見出し画像

中華PWK28装着について

純正の負圧式キャブが装着されているトレールバイクは、強制開閉式のキャブが付いたレーサーとレスポンスの部分で大きく違います。(最近のバイクはFIなので、セロー250でも割とレスポンス良いと感じますけどね)

もちろん、負圧式キャブはそのダルな部分が扱いやすく、疲れないで乗れるという良さでもあるのですが、パワーが無いSL230だと、全開固定で無いと登らない、一度でも戻せば回転が付いてこないという事があり、アクセルで積極的に走るという事が出来ないなぁ~と感じていました。

強制開閉式のPWKに変えればそれが変わるかも?と思い、導入する事にしました。最初は正規品を探したのですがそこそこするので、ここも人柱として中華PWKで…なんせ3,000円ですからねw (あと、スロットルも2スト用の物を用意する必要があります)

届いた箱の中身はこんな感じ。MADE IN JAPANって…w まあ、パッと見そっくりそのままですね。パワージェットが付いていたりと違いはありますが。MJ120、SJ38、AS1 1/2、NC3段目でした。一応、ジェット類のセットも買ったので交換しましたが、最初に付いていたジェットの穴も明らかに変だろ!っていう事は無く、目視レベルでは同じ感じでした。

画像1
画像2
画像3

純正のキャブが差し込み部分抜いて80mm位で、PWKはそれに比べて20mm程度短かったので、ホームセンターで塩ビパイプの継手を買ってきて間を繋ぐ事にしました。

画像4
画像5
画像6

キャブの外径49mm(淵のリブは削り、面一にします)と塩ビパイプの外径48.5mmと差が0.5mm程あったので、塩ビパイプの内側もヤスリでチマチマと削りました。

画像7
画像8

で、こんな感じでスッポリと収まるようになります。隙間はダクトテープ貼って微調整しました。

画像9
画像10
画像11

装着して最初は純正の負圧式キャブのジェット番手に合わせてみた所、濃過ぎて、エンストしそうになるか黒煙吹くかでまともに走りませんでした…。

色々とセッティングをしてみた結果、最初に付いていたMJ120、SJ38で落ち着き、アイドリングからほんの1~2mm程度開けた部分がボコつくので、ASを3回転したらそれが解消したので、とりあえずこれで様子を見る事にします。

試しにAS4回転だと明らかに薄くて回転が付いてこない。3 1/4回転ではパンパンとアフターファイアーがなりやすく、3回転より下の厚みが薄く感じました。

今のセッティングでもプラグを見ると少し濃い感じはありますが、1日通してコースで走れたのでひとまずOK。

純正の負圧式キャブとの違いとしては、アクセルに対するレスポンスが良くなった(特に中高回転域で)ただ、開け始めのドン付きやギクシャク感があって純正の負圧式キャブのスムーズさには及ばない。

飛ばして走るとか開け開けのヒルクライムでは良いが、微妙なキャンバーやガレ沢とかは純正の負圧式キャブの方が疲れず楽に走れるはず。パンチがあるので乗ってて楽しいのだけど、SLの良さみたいなのはスポイルされるので装着はお好みでって感じですね。

吸排気系の変更とセッティングの変遷


純正キャブ(MJ122、SJ38)、蓋未加工、純正マフラー(後部6mm穴3個)
かなりの間ほぼノーマルで通していて、穴開けで多少糞詰まりが解消されてはいたが上は当然伸びない。

純正キャブ(MJ132、SJ38)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー
CGC大町でパワー不足を感じた為、ついに社外マフラーを装着。抜けが良くなった分、吸気量を増やさないとゴボゴボして伸びないので蓋に穴を開けた状態にしたら、かなり上が伸びるようになった。かといって下が無くなった感じもなく好印象。ただ、音は爆音の為、街中では全開には出来ない…。

