"エンドロール-Calm Night Remix"制作記録

真弦(まいと)さんのエンドロールという曲を、自分から申し出てリミックスしました。

まずは原曲

私がリミックスしたものが

リミックスを申し出た理由はもちろん単純に好みの曲だったからなんですが、洋楽的アプローチが乗りそうだとも感じたから。
あれこれ試した結果、印象どころか尺も大きく変わった形になりました。(申し訳なさを感じつつ)

そんなリミックス制作において、原曲をどう捉え、どんな意図でアレンジを加えたのか述べていきます。

1. 根っこはJpop -  原曲の印象

原曲を聴いてパッと浮かんだイメージは

・遊びは多くない、シンプルな耳馴染みいいメロディ
・展開構成は洋楽ぽい
　(A-B-サビではなくVerse1-Verse2-Bridge…って流れ)
・でも全体のサウンドデザインはJpopぽい
　(重心が上、音数が多い、綺麗な音)
・個々の楽器の動きは結構せわしない

世の中にはシンプルなメロディを批判的に捉える人もいるかもしれませんが、僕は好きです。
印象に残りやすいし、付けられるアレンジの幅も広いと思うので。

真弦さんの過去作も改めて聴いた上でJpopの思想が根底にあるんだろうと感じたので、取り入れることがなさそうな角度から攻めようという考えの元、リミックスを提案しました。

2. James Blakeぽく - リミックスの方向性

原曲と違う角度から考えたアレンジとして

・初音ミクのボーカルが浮き上がるようなバランス
・展開構成はJpopぽくなるよう、A-B-サビに遠慮なく並び替え
・サウンドデザイン、全体的な尺は今の洋楽っぽく
　(上にボーカル、下に楽器群、音数少なめ、尺短め)
・個々の楽器の動きはゆったりめ
　(歌メロの動きが一番細かく、一番目立つように)

乱暴に言ってしまうと、原曲と真逆です。
メロの流れはJpopだけど鳴ってる音はJpopぽくない。

原曲作家は面食らうかもしれないと思いつつ、真逆のアレンジも乗る懐広い曲ってことだから許してください…という気持ちで終始進めていました。

見出しについては、どう弄ろうか考える中で真っ先に浮かんだ曲がAppleのCMに使われてた曲だったからって理由です。

3. 各アレンジについて

メロディを省いたのは何故か
Verse1と2でほぼ同じ展開が2分以上続くから。
コンパクトな曲が増えてる時代に合わせるならば、視聴者にもっと早く盛り上がりを届けるならばという提案としてVerse2をバッサリ省きました。

他には「白む空の色〜」の前後で鳥の鳴き声を入れて「午前4時半頃」を演出した流れからスッと違う空気感のBセクションで落差を出したい、という思惑を優先したからでもあります。

フィードバックを受けた上での最終的な展開構成はVerse1をAメロ、BridgeをBメロ、原曲Dropを踏襲して一旦歌メロ以外を挟んで、Chorusをサビ、Verse2の一部をアウトロに持ってくる形になりました。

目指したサウンドデザイン
どんなデザインを目指したのか、文字より参考曲を聴いてもらった方が伝わりそうなので上記曲の他にもう2曲挙げます。

No Rome, The1975 - Narcissist 

Monsta X - SOMEONE'S SOMEONE 

ほんのりノイズを加えたり、808ブンブンさせたり、少ない音数の中で試したいことを好きなように加えました。
また、原曲との対比として挙げた「個々の楽器はゆったりめ」要素は声ネタのリフとサビで入る弦が担ってます。

できるならば、夜空に浮かぶ月みたいにミクのボーカルがふんわり浮かんで、夜風のような弦と声ネタが交互に撫でてくるデザインにしたかったんですが技術的に不可能。精進が必要。

軽めに事前の了承を得たとはいえ、原曲から大きく変えたリミックスにOKを出してくださった真弦さんには感謝してます。

4. 反省点

あれこれ試した過程でもちろん反省点もありました。

・歌詞とタイトル付けの関連性を深く読もうとしていなかった
・投稿完了までの分担、取り決めが不十分
・808がボヤッとしちゃう
・SOMEONE'S SOMEONEのようにバキッとボーカルを前に出せない
・iMovieではもう限界

さっと書いてもこれだけ得られるものがあったので、いい経験になりました。
音楽制作の技術向上はもちろんですが、他人と何かをする上での連携や委任が下手くそなので、共作を通してその辺も改善していけたらなーと思いつつ生きています。

「仕事で得た考え方を音楽制作に向ける」が現状のモットーなのですが、人間的な不得手を音楽制作で解決することにも今後取り組んでみたいところ。

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以上、"エンドロール-Calm Night Remix"の制作記録でした。

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個人制作だと、最近はFuture Bass10曲作る過程で音楽制作がどう上手くなるかなーという継続的なチャレンジをしています。
今回のリミックスとは毛色が違いますが。

SpotifyとSlackの連携ついでにコラボプレイリスト機能を試してます。
好きな曲を追加してみてもらえると嬉しいです。