Factorio SPACE AGE 惑星グレバ 攻略メモ
FactorioのDLC「SPACE AGE」、やってますか?
名作工場シム「Factorio」は各プレイヤーから信じられないほどのプレイ時間を奪ってきたのだが、ここに来て大型DLC「SPACE AGE」が発表され、それは更に悪化の一途を辿っている。かく言う私も、宇宙船一つ作るのに一日潰している有り様である。
さて、本記事の本題はSPACE AGEに登場する惑星の一つ、惑星グレバである。その独特の難易度から、工場長(プレイヤー)の間で「何していいかわからん」「投げた」などの感想が大量に発生した。
その主な理由は、何と言っても「変質」である。平たく言うと、時間経過による腐敗だ。そう、この星の生産品は腐るのである。しかも、足の早いやつは2分とかで腐る。このため、従来のFactorioでは大正義だった「とにかく大量生産して中間品をベルトにギチギチに詰まらしときゃええ」という手法が使えなくなってしまったのだ。
かつてそんな工場長の一人だった自分なりに、何も持ち込まず単身グレバに降り立った工場長を想定して、何をやっていけばいいかを(なるべく)簡単に説明していこうと思う。当然ながらネタバレをガンガン書くので、自力でやりたい方はブラウザバックだ。
1.鉄・銅・石の確保
何はなくとも基本素材を揃えないと話が始まらない。しかし、この星にある鉱脈は石だけである。では鉄・銅はどこから得るかと言うと、「鉄ストロマトライト」「銅ストロマトライト」という謎の塊からだ。
これを破壊すると、鉱石とバクテリアが得られる。バクテリアは程なく「変質」して、これも鉱石になる。石の鉱脈を採掘して石の炉を製作し、順次精錬していこう。燃料はそのへんの植物を適当に伐採して木材や腐敗物を焚べる。鋼材もそれなりに欲しいので、鉄鉱石は多めに確保した方が良い。後述の電源関連でかなり大量の銅板を消費するので、銅板も多めに必要だ。
2.電源
電源は火力発電がおすすめである。とは言っても、ボイラーと蒸気機関で発電するのはもう古い。
この星に来た時点で「給熱塔」がアンロックされる。これは、Factorio的に言えば「通常の燃料が使える原子炉」である。原子炉と同様に、給熱塔に「ヒートパイプ」で「熱交換器」を接続し、そこで発生した蒸気を「タービン」に入れることで発電する。
しかもこの給熱塔は、「燃料を爆速で熱エネルギーに変換できる」「温度が上限に達しても燃焼をやめない(燃料が詰まらない)」という、グレバでの生産に非常に都合の良い性質を持っている。つまり、余りまくる腐敗物をいくらでも処分してくれるのだ。
給熱塔は何気に効率250%(!)のボーナスが付いた、ぶっ壊れ施設でもある。これにより、従来の火力発電設備(ボイラー、蒸気機関)は完全にオワコンとなる。汚染は出るが、グレバにバイターなんていないので、汚染を気にする必要もない。給熱塔の燃料は、この星の攻略初期段階では、そのへんの植物を適当に伐採して得られる木材と腐敗物を放り込めばよいだろう。
注意点として、ボイラー・蒸気機関と違い、給熱塔は500℃以上にならないとタービンで使える蒸気にならない。燃料を少し入れただけでは全く発電しないので、立ち上げ時に大量に燃料を焚べる必要がある。また、給熱塔を移動させる(撤去する)と、溜め込んでいた熱は虚空に消えることになる。場所はよく考えて設置しよう。
後述の農作物関連が軌道に乗った後は、余ったゼリー・マッシュ・腐敗物を燃やすことになる。栄養素も腐らせてから燃やせばよい。ただし、実を直接燃やすのは種ごと燃やしてしまうことになるのでNGである。必ずゼリーorマッシュに加工して種を確保した後に燃やすこと。