純正キャブ(MJ128、SJ38)、蓋穴閉じ、中華CRF230F用マフラー(バッフル装着、エンド径35mm→19mm)
余りにうるさいのでバッフル追加。それに合わせてセッティング変更と再度穴を塞いでみた。そこそこうるさいけど、多少はマシになった。走りもスムーズかつ上も伸びるが、低速の部分もしっかりとトルクがあって走りやすい感じ。

中華PWKパワージェット付き(MJ120、SJ38、AS3回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(バッフル装着、エンド径35mm→19mm)
いよいよ強制開閉式のキャブに交換。最初は純正キャブのジェット番手に合わせたが濃過ぎてまともに走らず、エンストしそうになるか黒煙吹くかみたいな状態。パワージェットの影響で濃くなるみたいで、結局買った当初についていたジェットの番手(MJ120、SJ38)に落ち着く事に。ただ、開け始めの部分でボコついてエンストしそうになる症状があったのでASを1-1/2から3回転に変更。一応、下から上まで吹け上がるようになった。ノーマルキャブみたいなスムーズさは無いが、パンチの良さは上。

中華PWKパワージェット付き(MJ115、SJ32、AS2回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(バッフル解放)
その後、標高1000m気温25度程度の場所で走ったところ、明らかに上が回らない状態だったのでリセッティング。MJ115、SJ32、AS2回転で下のツキも良く、上も回る様になりました。バッフルあると上の部分が伸びずあまり消音効果も少ないので外しました。

ハイカム装着後
CRF230Fのカムを入れたら、エンスト連発、下のトルクの弱さが顕著になったので再セッティング。SJやASを弄ってみましたが、セッティングが出ません。そこで元々ついていたニードルが細くて濃かったと判断、ニードルセットを購入し、標準的なN68Aを入れてみたら下のトルクも復活、カブリも無く、絶好調です。

中華PWKパワージェット付き(MJ112、SJ32、AS2回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(バッフル装着、エンド径35mm→19mm)
平地では問題なかったものの上記の仕様だとCGCダイナランド(標高1000m位)でまたしても上が吹けず、蓋まで外しましたがダメでした。まだ濃かったという事で、帰ってきてからMJを1つ下げてみた所、朝一でもセル1発で掛かるしアイドリングも安定しました。けど、全開から閉じるとアフターファイアが出るので平地だと少し薄いかも。そこで前から少し煩いと思っていたので再びバッフルを装着した所、MJ112で上も伸びるしパンパンならず、音も抑えられたのでバッフル付きでの平地ならMJ112で、高地ならたぶん1つ下げてMJ110でOKそうな気がする。

中華PWKパワージェット付き(MJ110、SJ32、AS2回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(メッシュタイプバッフル装着)
その後、口径を絞るタイプのバッフルが走行中に落として無くしてしまい、別のメッシュタイプのバッフル(こちらの方が抜けが悪い)を入れてみました。標高700m位の林道でツーリングした所、やはり抜けが悪いのか前よりも伸びが悪く感じました。ただ、音量的にはだいぶ抑えられ、これでセッティングを出そうと帰って来てからMJ110にしました。そうしたら、平地ではレスポンスも良く、音も更に静かになりました。これでOKだ!と思いましたが、CGC信州マウンテンパーク(標高1300m、気温一桁台)のレースでやはり濃い症状が出てしまいました。前回のダイナランドほど全く上が回らない状態ではなく、回るけど下のトルク感が無く、2速だと加速が鈍くて登れないし、リエゾンを巡行するにもクラッチを当てないといけなかったです。帰ってきてプラグを見ましたら真っ黒で全然合っていないのが一目瞭然でした。レース前に回した感じだと一応レスポンスもするし、移動路でもまあ鈍いけど標高高いしな~位に思ってましたが、やはりセクションで乗らないと分からないですね。平地はOK、次回の高地でのレースではMJ108を試そうと思います。

