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七転び八起き

前回のつづき
すったもんだ仮免の後、
無事、キャンセル待ちに当選し
仮免技能試験を受けることができた

だけど、
またしても 敗退

前日に練習したものの、
昨日の教習では、
久しぶりの乗車で車両感覚取り戻せぬまま、
教官に畳み掛けるように細かな指摘をされ
出来ていたこともできなくなり
乗り上げまくり
ハンドル操作混乱しまくり
会得できぬまま、
教習終了されてしまい…

そのまま受験に臨み、
アウト。

落ち込み。

教習所の教官の理詰めの指導方法、
とにかく乗車して感覚取り戻したかったのに
「感覚で運転するな」
「頭で構造を理解しろ」
と、全否定だった昨日を回顧して
むしゃくしゃ。
くさくさくさくさ………!!!!!!

けど…これは、
合格貰えなかったから、
八つ当たりなのかも知れない。
もし、受かってたら 教習所の教官にも
ここまで腹を立てたりしなかったかも。
やっぱり、
自分の練習不足、
コレが、実力。

どんなにコンディション悪くても、
緊張してても、
合格できる運転できるようにならなきゃね。
運転免許って、
人の命に、関わってくることだから。
そうだ、そうだよね、と
心を入れ替える。

…けど実は、今こうして
素直に反省できるのには訳がある。

仮免許の技能試験をきっかけに、
教習所の教官の教え方にも思い出し怒り、
ここ数ヶ月の
精神的でこぼこも、
退職や、転職や、その他もろもろも、
思い通りにならない育児も、
子どもたちにイライラして
虐待レベルにキレ散らかしてしまっている自分の姿も、
感情のコントロールが不能な不甲斐なさも
ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶ
うまくいかない何とかもが溢れてきて
泣けてきた。
情けなくて、悔しくて。

帰りの電車に揺られながら、

ふと、母の声が聴きたくなって、
電車を降りて電話した。

何もカッコつけない、
弱ったままの姿で
ただ、今日の惨事を聞いて欲しかった。

母は、大笑いしながら話を聞き、
「大丈夫!あなたは既に充分やれてるし、充分すごい!!!」
なんの根拠もないくせに、
何故か褒め称えてくれた。

アラフォーにもなって、
母親にすがる、情けない娘に、
堂々と太鼓判を押す。
電話を切る頃には
不思議と、自分のどす黒い気持ちは
前へ進むギアに入れ替わってた

嗚呼、やっぱりお母さんってすごい。
あの包容力には敵わない。

母とは長年、反りが合わず、
ずっと好きになれないでいた。
今でも、嫌だなってことが時々ある。

けど、いちばん頼りたいときに
声を聴かせてくれる。
笑ってくれる、そして
出来ない事じゃなくて、
出来てるところを
全力で、本心で
褒めてくれる。

宇宙規模の母性を持ち合わせた母。
それに引き換え
私の母性は、アリンコのおしりサイズ。


果たして、我が子たちは…と顧みる

中年になった時、
辛いことが重なったり、
上手くいかなくて、くさくさしちゃう時、
格好つけずに、弱った自分の姿のまま、
ちょっと誰かの声聞きたい時。
そんな時に「お母さんに電話してみよう」と、ふと思ってくれるだろうか
私は、
そんな母親になれるのだろうか
… … … … … … … … … …

笑って母との電話を切った後
帰宅してすぐに

子どもたちにひとりずつ
ここ数ヶ月、
ぶつけてしまった
理不尽な怒り
酷い言葉、行動を
あやまった。

しばらくするとキラキラひかる
折り紙のてがみを渡された
「まま、だいすきだよ、いちばん」


子どもって、
なんで、こんなに、受け入れてくれるんだろう。
酷い母親なのに、
あんなに理不尽に叱りつけたのに。
即、
許してくれるんだろう。

自分を無条件に慕ってくれる
愛の深さに
涙が溢れた。



今日は
早朝から仮免試験受験のために駆けずり回った末、
落ちてしまって、
なんの収穫もない日だった。
むしゃくしゃした。
腹が立った。
落ち込んだ。

けど、
母の懐が
有り難く
沁みた。

子供に、自分の悪事を
詫びられた。

子どもに許してもらえた。
「だいすき」って
お手紙もらえた。

久しぶりに素直に反省して
前を向けた

それに、夜、リビングで
蚊を連続3匹仕留めて、
家族みんなに褒めてもらえた。

だから、
今日の私は報われた。

小さい小さいことだ。
でも、
すこしでも笑えて、
優しいきもちになれてよかった。

家族に、ありがとう。

「銀も 金も玉も なにせむに
まされる宝 子にしかめやも」

母からLINEで贈られた、
山上憶良の詩の意味が、
少しわかった気がする自分が
驚くような、
くすぐったいような

そんな 一日の終わり。

七転び八起き、
あしたもきっと、
すったもんだ、あるだろう。
ここんとこ、全然、調子でないから。

けど、七転び八起き
素直になって、
起き上がって 生きてこ!

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