更に開発が進めば、農産物から作ったバイオロケット燃料を燃やすことで電力に困ることはほぼ無くなる。
3.グレバの研究を消化していく
グレバに降り立った時点で、グレバ独自の研究ツリーが研究可能になっているはずだ。グレバのチュートリアルにもなっているので、まずはこれらをこなしていくのを当面の目標にするとよい。いずれの研究も「〇〇を採掘せよ」「〇〇を△個生産せよ」というタイプの課題なので、サイエンスパックは必要ない。
ユマコ・ゼリー茎
この星には多種多様な植物が生えているが、大多数は資源的には重要ではない。使うのは「ユマコ」「ゼリー茎」の2種だけである。それぞれ「ユマコの実」「ゼリーナット」が収穫でき、研究の進行にはこれらが必須になる。
グレバはごちゃごちゃしていて見づらく、見つけるのは大変だが、マップを見れば比較的簡単である。
ユマコはマップ上の黄色の場所に生えている白い点、ゼリー茎は紫色の場所に生えている白い点を探せばいい。
ユマコを加工すると「ユマコのマッシュ」、ゼリーナットを加工すると「ゼリー」が得られる。この2つは農業系レシピの基本材料となる。
ただし、最初はやたらと採取しても活用できない。活用できるようになるのは、後述の「バイオチャンバー」と「農業タワー」を作成してからである。
また、マッシュ・ゼリーは特に足が早いので、作ったら直ちに消費してしまうこと。逆に言えば、消費する直前までマッシュやゼリーに加工しないことを心がけよう。ユマコの実やゼリーナットの状態なら結構長持ちするのだ。
バイオチャンバー
バイオチャンバーはグレバ特有の農産物加工機である。グレバでは、このバイオチャンバーでの原料生成がメインとなる。
製作
まずはバイオチャンバーを製作する。バイオチャンバーの材料のうち、用意するのが難しいのは「ペンタポッドの卵」であろう。これは、グレバの敵性生物であるペンタポッドの巣を破壊した際に手に入れることができるが…問題は、卵にも鮮度があり、鮮度がゼロになると腐るのではなく孵化してしまうという点である。もちろん敵であり、生まれた瞬間襲いかかってくる。よって、孵化する前に全て加工してしまわないといけない。卵以外の材料を全て揃えてから、ペンタポッドの卵を集め始めるのがスムーズだ。
加工が孵化に間に合いそうになければ、卵を給熱塔で燃料として燃やしてしまうとよい。
それでも消費が間に合わなかった場合、孵化して「未熟な大型リグラー」が出現する。何の前触れもなく唐突に周囲に湧くので心臓に悪いが、幸いにも雑魚の部類なので、バイターとある程度戦ってきた工場長なら苦も無く撃退できるであろう。マシンガンやショットガンの「弾」の生産は忘れずに。
ちなみに卵をチェスト等に仕舞ったまま孵化すると施設を破壊し始める。
余った卵は速やかに燃やしてしまうか、万が一孵化してしまったときに備えてタレットを周囲に配置することになるだろう。
利用
バイオチャンバーの特徴は何と言っても、稼働に「電力」ではなく「栄養素」を食わせる必要があるという点だ。
このため、栄養素を製作する機械の隣、もしくは栄養素が流れるレーンの傍に置かなければならないという面倒な制約が発生する。(なお栄養素や生産物の搬入出はインサータで行うので、電力網も結局必須である)
しかもこの栄養素ももちろん時間経過で腐るため、常に新鮮な栄養素を流してやらなければならないし、何らかの理由でラインが渋滞したり、逆に材料が足りなくてバイオチャンバーが停止してしまったら、ラインはもちろんバイオチャンバー内で腐った腐敗物も取り出してやらねばならない。加えて言えば栄養素を作るバイオチャンバー自身も栄養素を必要とするので、一度ラインが停止すると再立ち上げも非常に面倒くさい。
多くの工場長に「投げた」「わからん」と言わしめたのは、これが原因である。