中華PWKパワージェット付き(MJ110、SJ32、AS2回転、ニードルクリップ2段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(メッシュタイプバッフル装着)
標高400m位気温15~20度位の林道ツーリングで終始安定した走りを見せていましたが、温まってくるとアイドリングからほんの少しだけ開け始める部分で回転落ちする所があり、開けた状態から全閉して回転が高い状態で開ける分には気にならないけど、停止してアイドリング状態から発進する時とか気持ちが悪い感じでした。プラグを見ても中心部分は焼けているけど、周りの部分は煤が付いていて明らかに低開度の時に濃い症状が出ています。なので、ニードルジェット自体をN68A→N68Jとストレート部分が太い物に替えました。これで多少ですが改善したけど、まだモゴつくので、更にニードルクリップを3段目→2段目に変更。ようやく回転落ちせずに微開度でもついてくるようになりました!

中華PWKパワージェット付き(MJ108、SJ32、AS1+1/2回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(バッフル装着、エンド径35mm→19mm)
前回のセッティングでほぼ全域良い感じで、ただ全開手前で頭打ちするとは感じていましたが、F10R44のギア比だし伸びないのは仕方がないのかと思っていましたが、ケゴンベルグでのサンドのロングヒルクライムが登らずこれはダメだと。全開域で吹けないという事はMJが濃いか?それともパワージェットが問題なのか?という事で、まずはMJを110→108に変更。そうしたらアイドリングが高くなって勝手に上がって回転落ちが悪い=薄いので、ASを2回転→1+1/2回転に変更。あまり変化ないので、更にニードルクリップを上から2段→3段に変更。そうしたら下も安定、全開域は今までと比べてグイッと加速して伸びるようになりました!
けど、もしかしたらパワージェットを塞いでMJだけでセッティングした方がより伸びるのでは?という事もあり得るので、MJ108、ニードルクリップ3段のまま塞いでみました。下は変わりなく、回転上昇がスムーズで上まで回るけどチカラが無く回るだけという感じ=上が薄い。なので、MJ110に変更。アイドリングはするが少し開けると回転落ちする。ニードルクリップ2段にした所、開け始めから調子良いが、全開手前でやはり頭打ちする=MJ110だと濃い。となるので、MJ108で良いが、中間が薄いのでニードルを細めのに替えて、クリップで下を合わせる感じになると思うが、とりあえずパワージェットを再度繋いでMJ108で行く事にする。パワーが出るようになったので、スプロケットもR44ではなく43に変更。もしかしたら42にした方が速度と伸びを考えるとありかもしれないがチェーンの引き代が良くないので半コマチェーンを入れる必要が出てくる。もしくはF12R51ならチェーンの引き代とギア比の関係でバランスが良いのかも。あとは、バッフルを外す、エアクリの蓋の穴を拡張する事でどう変化するか?

中華PWKパワージェット付き(MJ108、SJ32、AS1+1/2回転、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(解放)
勝沼でフレアラインヒルで試してきた所、上まで吹け上がってギア比もOK!だけどギリギリ足りない…やはりSLではパワー不足なのか、ギア比がまだ高いのか、それともSHINKOの525Xだと柔らかいから逃げているのか…色々考え、蓋を取ってみたら流速が減るのか逆にパワーダウン。蓋を戻し、煩くなるけどバッフルを抜くか~と抜いたら正解。フレアラインヒルも登れました。一応これでセッティングは出たと言えるのではないかと思います。
しかし、SLORIDEの参加者のセロー225を借りて乗った所、これが物凄くパワー出ていて「えっ?」って思う位。聞けばポート加工とか色々やっているみたいでまだまだSLの可能性はあるのでは?と思いました。
CRF230Fのハイカムは入れていますが、更にエンジン内部に手を入れたくなりましたね~。

