無限の思考力 009
〜「無限の思考力 001」からお読み下さい〜
「論理的思考」と聞くと、難しい印象を受けるかもしれない。
しかし、それを日常生活で楽しみながらトレーニングすることは可能だ。
どんなに小さなことでもよい。
何がどの様に作用しているのかを考えてみよう。
以下に簡単な例を出す。
私は土曜の朝に風呂に入る習慣がある。
ゆっくりと湯船に浸かりながら、iPadで1週間のニュースをチェックする。
リラックスしながらインプットを入れる重要な時間だ。
湯船に入れる湯の量は多いに越したとはない。
しかし、水道代/ガス代/環境面を考慮すると、「たっぷりのお湯」は良い選択肢と言えない。
特に真冬以外は、大量の湯が無くとも体は十分に温まる。
まずは、10cm程度に湯を張り浸かってみた。
しかし、5分も経つと臀部が痛くなり、リラックスなどできない。
理科が得意な人なら、すぐに理由に気がつくだろう。
湯船の底面が硬い素材でも臀部が痛くならないのは、お湯(水)を入れているからだ。
身体のうちで水の中に浸かっている部分には浮力が発生する。
つまり、「水に浸かっている身体の体積」と「同じ水の体積分の質量」だけ体が軽くなる。
よって、どれだけ体が湯に浸かっているかで、臀部にかかる負荷が変わる。
少しずつお湯を足して、負荷が和らぐ程度の湯量を探してみる。ちょっとした実験だ。
「たっぷりのお湯」に肩まで浸かると気持ちよい。
おそらく、これは「お湯が肩まわりまで温めてくれる」からだけではない。
大きな浮力が働くことにより、座っていても負荷がかからないからだろう。
大きな温泉や銭湯にいくと、気持ち良く湯船に長く浸かっていられる理由のひとつかもしれない。
この様に、些細な事でも理由を考えながら実行すると面白いものだ。
普段は何気なく流してしまっている様なことからも発見はある。
世の中や身の回りに存在するアルゴリズムに気が付くと、その流れに乗ることも容易になる。
また、意図的に作られた悪意のあるアルゴリズムに気がつくこともできる。
小さなことでよい。楽しみながら物事のつながりを考えてみてはどうだろう。
「無限の思考力 010」へ続く。