もちろん不便ばかりではない。バイオチャンバーは強力な特性も多数持っている。
バイオチャンバー独自のレシピで鉄・銅などが無限に生産できる
ユマコ・ゼリー茎は無限増殖できるので、その生産品である鉄・銅・その他石油製品も無限に増やせる。むしろラインが詰まる方が困るので、詰まらないよう生産ラインの末尾に廃棄ラインを作って捨てる必要がある。廃棄は燃やせるものなら給熱塔、燃やせないものは大容量チェストに放り込んでおく。将来的にはフルゴラで作れるリサイクラーで処分するとよいだろう。デフォルトで生産効率150%
つまり、生産量1.5倍が最初から付いているのである。このため、バイオチャンバーで何工程も経て生産されるバイオロケット燃料は、給熱塔に焚べる燃料として非常にコスパが良い。ユマコ・ゼリー茎を無限に作付・収穫するのに必要不可欠
加工自体は組立機でも可能だが、これらの作物は1回の収穫分から平均1個の種しか出来ない。つまり計算上、この方法だと畑を拡大させることが出来ない。
しかし、生産効率150%が付いているバイオチャンバーで処理してやることで、種の生産量も1.5倍になる。作付→収穫→作付のサイクルの維持・拡大は、バイオチャンバーが事実上必須になる。
農業タワー
作付と収穫を全自動で行ってくれるのが農業タワーである。幸いにもこちらは栄養素ではなく、電力で稼働する。
農業タワーで問題となるのは立地だ。ユマコやゼリー茎が元々生えていた場所を中心とした、非常に狭い範囲にしか種を植えられない。
種と埋立地から作る培地で栽培面積をある程度増やせることはできるが、狭いことには変わりはない。
とは言え、よほど規模を拡大しなければユマコ畑2箇所+ゼリー茎畑2箇所の計4箇所程度も作れれば十分事足りるだろう。最初は1箇所ずつでも十分。
収穫した瞬間から鮮度が落ちていくので、拠点は、これらの畑の中間付近に作ると良い。
バイオ融剤
ユマコのマッシュとゼリーを合成することで得られるバイオ融剤は、グレバで生産できるほとんどの資源の原料となる重要な中間物。
何を作るにも要求されるので、バイオ融剤生産ラインを確立することができれば、いろいろな場所にラインを使い回すことができる。
バイオ融剤を安定して生産できるようになれば、グレバはもう8割方攻略したも同然である。
鉄・銅バクテリア
鉄と銅はバクテリアを培養することで無限生産できる。バクテリア生産方法は2種類、原料から直接バクテリアを抽出する方法(「鉄バクテリア」「銅バクテリア」)と、種となるバクテリアを元に培養する方法(「鉄バクテリア培養」「銅バクテリア培養」)がある。
前者は原料が簡単で、かつバクテリアをダイレクトに生成できる代わりに効率が悪く、原料の大半(9割)は腐敗物になってしまう。
後者は高効率でバクテリアを増殖させることができるが、原料にバイオ融剤を要求する上に、入力にもバクテリアが必要になるのが厄介ポイント。
よって、バクテリア抽出を生産ラインのスターターとして先頭に置き、鉱石のメイン生産はバクテリア培養でやるのが良い。
具体的には、ラインの先頭にバクテリア抽出用チャンバーを一つだけ置き、後続のチャンバーは全てバクテリア培養にするのだ。
各チャンバーの間は1列空けるのがポイント。この隙間にインサータを2つ、互いに逆向きに置く。チャンバー間に双方向のインサータを設置することで、バクテリア抽出チャンバーでできたバクテリアが培養用チャンバーに渡され、培養されたバクテリアが次の培養用チャンバーに渡され…が繰り返され、ラインの立ち上げが簡単単純コンパクトに自動化できるようになる。
