②ストリートパフォーマーになった最初の頃
1回ごとに少しでも修正しながら行う事
パフォーマンスは最初から最後までスムーズに行えることは稀です。
人が集まりすぎて行えなかったり、運悪く警備員の方に止められてしまったり、目の前のお子さんが泣き始めちゃったり、夏は暑すぎたり、冬は寒すぎたり、洞爺湖サミットがあったり、選挙活動に使われてしまっていたり、駅構内の急患で救急車が来てしまったり、献血活動だったり、デモ行進があったり、先にミュージシャンの方がいらしたり、、何かしらのあります。
毎週毎週そういう事があると、一回のパフォーマンスに感謝できるようになります。
そして、その一回を大事にしたいと思います。だから、いつスムーズに最後まで出来るかわからない緊張感を、常に持っていました。
1年活動して、最終的に考えたのは、”1回のパフォーマンスに魂を込める”こと。
1回のパフォーマンスを10回分のつもりで行っていました。それは、パフォーマンスの音楽のタイミングも秒単位で改善しますし、曲順、テイスト、演じるキャラクター、看板、演じる高低差、目線の配り方、、、全てに神経を張り巡らせて行うこと。
気持ちは、路上で国立劇場で観られるような空間を作りたい、、そんなことを考えて。
多分焦っていたんだと思います。
僕の周りは皆んな会社に就職して、スーツを着て働いていたんです。ダンス仲間はみんな会社に就職し始め、一部はテレビやバックダンサーになっていて、、。
自分は駅前で”自分はどうして行きたいんだ!”っていつも考えてました。
夕日を見るのが怖かったことを覚えています。なんかこう、沈んでいっているようで。
駅前広場で働いている人に挨拶をする事
駅前で働いている人は、よくみると沢山います。
僕は広場に行ったら必ず、どこかに座って10分くらい人の流れを眺めています。
それは人の多さ、年齢層、歩みのスピード、行きと帰りのバランス、そして働いている人の種類。。
駅前はティッシュ配りのお兄さん、看板持ちのおじさん、水商売のお姉さん、チンピラさん、ヤクザやさん、屋台のおじさん、路上ミュージシャン、物売りのおじさん、献血の勧誘、ビラ配りのおじさん、酔っ払いの人、選挙演説、宗教勧誘、ごみ収集、駐禁のおじさん、、、、本当に沢山の人がいます。
優先順位をつけて、挨拶に行きます。
こちらから、自分が何者なのか伝え、お邪魔する事、ご迷惑おかけしますと挨拶する事を徹底します。もしダメだと言われた場合は引く事、そしていつが大丈夫か聞くこと、など、コミュニケーションをしっかり取れば、色々教えていただけます。
次に来たときにスムーズです。
パフォーマンスする場所に必ずいつもいる人、というのはいるものです。それが苦手な人の場合は、自分ルールを儲けています。この苦手な人を攻略しないとパフォーマンスができないのです。
それは、
”苦手、嫌いな人にこそ、丁寧に接すること”
僕の場合はいつも缶コーヒーを人数分持っていっていました。一回したら、次回はしません。
そして三回目に、もう一回買って行く、くらいのペースです。
下心?しっかりあります笑笑
パフォーマンスやりたいんです!それだけです。
特に神経を尖らせていたのは、ヤクザ屋さん、そして、ヤクザ屋さんにケツ持ちされている路上で活動してる人。挨拶で何とかなるのであれば良いのですが、絶対ダメな場合もあります。ただ、一番偉そうな人を駅前の人混みから見つけ出し、自分から挨拶に行けた場合は、状況がひっくり返る場合があります。それに賭けます。
挨拶が成功すれば、逆に応援してくれるパターンを2回ほど経験しています。
しばらく行かないと、最近来ないけどどうした?とリポビタンDを渡されたり、心配されることも。自分には何も無いけど、挨拶だけ出来る。とても勉強になりました。
ゴミ拾いをする
当たり前です。その場所でパフォーマンスさせてもらってるんですから。
でもこれ、ストリートで表現をしている人で、やらない人が本当に多いんです。そういう人でずっと活動している人は見た事ないですけど。
いろんな駅前で行い、たしか3年くらいかけて首都圏30か所はやれる場所を見つけて、実際にやっていました。
チェックしてある当時の地図を今でも持っています。
色分けされていて、昼と夜の具合もわかるようになっていました。
※写真を見てわかるように、大道芸の意識が無いので、ロープやコーンも置いてません。スピーカーが小さすぎる。手袋はまさかの軍手w
ちなみに、トップにある写真の場所と、この若い時の写真の場所、同じ所です。10年以上経つとずいぶん景色が変わりました。
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