無限の思考力 008
〜「無限の思考力 001」からお読み下さい〜
「論理的な思考」は、「合理的な思考」につながることがある。しかし、イコールではない。
しばしば仕事の場面で、
「合理的に考えた場合は・・・」
「合理的に実施するとすれば・・・」
「合理的に導けば・・・」
というフレーズを聞く。
しかし、
この様な話をしている時、自分達にとって「未知の事柄」を話していないだろうか?
合理的に考えられることは、すでに知っている範囲のことである。
よって、自分にとって「未知の事柄」に対し、「合理的な回答を見つける」ことはできない。
合理的な回答を見つけようとして、物事が前に進んでいない時は、この考えに陥っている事が多い。
「合理的な」とは、「無駄を省いた」ということだ。
実際に、「合理的な」に到達するまでは、「無駄な」ことの連続である。
そして、それを「本当に無駄な事」と考えてしまうと、新しい事などできない。
つまり、この部分は無駄ではなく、
「論理的に物事を構築していく工程」
の一部である。
また、「未知の事柄」に対して、「合理的な回答を見つける」ことができなくても、「合理的に回答を見つける」ことは可能だ。
例えると、
「回答を見つけるまで道のりを上手く作る」
というイメージだ。
その工程で、いくつもの失敗を繰り返す事はある。
しかし、それは実質的には失敗でなく、
「上手くいかない選択肢を消し込む」
という行為だ。よって、必要なことだ。
「論理的な思考」は、時として「無駄な思考」に思えることもある。
しかし、無駄を省いていくこと事態も思考のトレーニングだ。
どんなに、素晴らしい本を読んで知識を得ても、効果的に思考できるようになるまで時間がかかる理由はここにある。
思考のコツとトレーニングの両方が必要だ。
「無限の思考力 009」へ続く。