あとは培養用チャンバーから余剰のバクテリアを搬出すればよい。搬出したバクテリアは適当なチェストに溜め込んで、鉱石に変質させてから製錬ラインに流そう。また、製錬ラインが詰まって止まってしまうと最終的にバクテリア生産ラインも止まってしまうため、製錬ラインの詰まり防止の処置をしておく。
具体的には、製錬ラインの最後にリサイクラーを置いて、精錬されなかった鉱石はすべて消してしまうようにする。もったいないが、どうせ原料も無限なのでわりきること。
ロケット燃料
バイオ融剤とゼリー、水を合成して作成する。
農業SP輸出用のロケットの材料になる他、最終的にグレバのメイン電源となるので、それなりの規模で大量生産する必要がある。
かなりの数のゼリーを要求するので、バイオ融剤用のゼリーとは別にゼリー製作ラインを組んだ方が良い。
4.生産量調整の仕方
ここまで農産物加工ラインを製作していると嫌でもわかることだが、「バイオチャンバー周りの供給は多すぎても足りなくてもダメ」である。
いちばん簡単な調整方法はバイオチャンバーそのものの数を調整することだが、それだと多すぎ/少なすぎることがある。そこで、生産量の微調整が必要になってくる。
バイオチャンバーの生産量の微調整は、大まかに二通りのアプローチがある。モジュールでの調整と、回路による調整である。
モジュールでの調整
バイオチャンバーにモジュールを挿すことで、生産量や消費量を調整できる。もちろん、これらを組み合わせればさらに微調整も可能。
さらに、品質アップや高位のモジュールも活用すればかなり自由に調整できる。
・生産速度(青)モジュール:栄養素消費・原料消費・生産の速度が上がる。栄養素消費・生産の速度上昇の度合いは生産性モジュールより大きい。
・エネルギー効率(緑)モジュール:栄養素の消費速度が下がる。栄養素の数が足りないラインは、これを挿せば手っ取り早く対策できる。
・生産性(赤)モジュール:栄養素消費・生産の速度が上がる。上がり幅は生産速度モジュールよりマイルド。原料の消費速度は変わらない。
回路による調整
Factorioの回路は奥深いと同時にその敷居の高さが有名だが、「〇〇の✕が△個以上なら装置ストップ」程度であればそれほど難しくない。
例えば下の画像なら、「超高速搬送ベルト上のユマコが200個以上ならユマコ搬出用スタックインサータを停止」という設定にしてある。設定の仕方を説明する。
緑(赤でもよい)ケーブルを選択して超高速搬送ベルトをクリックし、次に近くの電柱をクリック。繋ぎたい装置(今回はスタックインサータ)まで電柱を経由しながら緑ケーブルを接続する。
接続したベルトをクリックし、「ベルト上のアイテムを取得する」にチェックを入れ、その下の「ホールド(全ベルト)」にもチェックを入れる。これで接続したベルトにつながっている、全ベルト上のアイテムの情報を読み出せるようになる。地下ベルト上のアイテムも読んでくれる。
接続したスタックインサータをクリックして開き、「回路ネットワークへの接続」ウィンドウの「有効/無効」にチェックを入れて有効にする。その真下の左の黒枠をクリックし、一覧からユマコを選択する。
右の「0」と書かれた枠をクリックし、一番下の「もしくは一定値」の枠を「200」に書き換えて「定数を設定」ボタンをクリック。
ユマコが200を下回ったら動作してほしいので、不等号をクリックして「<」を選択。これで、目的の「ベルト上のユマコの数<200が成り立ったときのみ動作するスタックインサータ」になる。
以上の方法はいろんな応用が効く。例えば、栄養素の数に応じて栄養素を製造するバイオチャンバーを動かしたり、バッテリー残量を読み取って非常用の発電装置を動かしたりもできる。
思いつく限りグレバの詰まりポイントをつらつらと書き出してみた。ヒントになれば幸いである。
エンジョイ・グレバライフ!