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家
空っぽの家。
誰もいない部屋。
家具は半分以下になって、合鍵だけが手元に残った。
家族と使っていた鍵を合鍵と呼ぶのが正しいかはわからないけれど、とにかくそれは手元に残った。
広がった空間を見て、自分勝手にも泣いてしまった。
泣けて仕方なかった。
自分の決断が、いよいよ現実に姿を現した。
もう本当に戻れないところまで来てしまった。
これからはひとりで生きるしかない。
あなたの隣にいても、わたしはこの先ずっとひとりだ。
寂しさに堪えられるかな。
厳しさに負けないかな。
自信はもてそうにないから、せめてつくり笑いを貼りつけて、幸せそうに生きようと思う。
じゃないとあなたに失礼だもんね。