への嘆きだったり愛だったり、暗い重い思考なんて音楽制作中は遠ざけたいという性質を持ってるぽい
このギャップによるモヤモヤが苦手意識の原因だろうと結論づけました。
そして、この問題を解消しつつ作詞する上での作戦が「主観を削る」です。
暗さを引きずりがちな主観を乗せずに作詞すれば、ギャップも生じず済むのはという思惑で試してみました。要は職業作家的な作詞。
今回は「新たな一歩」をテーマに、自分から湧く言葉は捨てベタな言葉選びで進めようという心意気で進めました。
結果的に60点な満足度の歌詞ではあるんですが、苦手意識で考え進めないって状況に陥ることなく形にできたので、自分に合った方向性みたいです。
ということで、今後は制作突入前に全体テーマを決め、それに沿って作家的視点で作詞しようという無理のないスタンスを得られました。
目指す姿がアーティストじゃないんだし、自分の想いを訴えた方がいいんじゃないかって余計な感情を捨てられて良かった〜
3. イラスト
bilibiliに転載されていた自分の動画を見つけて、どんなコメントが付いてるのか眺めていたら、「なんでどれも同じ表情してんの?」というコメ。
ぐうの音も出ない。ほんとそれ。
なんとなーく口角が下がってそうな表情ばかり描いてるなと、自分でも問題に感じてはいたんです。
ということで表情のバリエーションを獲得するべく、今回の制作に向けて8月末から毎日1枚の模写を続けました。
その結果…
朗らかな表情が描けました。
音楽制作を再開してから1年、下手さを恐れずイラストも描き続けたところ思いの外楽しくなってきました。
絵を描く動機が「自分じゃできない表現を知って、他人の作品の魅力をより楽しむため」なので、センスを広げるためにも僅かな挑戦をコツコツ重ねたいです。
4. ファンアーーーーート!
曲の感想を検索していたところ、まさかのファンアートを描いてくれている人がいました。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
想像したこともない嬉しさでした。
描いてもらえるだけでも嬉しいのに、好みに刺さる質感…
喜びの叫びをあげました。
蓬さん、本当にありがとうございます!!
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以上で「make you hear me」の制作記録はおしまいです。
アイデア出しから反省点まで詳しく覗いてみたい場合は、制作用ドキュメントを公開しているのでどうぞ。
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
もう一回見よう!ファンアート!
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