
⑧54
父の享年
であり
父方の祖父の享年
でもある
父は「24時間戦えますか」時代の企業マン
単身赴任中、社宅で倒れ救急搬送されたが
結局、意識が戻ることなく亡くなった
脳出血ってやつだった
祖父は私が生まれるよりも前に故人となっていたので
会ったことは無い
父が54歳の誕生日を迎える時
「親父が死んだ時の歳だなぁ」と言っていたと
母から何度か聞かされた
私には妹がひとりいるが
この『54歳寿命説』が世襲制ならば
お姉ちゃんとして
自分が引き継ぐのだろうなぁなどと
うっすらと頭の端っこに引っかかっていたりして。
しかし
1男1女の親となり
「この子達にまで、無用な意識をさせてはならん。父と祖父は、たまたま仲良く54だった。それだけのこと!」と笑い飛ばして断ち切る強さも身に付けた。
この1月に53になった私は
今回の再発転移を受け
54という歳を意識せずにはいられなくなった。
これは、事実。
もちろん、祖父と父は高血圧からの脳出血で、倒れた時には治療の手が無かった状態。
私の病気との付き合い方と全く違う。
頭では分かっている。
けど54の呪縛は時々、特に心折れそうな時を選んで
飛びかかってくる。