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美女と野獣カップルはなぜ成立するのか?

皆さんは鋼の錬金術師(通称ハガレン)という漫画をご存知でしょうか?

主人公のエドワードとアルフォンスが、とある禁忌に触れたことにより失ってしまった肉体を取り戻すため、「賢者の石」を探す旅に出るダークファンタジーの漫画の傑作です。

このハガレンの世界では等価交換というワードがしばしば登場します。自分が何かを得たいと思うのなら、それと同等のものを相手に与えなければいけないという考え方です。当然ですよね。質の良い商品を購入するためには、それと同等の金額を支払う必要があります。しかし現代世界において、この理屈が全く通用しないものが存在します。

そうです、美女と野獣カップルです。美女と付き合うのであれば、必然的にそいつの顔面はイケメンであるべきなのです。そうでないと等価交換の理屈が崩壊してしまいます。

こんなことがあってもいいのでしょうか?いや、許してはなりません。しかし納得のいく答えが欲しい!私は再び書籍の山に足を踏み入れました。

この書籍をもとに、今回は人類共通の謎である美女と野獣カップル成立の謎について解き明かしていきたいと思います。

人間のパートナーの選び方

米国デューク大学の行動経済学者であるダン・アリエリー教授は、「人は容姿のハンデにどう対処するのか」についての実験を行いました。

実験が行われたのはスピードデートと呼ばれるパーティーです。日本でいう合コンみたいなものらしいです。

アリエリーさんはスピードデートの前に参加者に「デート相手を探す時の基準」に関するアンケートを取りました。基準は以下の通りです。

・容姿
・知性
・ユーモアのセンス
・思いやり
・自信
・社交性

またスピードデートでの相手との会話後、実験協力者には先程の相手について、上記のような特徴を評価してもらいました。そしてその相手ともう一度会ってみたいかという質問にも答えてもらいまいした。

このアンケートによって以下のことがわかります。

・実験協力者が一般にどんな特質を恋人に求めるのか。
・実験協力者がデートした相手をどう評価したか。
・相手と近いうちに本物のデートをしたいと思ったかどうか

このアンケートで分かったことは人が恋人に求める特質としては、「魅力的な人は容姿へのこだわりが強く」「魅力に乏しい人は容姿以外の特徴」を重視するということでした。

アリエリー教授は他にも「ホットオ・オア・ノット」と呼ばれるサイトを用いて魅力に対する男女の考え方について調査しました。このサイトは日本のTinderやタップルと同じようなもので、相手や自分の写真をみて評価したり、気に入った相手がいたらメッセージを送ってデートの約束を取り付けたりすることができます。

調査の結果「男性はデートの相手に対して、女性ほど選り好みをしない」ことが証明されました。サイト内において男性が女性を誘う確率は、女性が男性を誘う確率の2・4倍もあったのです。

また「男性は女性より、相手の外見にこだわる」つまり「男性は女性より、自分の魅力を気にしない」ことも裏付けられました。

さらに男性は女性よりも楽観的で、自分よりもランクが数段上の相手に狙いを定めることが、女性よりもずっと多かったというのです。これは同時に女性の場合、自分を客観的にみて、自分の容姿が相手よりも劣ると判断したら、中身などの他の魅力で補おうとするしたたかさが備わっているという証明にもなります。

このことから男性は数打ちゃ当たると言わんばかりに、自分の魅力を棚上げして、相手を選んでいて、女性は冷酷なまでの合理性を用いて、交際する相手を選んでいることが分かります。

美女と野獣カップルがなぜ成立するのか。それは野獣は自分の容姿を気にしないからです。これは言い換えれば、相手がどれだけ魅力的であっても、気後れせずアプローチできる豪胆さがあるということです。大抵の男は相手の容姿が魅力的であればあるほど、「自分には釣り合わない...」と思ってしまい、アプローチの時点で尻込みしてしまいます。

しかし野獣には積極性があり、脈がなくてもさほど傷つきません。また選り好みしないので、すぐ次の女性にアプローチができます。このライオンのような鋼の心こそが、美女を射止める大きな原因となっているのです。

まとめ

野獣には自分の魅力を棚上げして女性を選ぶことができるため、美女とも付き合える

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