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資産寿命を考えたリタイア後のお金の使い方

 僕の記事では資産の増やし方や守り方をメインにお伝えしてきましたが、そもそも、資産形成をする目的って結局のところいずれ、使う為なんですよね。

 資産形成をするなら、出口戦略、つまりどのように使っていくのかも考えておかなければならないでしょう。

 今回は資産寿命という点に着目して解説していきますので、老後の暮らし方を考えたい、早期リタイアを目指す人、資産の切り崩しを考えている人は、ぜひ参考にして下さい。

資産寿命から見た切り崩し方

 目標とした資産を形成したあとに資産を切り崩す場合、2つの方法が一般的です。

代表的なものとして、
・定率切り崩し
・定額切り崩し
という方法があります。

1.定率切り崩し
 資産に対して何%というように、資産に一定割合を乗じた金額を切り崩していく方法

2.定額切り崩し
 毎月、何万円など一定の金額を資産から切り崩していく方法

 形成した資産をできるだけ長く維持したいと考えるなら、定率切り崩しが良いといわれています。

 せっかく形成した資産なら、長く維持したいと思う方が多いでしょう。定率切り崩しのメリットは、資産寿命が延ばせることです。

 定率切り崩しであれば、ドルコスト平均法に近い考え方になりますね。資産価値が下がった時は、切り崩す金額が少なくなります。その分、資産価値が上がった時は、多くの金額を切り崩すことになるため、時間分散効果によって、資産寿命を長く維持できます。

 定額切り崩しであれば、その資産価値が下がったとしても、切り崩す金額は一定であるため、資産の減少を推し進めることになります。

資産寿命から見たシミュレーション

 各年齢の隔月切り崩し額と資産残高は、ザックリとですが下記のようなシミュレーションになります。

 定率切り崩しでは年率6%で切り崩すと仮定し、定額切り崩しでは各月20万円切り崩すと仮定しています。

・定率切り崩し
65歳   2,000万円
70歳 17万円 1,718万円
75歳 15万円 1,477万円
80歳 13万円 1,269万円
85歳 11万円 1,090万円
90歳 9万円 937万円

・定額切り崩し
65歳     2,000万円
70歳 20万円 1,678万円
75歳 20万円 1,303万円
80歳 20万円 868万円
85歳 20万円 363万円
90歳     0円

定率切り崩しのほうが資産寿命が長くなる

 定額切り崩しでは、90歳を迎える前に資産残高が底をつきますが、定率切り崩しの場合は資産寿命を維持しながら切り崩していけることが分かります。

定率切り崩しでの年率
 次に考えなければならないのな、定率切り崩しでどのくらいの年率を設定するかという点です。悩みどころですね。資産残高と生活費として必要な金額から妥当な年率を設定する必要があります。資産寿命を維持することに主眼を置くなら、4%ルールという考え方が登場します。

 他の記事でも解説していますが、4%ルールとは、年間支出の25倍の資産を築けば、年利4%の定率切り崩しで資産を維持しながら生活ができるという考え方になります。

 4%という数字は、S&P 500の上昇率7%からアメリカのインフレ率3%を差し引いた割合です。日本のインフレ率はアメリカより低いことから、日本では5%ルールもしくは6%ルールといえるでしょう。


定率切り崩しのメリット

 1番のメリットは、より資産を長持ちさせることができる点になります。定率切り崩しなら、投資資産の基準価額が安いときに多く売却してしまうというリスク自体を避けられます。

 早期リタイアを目指す場合、資産を維持しながら切り崩していくことが重要です。定率切り崩しによって、資産寿命を長く保てれば、資産が底をつくリスクを低減することができます。

定率切り崩しのデメリット

 定率切り崩しの最大のデメリットは、資産残高が減ると換金額が減少することです。また、定率切り崩しの場合、換金額は投資資産の基準価額によって変わってきます。

定率切り崩しのデメリット解消

 換金額が減少するという点については、資産運用しながら切り崩すことで、ある程度は克服できる。資産運用の成果があがり、資産を維持できれば換金額も減少しない。

 換金額が安定しない点については、基準価額が高くたくさん切り崩せた時に、すべて使い切ってしまわないようにすることが大切です。切り崩した金額をとっておくことで、基準価額が低くあまり切り崩せない年に備えることができるでしょう。

 資産寿命を長く維持するためには定率切り崩しの方が効果的ですが、定額切り崩しにもメリットがあります。

 まず、計算がわかりやすい事です。年齢にかかわらず一定額を切り崩せばいいので、資産状況、運用状況、生活費の使用状況に関わらず、いくら切り崩すかを計算する必要がありません。

 デメリットとしては、資産を長く維持することができない点です。また、資産価値が下がっている時は、多めに切り崩してしまうことになってしまいます。相場の状況によっては、想定より早く資産が底を尽きてしまうことになりかねないリスクが伴います。

 資産に余裕がある人は、定額切り崩しを、資産寿命を最優先に考えるなら、定率切り崩しが望ましいため、資産状況、運用状況、生活費の使用状況に合わせて、自身のニーズに沿って設定しましょう。

資産運用は計画的に

 僕の愛読書に『LIFE SHIFT』という本があります。日本の平均寿命は延びており、今後医療技術が発展することで、さらに寿命は伸びていくでしょう。人生100年時代といわれる今、見えない将来へ備えの必要性が大いに重要視されています。

 自身の資産形成の目標を持つことが大事であると、いろいろな記事でお話ししてきましたが、目標の先にあるものが出口です。投資を活用して資産形成に励むとともに、出口戦略についてもしっかり考えておきましょう。

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