見出し画像

先日のこと

先日、プロフェッショナル仕事の流儀を見ていた。
落合陽一さんの回だ。
最先端のAIの開発を手掛けるという事をやっているそうだ。

前半はAIを使った色々な発明だったり、研究所で後輩と壁で音を拾って投げかけた言葉がパソコンで再生出来るのか?という実験をしていたりした。

ふむふむ、と思って見ていた。

中盤に差し掛かかり、生い立ちのパートに入った。

父親は有名な小説家で各界の著名人がひっきりなしに家を訪れていたという。
小さい頃は祖父に買って貰ったWindows95が友達代わりだった。
友達と話した記憶すらないという。

大学で研究を始め、次々に論文を発表し、その後は飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍していき、27歳の若さで筑波大学に着任した。


29歳の時に転機が訪れる。

初めて授かった我が子に障害があった。

障害に関するあらゆる論文に目を通した。


30歳の時に研究を通じて知り合った仲間たちとチームを立ち上げた。

その会社の6年間の活動を振り替えった時だった。

(WEB会議上で)

落合「いちばんの思い出はですね。」

「 . . .  」

「落合が泣くっていうのは珍しい事なんですけど。」

「提案書を書くときに、◯◯さんと◯◯さんと◯◯さんにメールをしたときですかね。」

「うちの子どもが障害があって生まれてきて。」

「今はもう治っちゃったから分かんないんですけど。」

「たぶん最初生まれたときに、何かを考えたんですよ。」

「親になるっていうのはそういうことで。」


それを見ていた自分は嗚咽していた。

涙がボロボロと頬を伝っていた。

自分も子供が生まれて、子供を育てて行くことの大変さが身にしみてわかって。
ただ育てて行くだけでも大変なのに、障害がある子供を育てていくのは計り知れない苦労があったのだろうと思う。

凄いと思ってしまう。
覚悟し、受け入れるしかない。

この子のためならなんでもする。
全身全霊をもってこの子の、先の人生を出来る限り不自由なく過ごさせて挙げたい。
サポートしてあげたい。
そのためにはAIを開発して、障害者たちが何不自由なく過ごす事の出来る未来を創りあげる。

自分のなかでそう解釈していた。

落合「子供が生まれるとモードが切り替わるんですよね。」

「あの馬力は普通は出ない。」


自分も子供が生まれ、モードが切り替わるという表現はまさしくだな。と思った。

今までは自分1人のための人生だったものが、子供が生まれると子供や家庭が第一優先になる。
自分の事だけでいいとは行かなくなる。


子供が熱性けいれんを起したときがある。

39度の熱。呼びかけても空を一点を見て、何も答えない。
手はリズムを繰り返し振動したまま。
このまま高熱が続いて意識が戻らなかったら。
脳に後遺障が残ってしまったら。
救急車に運ばれながら色々と考えた。

病院に着くころにはけいれんは収まり、調べて貰った限り、後遺障などは心配ない。
このまま熱が下がってくれれば恐らく大丈夫であろうと。

病院で付き添いで入院しながら、夜中、
抱きかかえた娘を頬を頬でくっつけていた。
もしこの子に今後何か起きたら、自分の人生なんかいくらでもくれてやる。
その代わりに娘を救ってくれないか。
娘に対する愛おしさを感じながら、ぼんやりとそんな事を考えていた。


親になるというのは大変ではあるけれども、自分の人生に対する意味が持てたというか。
誰かのために生きる。ということの大切さというか。
子供が生まれると人生観が大きく変化するんだなと実感した。

とまあ、

まとめるのが難しいのでこの辺にして。

とにかく、思わず号泣してしまい。
びっくりしたというのが書きたかった。

いいなと思ったら応援しよう!