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ボーカロイドの深淵を覗こう #2

こんにちは。ボカロが好きです。ボカロはいいぞ。

 さて、「アンダーグラウンドボカロジャパン」「感性の反乱β」「POEMLOID」「VOCALOIDよれよれ曲リンク」「ボカイノセンス」の全曲周回を目指して感想を書いていくシリーズの2回目です。最終的にこれらのアングラボカロジャンルの目録として機能するようにするのが目標です。

 第1回は今日の昼(書いたのは深夜)に投稿したのですが今後もこんな高頻度で更新する訳ではありません……。私は熱しやすく冷めやすい性格なのでこういうのは初めにどれだけスタートダッシュが決められるかが大事なのです。冷める前にいかに(でもここまでやったしな……)と思える場所まで行けるかで継続できるか決まるので……。とはいえテンポよく行きたいです。

 クレジットについて、概要などに表記がなければ作詞作曲を投稿者本人が行ったとして表記します。絵や動画については概要欄にクレジットがある場合のみ表記します。

というわけでやっていきます。

0011. あるぺぞ / こんぺいとうP

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン / 感性の反乱β
作詞・作曲:こんぺいとうP
制作:具現テレビ
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/1/19

ピアノが不安を煽る曲です。調性が頻繁に変わって最後には長調で明るく終わるも、その余韻はとても不気味です。
映像も不気味で引き込まれますね。
そういえばこれや「ジャガボンゴ」には「tanasinn」というタグがついていますが、これは当時アスキーアート板で生まれた点描風の不気味なAA群です。そこから不気味なものを漠然と「tanasinnなもの」と言っていたようです。「感性の反乱β」というタグが生まれて取って代わられたんですかね?


0012. 自己認識エラー / ypl

タグ:VOCALOIDよれよれ曲リンク
作詞・作曲:ypl
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/1/26

 全編が逆再生という曲はなかなか珍しいんじゃないでしょうか。
ソフトウェアとしての初音ミクの認識エラーを表現するというのは例えば「初音ミクの消失」の「深刻なエラーが発生しました」が有名ですが、逆再生というのは前衛的です。
 こういう演出がある曲にはだいたい誰かが「逆再生してみた」を投稿しているものですがもちろんこの曲にもあります
 逆再生(つまり普通の向きの再生)にすると現れる歌詞では「わたしはわたしを忘れる」と自己認識への忘却と懐疑が表現されていてそれを更に逆再生で覆い尽くしているのがいいです。
 サウンドもプログレっぽくて好きです。
 よれよれ曲かと言われたらそもそも逆再生なのでよれよれしてると言っていいのか……?


0013. ガテラロイドシリーズ / ガテラルP

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン
作詞・作曲:ガテラルP
絵:hansi3、Rapid_Ear、テラダ、麗戯仁
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/5
 1.歪音デストロイド:2008/1/30
 2.吃音リン☆ダリ:2008/1/31
 3.暴音エルディーフィフティー:2008/2/1
 4.失音ヴォイスワズロスト:2008/2/4

 ガテラルPがそれまでに投稿した処女作から四作目までをまとめたメドレーです。個別の曲にタグが付いていないので紹介。
 ガテラルとはデスボイスのなかでグロウルよりも更に低い最も低音域で出す声です。
 今の初音ミクでもここまで低いデスボイスに挑戦している曲はなかなかないと思います。鬱Pももう少し高いような。
 グラインドコアと呼ばれるような高速のドラムによる暴力的なオケです。その中でミクのガテラルがよく映えています。


0014. グッピーターン(違法少女スニフちゃんテーマ) / サ骨P

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン
作詞・作曲:サ骨P
ボーカル:鏡音リン
投稿:2008/2/6

サ骨Pといえば「おちんちんランド国歌」が有名ですかね? 個人的には「雲を泳ぐ」という曲に思い入れがとてもあります。これは尻Pこと野尻抱介さんの『南極点のピアピア動画』というSF小説の一編「歌う潜水艦とピアピア動画」の劇中歌として書き下ろされたものです。

私はこの小説が人生を通してトップクラスに入るほど大好きなこともあり「雲を泳ぐ」が特別ですね。この曲のサ骨Pはマジメです。

 かの「護法少女ソワカちゃん」に対抗してつくったそうで、サ骨Pらしい無調教のベタ打ちのような鏡音リンです。
内容的にもソワカちゃん的なドラッグ的な内容で面白いです。


0015. バタフライエフェクト / 邪界ニドヘグ

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン
作詞・作曲:邪界ニドヘグ
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/10

 初音ミク挑戦曲第2弾ということで、昨今のボカロルーキー(音楽経験アリ)ではなくマジのルーキーでしょうか(違ったら失礼ですね。ごめんなさい)? ただ下手というわけでなく逆にいい味が出ています。
 リズムを完全に無視したボーカルの「手をあげる」が癖になります。歌詞も日常の動作をつぶやく内容で、それらが大きな変化の流れになるバタフライエフェクトという主題と後半の盛り上がりがあっていて良いです。


0016. 水に流してくれまいか / 長靴P

タグ:VOCALOIDよれよれ曲リンク
作詞・作曲:長靴P
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/10

 長靴Pのギターがかっこいいロックンロールです。
 よれよれ度は低め。よれよれというかベタ打ちに近い感じです。しかしギターのサウンドは芯が通っていてかっこいいです。
 映像もシュールで好きです。


0017. セーラーマーズ / 邪界ニドヘグ

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン
作詞・作曲:邪界ニドヘグ
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/16

 さっきぶりの邪界ニドヘグさん。
 サウンドがギターサウンドなども入り、先程の「バタフライエフェクト」よりも迫力あるかっこいいロックになっています。しかしながら間奏ではリズムを無視したミクは顕在で惹き込まれます。
 勢いのあるサウンドがクリエイターの性格を写すようにクリエイティブです。

 

0018. Atturpore / なっとくP

タグ:感性の反乱β
作詞・作曲:なっとくP
ボーカル:鏡音レン
投稿:2008/2/19

 #1の「Palila」ぶりのなっとくP。氏の造語「Atturpore(アットゥルポーレ)」を連呼する鏡音レンのドラムンベースです。
 ドラムンベースの特徴的なドラムのリズム感とフレーズの連呼があっていてクセになります。
 一旦落ち着いてから2:00ちょうどでラストへ向けて再び盛り上がるのが良いです。


0019. Sweet / ハイネケンP

タグ:感性の反乱β / ボカイノセンス
作詞・作曲:ハイネケンP
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/20

 とても良いミクトロニカ。ハイネケンPは今でもミクトロニカを創り続けていてすごいです(最新曲2021年11月)。
 単語をポツポツつぶやいていくような幼さもあり、繰り返されるエレクトロサウンドがとてもきれいです。
「きみの/おんがく/指の厚さ/ピアノのつめ/ゆだった声/見てたもの/あこがれて/息をはいて/自分のものを探しにいくよ」という内省的な歌詞が好きです。


0020. LOOP / じゃむぱんP

タグ:アンダーグラウンドボカロジャパン
作詞・作曲・映像:じゃむぱんP
ボーカル:初音ミク
投稿:2008/2/23

 マチュピチュを題材にしたテクノっぽい曲です。平沢進っぽさも感じます。
映像も面白いです。シュールさもあって急に現れる踊るインカ人(?)など独特のセンスがなぜか惹き込まれる不思議な魅力をもっています(このジャンルはそんなのばっかりですが)。


今回はここまで。それでは!


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中でも好きな曲をまとめたマイリストも貼っておきます

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