MOTO LIFE HACK 5
クラッチが重たくてすぐに疲れる…という人、居ますか?そんな人の為に今回はクラッチレバー(ワイヤー式限定)のMOTO LIFE HACKです。
と、その前にまずはちゃんとクラッチレバーの位置や整備はキチンとしていますか?ワイヤー式の人はワイヤーはスムーズに動くか?タイコやボルト部分の注油はしていますか?
あと、油圧式の人もですが、レバーホルダーの位置はハンドルの内側に追い込んでいますか?そうするとレバーが遠いという人は、ワイヤー式なら遊びで調節、油圧式の人は調整ボルトで、クラッチが切れるギリギリまで近寄せてください。トレールバイクでスイッチボックスにレバーが当たるという人はスイッチボックスもハンドルの内側に追い込んでください。グリップのリブもレバーが当たって邪魔になるので、当たる部分のリブは切り取ると良いです。
レバーは基本純正で良いですが、可倒式の社外品にしたいという人もいると思います。その際、ショートレバーだと疲れる元なので、基本的にはノーマルと同じ長さのレバーをお勧めします。レバーの形状も削り出しのような角ばった物は指が痛くなってフィーリングがイマイチなので、純正同様の滑らかな物がいいです。ヤスリで削って自分好みに滑らかにするカスタムもアリです。
と、ここまでやっていても疲れるという人(たぶん、繋がる位置が遠いせいだと思いますが…)に最終手段のMOTO LIFE HACKです。
まあ、ぶっちゃけDRCのウルトラライトクラッチと同じ原理。ただ、買うのが勿体ないなぁ~って人向けのDIYですw
具体的にはこんな感じです。純正レバーに新たにタイコ穴をドリルで掘ります。ポンチを打ってから、3mm程度の刃で下穴を開けてから、本チャンの穴を8.5mmで掘ります。
ワイヤーが通る部分の曲がりがノーマルよりも急になる為、角の部分を削って滑らかにします。
そうすると、ノーマル比で約2/3のチカラで引く事が出来るようになります。タイコの位置が同じならレバーを握る位置が遠いほど軽くなる=レバーを握る位置が同じなら、タイコの位置がボルト穴に近い程軽くなる。
それらを比較してみる為に、ボルト位置からノーマルタイコの距離は3、加工タイコの距離は2、手前を握る場合の距離は9、奥を握る場合の位置は15として、
Xはワイヤーが引かれる力(一定)
iはレバーを引く力
(A)ノーマルタイコ位置で手前を握る
3X=9i
3i=X
(B)ノーマルタイコ位置で奥を握る
3X=15i
5i=X
(C)加工タイコ位置で手前を握る
2X=9i
4.5i=X
(D)加工タイコ位置で奥を握る
2X=15i
7.5i=X
(A)のてこの力を1とすると、
(B)は1.6倍
(C)は1.5倍
(D)は2.5倍
(A)でiは10kgだったので、Xは30kg。
(B)(C)(D)にX=30を入れると
(B)i=6kg
(C)i=6.6kg
(D)i=4kg
とノーマルに比べて、握る位置が奥だと60%のチカラで引けるようになり、タイコの加工で66%のチカラで引けるようになります。両方合わせると60%×66%で、何と約40%のチカラで引けるようになります。
ただ、軽くなる代わりにワイヤーを引く距離が伸びる為、レバーの移動距離が増えるという事です。つまり、遊びを減らさないとクラッチが切れなかったりレバーが遠くなる。半クラの範囲が広がる為、バチっと繋ぎたいのにヌルっとした感じになり感覚が狂う。といったデメリットもあります。
基本的にはホルダーの位置や遊びの調節で変わりますし、クラッチの使い方や乗り方でも疲れは変わりますので、どうしても重くて困っている人は試してみるのも一興という事でw