中華PWKパワージェット付き(MJ108、SJ32、AS1+1/2→2+1/2回転、ニードルジェットN68J→N68A→N68J、ニードルクリップ3→4段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(解放)
ポート加工の前にまず出来る事は無いかと、キャブとエアクリーナーダクトを繋ぐ為の異径接手の段差と、インマニの段差をリューターで削ってスムージングを図る事にしました。その結果流れが良くなったのか低~中間域のアクセルのツキが良くなりました(全開域は変化なくポート加工しないとダメ)アイドリングが少し不安定になり、アクセルを戻した時も回転落ちが悪くなったので、たぶん空気の流れが良くなり薄くなったと判断。ニードルのストレート部分を細い物に変更したところアイドリングは良くなったもののまだアクセルを戻した時に回転落ちが悪いので、クリップ位置を一段下げて中間を濃くしてみたところ良い感じにセッティングが出た。アイドルポートからガスが出る影響か長い間アイドリングさせると不安定さが出るので、エアスクリューで多めに空気を送って調整。スロージェットを下げてしまうと今度は開けた時に薄くなってしまうかと思う。(気温が上がって濃くなったのかアイドリングがまた安定しなくなったので、ニードルを太い物に戻した)一応、前の状態でメインを上げたり、ニードルのストレート部分をもっと細い物に変更したりしたが、伸びなかったりアイドリングが不安定になったりしたので、これからボアアップにポート加工、キャブ自体もPWK32を入れる予定なので、この改造内容では一旦セッティングが出たとします(PWK32はコースで走った結果ボギング出たりツキが落ちた為PWK28に戻しました…)

中華PWKパワージェット付き(アイドルポート塞ぎ、MJ108、SJ32、AS2+1/2→1+1/2回転、ニードルジェットN68J→N68G、ニードルクリップ4→3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(解放)
ボアアップする前にPWK32を試したけどイマイチだったのでPWK28に戻したが、やはりアイドリングが安定しない(PWK32は流速が減った分負圧も減って、吸い過ぎないからアイドリングで安定していたのかも)ので、アイドルポートをアルミテープで塞いでみたら一発で安定しましたw
アイドルポート塞いだからスローを上げた方が良いのかと番手上げたりしましたが、元々濃かったのでSJ32のままでOKでした。ニードルクリップも開け始めのツキが4段よりか3段の方が良かったので変更(ここは気温が上がったからかもしれませんが)

ボアアップ&CRF230F用ハイカム&ポート加工後
中華PWKパワージェット付き(アイドルポート塞ぎ、MJ110、SJ32、AS1+1/2回転、ニードルジェットN68G、ニードルクリップ3段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(解放)

ようやくエンジンに手を入れてようやく吸排気の最後のピースが埋まりました。まだ慣らし中なので、とりあえずMJとSJを1番上げて試してみた所、アイドリングが安定するのはSJ35より32だったので元の番手に。MJはまだ全開にしていないので分からないですが、以前よりも吸えて燃やせるようになっているはずなので110でとりあえず行こうかと。開け始めの微開度や急開度でも付いてくるのでニードルもこのままで良さそう。煤も無く、焼け具合も良い感じ。これまでの苦労は何だったのか…(ニードルとアイドルポートのせい)

ボアアップ&CRF230F用ハイカム&ポート加工後
中華PWKパワージェット付き(アイドルポート塞ぎ、MJ112、SJ32、AS1+1/2回転、ニードルジェットN68E、ニードルクリップ2段目)、蓋32mm穴1個、中華CRF230F用マフラー(解放)

MJですが、暫く前に112に変更していました。全開にしても9000回転以上は頭打ちしてしまうので、そこまでの回転上昇の早さやパワー感を見て、MJは110でもなく115でもないとなりました。ニードルクリップは3段目から2段目にしました。アイドルポートを塞いでいてもやはり全閉からの開け始めで気化しない生ガスが出ているのか、エンジンが熱を持つとPWKでありがちな微開度での谷が少し顔を出していましたが、完全に消えて低開度がより安定しました。ただ、急開度でガバ開けすると回転に対して一瞬ついてこない時があり、若干パンチ不足を感じたのでニードルジェットをN68GからN68Eにして濃くしたところこれも解消しました。回転上昇が以前に比べてかなり早くなりパンチも出たのでひとまずこれでOK(7月気温32度) 


いいなと思ったら応援しよう!