縮地技術書、覚書



縮地と言えば仙人の技として有名ですがここで言う縮地というのは武術的な技術についてです。

良い名前がないから借りているくらいに考えてください。



武術における縮地とは?

武術における縮地というのは相手に気づかれずに素早く動く技術だと思ってください。

相手に気づかれずに素早く動くと言うのはとても難しい

スポーツを嗜んでいる人なら想像できると思いますが

早く動こうとか威力を出そうとすると溜めや力みが出て相手に察知されやすくなります。


サッカーやバスケなどでフェイントという技術がありますがそれは相手に自分が動く事が察知されるのが前提の技術です。


もし仮に自分の動きが相手に察知されなければフェイントの意味も変わります。


武術では観の目と言って相手が動き出すのを察知する技術があります。

その観の目を掻い潜る技術でもあり
単純に素早く動く歩法でもあります。


素早く動くというのはスタートから最高速度に到達する時間をいいます。


動くと決めた時から動き出すまでの時間
これが結構、大事で動くと決めた瞬間から相手がその動作を読み取り防御したりカウンターをしかけたりするわけです。


大きな動作、早く動こうとすればする程、力みや溜めを読み取られる。
これを解決するのが縮地というわけです。


るろうに剣心に登場した縮地は漫画仕様のためド派手だけど実際の縮地はとにかく地味で気づかれづらい。


成功しても相手には早く動いたようにしか見えないからです。


腰を入れ背筋を伸ばす


素早く動くためには腰を入れる事が大事です。

腰を入れるというのは上半身と下半身の連動を強めるための技術

具体的に言うと立った状態でお尻を引っ込めてお腹を張る事で腰をちょうどいい位置に固定します。


こうすると骨盤底筋などに力が入りやすくなります。


その状態で形が崩れないように力を抜きます。


腰を入れる事で腹圧で膝が伸びたり曲がったりするようになり

腹圧によって筋肉が連動するようになります。


縮地のための技術というよりは体を使うための基礎技術という感じですね。

実際に出来るようになるとそれだけで体の使い方は上手くなります。


更に宮本武蔵の五輪の書ではうなじを立てて肩甲骨を立てるように書かれています。


腰を入れる事によって呼吸の腹圧で体が動くようになるので力みや溜めがなくても動けるようになります。


腹圧によって膝や大腰筋が伸びるため軸足でしっかり地面を押す事ができる。


肩甲骨の操作で体を動かす

肩甲骨と骨盤は連動します。
だから肩甲骨を下半身に向けて叩きつけるように動かす事で体を移動させる事ができます。


なんば歩きなんかは誤解が多いですがあれは右手と右足を同時に動かす


左手と左足を動かすというものではなく

足と肩甲骨を連動させる走り方


右足が地面をつくときに右の肩甲骨を下げるというのが正しいなんば歩き


初心者は手を動かして肩甲骨を連動させている。


カカトを使った移動方法


剣道や空手などの構えには片方の足をつま先立ちにするものがある。


剣道の場合は後ろ脚で左足のカカトを上げるのが一般的


だが、カカトを上げてつま先で地面を蹴るのは効率が悪い


つま先で蹴るというのは推進力が前方向と上方向に分散してしまうため

ふくらはぎの筋肉に負担が掛かる。
体が浮き上がる事で相手に動きを察知されてしまう。


だから、左足をどう使うがポイントになる。


これはワードプレス のブログでも書いたけど



左足のカカトを車のクラッチみたいに使う方法。


剣道の構えでは右足はベタ足で左足はカカトを浮かせている。


これは前傾姿勢を後ろ脚でブレーキをかけているような状態と言える。


もちろんバランス良く重心を取るのだけど


肉体の構造的に左足がブレーキになっている。


ここで発想を変えて左足のカカトを地面に素早く下ろす事で推力を得る事ができる。


構えた時に左カカトを素早く下げ、右足は膝抜きを浮かせると溜めや力みなしで素早く動ける。


人によって左カカトのクラッチが違うから個人によっていい感じの場所は変わるのでそこは練習次第

左足で地面を押すイメージで動く。


技術を組み合わせて使う


今まで紹介してきた技術を組み合わせる事で素早く

相手に認識されないような動きをする。

相手に気づかれにくい動きで素早いため

スポーツや武道などでも役に立つ技術である事は間違いない

腰を入れ腹圧による手足の制御

肩甲骨の操作による移動

軸足の溜めを解除する事でおきる素早い重心移動

これらを組み合わせる事で素早くいつでもどこでも素早い動きができる。


ぜひお試しあれ

ここから更に詳しい情報はkindleに出版したのでそちらをお読みください


縮地技術書レポート、もしく暇人の研究ノート Kindle版


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