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2025沖縄遠征備忘録 球春到来
張り切りすぎて5:30起床。前日の移動疲れで足のむくみが気になっていたので、朝風呂をキメる。念のため、遠征時には入浴剤を拍数の2倍持参する。昔は寝られたらどうにかなった体力も、いつ頃からだったか翌日にまで残るようになり、それからはホテル選びに気を遣うようになった。
洋室でシャワーさえついていれば良かったものが、今は立地・使用マットレス・ルームウェアのタイプ・浴槽の有無を必ずチェックするようになった。
夜はしっかり入浴して足をマッサージしその日の疲れをなるべく取る。その際の入浴剤もリカバリー系の少し良いものを使う。実は入浴剤の効果はさほど信用していなかったのだが、試しにと使ってみた『BARTH』がとても良かった。良かった、というかちょっとした衝撃だった。翌日の寝起きのすっきりさ、体の軽さが桁違いだったのだ。そこで、入浴と入浴剤の重要性と知った私はそれ以来様々な入浴剤を試すようになった。色々試して、今のところ『BARTH』程の衝撃を感じるものには出会えていないのだけれど、“重炭酸”や“安眠”と書かれていると、また新たな出会いを求めてホイホイ買ってしまう。それならいっそ遠征はすべて『BARTH』にしたらいいじゃないかと言われそうだが、『BARTH』に体が慣れてしまいあまり効かなくなってしまったら困るのだ。それでついついドラッグストアに行くたびに入浴剤をチェックしてしまうようになった。
ところで、LOFTなんかに行くと混乱するくらい入浴剤がたくさん置いている。秋田の規模ですらそれなんだから、都会のLOFTなど行ってしまったら出てこれない気がする。
前日コンビニで買っていたサンドウィッチをお腹に収め、7:00過ぎにホテルを出た。球場はすぐそばなのだが、入り口に行くには一旦球場を通り過ぎ、メインスタジアムとサブグラウンドの間にある入り口まで歩かなければならない。
2月の沖縄は7:00過ぎでもまだほんのり薄暗い。その代わり日の入りが遅いのだが、こういうのを感じる時(日本は長いなー)と思う。
選手・関係者のために設置された所謂サインロードを横目に歩いていると既に大勢のファンが集まっている。私がサインロードに辿り着いた時には、もう良い場所はないように思えたが、ちょうどGAORA取材陣の横が空いていたのでそこに陣取った。
この時点で、もう既に何名かの選手は入った後だった。入りの早い遅いは選手個々の準備の仕方にもよるだろうが、早い人は7:00前の人もいたそうで感心する。次々やって来る選手の顔つき、インタビューに応える表情を見ていると皆清々しくやる気に満ちている。いよいよだ。いよいよ、2025シーズンが始まる。球春到来! 新年あけましておめでとうございます!
球春、そして沖縄とはいえこの日太陽が顔を出すことはなく、たまに雨がパラつく曇天だった。ただ本格的な雨にはならず、練習が見られたことは幸いだろう。
名護にはキッチンカーや地元の道の駅からの出店もあり、まだ出来て5年のメインスタジアムはトイレも広く綺麗でとても過ごしやすい。気を付けるところがあるとすれば、ごみ箱がないことだろうか。これは5年前もそうだったので私は見学日数分の買い物袋を持ってきていた。これくらいだとかさばらないし、あっても困らないものだろう。
お店によっては小さなごみ箱を用意してくれているところもある。私が気づいたのは日本ハムのキッチンカーと、アイスクリームのキッチンカーのふたつ。なるべく荷物を少なくしたかったこともあり、この2店舗で買い物をした。
メニューが終わってから居残り練習がおこなわれるが、この日はサブグラウンドで走塁練習を見学していた流れでそのまま捕手の守備練と内野の特守を見学した。
初日から泥だらけになって頑張る姿に、どうか報われてほしいなと思う。空からは雨粒が落ち、濡れた土は白いユニにつくと濃く残る。野村選手はそれを気にすることもなく、ひたすら白球を追っていた。
15:20に全ての練習が終わり、グラウンドが整備された。念のためメインスタジアムにも行ってみたが、こちらもすべて片付けられている。どうやら初日のメニューはすべて終了のようだった。
終盤長く降った雨で体が冷えていたので外食は早々に諦め、球場に出店していた露店から晩御飯を買っていくことにした。道の駅から来たと話すお兄さんからタコライスとタコスを購入。すると横に温かな豚汁があるではないか! この時の私に必要なものだった。残り2杯分と言うそれを食い気味で頼み、両手に抱えてホテルへと向かった。
雨は上がったものの、しっとりと濡れた歩道を豚汁がこぼれないよう気を付けながら歩いていると歓声が聞こえた。声がする方を見ると、サインロードでファンサがおこなわれている。
(ああ~、そうだった。帰る時ファンサあるんじゃん……)
気づいた時には既に遅し。両手にタコス、タコライス、豚汁にマンゴーラッシー。とてもじゃないがファンサの列には加われない。
空腹と冷えの方が頭を占拠していてファンサをすっかり忘れていた。
どこまでも詰めが甘い。後ろ髪をひかれながら、ホテルへと歩を進めた。