感染列島

2009年の公開当時は散々に悪口言われた映画「感染列島」が再評価されているようだ。

2009年の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)パンデミックの前に公開され、感染症の恐怖をいち早く伝えた映画だ。

ウイルス感染症は怖いのだ。この映画は感染源を特定して治療にあたり、一方では愛する者を失うまでを描かれるが、できればもっとハッピーエンドで終わってほしかった。

僕が出版社勤務時(2007年)にセコムさんに監修をお願いして出版した「企業の災害対策と事業継続計画」(リックテレコム刊)には、専門家に書いていただいた鳥インフルエンザ感染後の事業継続計画が書かれている。

災害と言えば地震や台風などの天災をイメージしていた僕にはこの記事は、"目からうろこ"だった。それからミドリ安全から大量にN95マスクを購入して備蓄した。今、手元にあるのは10年前のマスクなのだ。僕はそれをかみさんと共に大事に使っている。

今の新型コロナウイルスのパンデミックを誰もが想定していなかった。いくら政府が「鳥インフルエンザや重要肺炎を引き起こす感染症の恐怖」を自省サイトで喧伝しても、実は事務的で役人たちは「そんなことが起こるはずはない」と軽んじていたのだと思う。

周囲に「肺炎で苦しむ人を見たことがない人」には、今回の肺炎がどれほど恐ろしいものなのかイメージできないだろうが、本当に苦しいのだ。志村けんさんのように愛する家族に看取ってもらえない、死に顔も見れない…という事態も起きうるのだ。

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