Lightningケーブルと量産されるゴミ記事
情報産業活動の結果として作成される「ネット記事」には粗悪なものが多い。その一部を紹介したいと思う。Apple製品の一部で使用されている「Lightning端子」と、それに付随して利用される「Lightningケーブル」には、高価なものが多い。ただのケーブルに正規品なら2,000円ほどかかるのは、利用者としては顔の曇る話である。
安い商品を買い求めたくても、Apple側は「MFi認証」という仕組みを用意し、これにパスしたものしか利用できないようにしているため、利用者は高くても対応製品を買うか、いつ使えなくなるか分からない非正規品を買うことになる。
これがApple製品を使うことのリスク要因というか、出費がかさむ要因になる。最近になってUSB-C端子を搭載する製品も出てきているが、いまだに製品のラインアップにはLightning端子の製品が残っているのが実情だ。
ほろ苦い「実例」
2019年に発売されたIPhoneXSには、イヤホン端子がありません。イヤホンを使いたい場合には、ワイヤレス製品を使うか、イヤホン端子+変換コネクタ(こちらは製品に付属)を使うか、Lightning端子のイヤホンを使うことになる。変換コネクタは使い勝手が悪く、長さ数センチの短いケーブルを管理するのは難しく、あっという間にどこかに行ってしまう。
正規品は7,000円台からであり、たかがイヤホンに7,000円……仕方がないので、「現行のiPhoneで使えます!」というPOPのついた非正規品?に手を出しました。お値段4,000円くらい。それでも十分高いけど、しばらくでも使えれば良いかな、と思って買いましたが、数日後のiOSのアップデートであっという間に使えなくなりました。なかなか悲しい出来事です。
イヤホンであれば本体と持ち歩くことも考えられるが、ケーブルの場合はなかなかに持ち歩くのが面倒なので、製品付属のもの以外にもう1本あると良いな、という場面が多い。
その場合に、安いものはないかな、という検索をすることになるが、検索に引っかかる記事の出来がよろしくない。
検証なしの「ただのアフィリエイトリンク集」
例えば、下記の記事。
「Lightningケーブルのおすすめ25選。安くて丈夫なモデルをご紹介」
普通に考えて、高い正規品はこの「安くて丈夫なモデル」には含まれないと思うが、平然と並んでいるのである。いったい、何と比較して「安くて」なんだろうか?
記事からリンクされている商品を見ると、正規品より高いものが普通に混じっているのが噴飯ものですね。中には10本セットに直リンクとか、適当に作っているのがアリアリ、というのもあるので、注意が必要です。また、「高速充電・データ転送」と書いてあるのにデータ転送できない!1週間で壊れた!1ヶ月で壊れた!と言うレビュー多数の商品も混じってます。ちゃんと確認してるんですかね?「安くて」「丈夫」という看板に偽りあり、じゃないですかね?
USB-C - Lightningケーブル 1m ビックカメラ価格 1,980円
Anker PowerLine II ライトニングUSBケーブル 1.8m 楽天価格 2,246円
PowerLine II USB-C 1.8m Amazon価格 1,699円
Anker PowerLine+ III 0.9m 楽天価格 3,634円
Anker PowerLine+ III 0.9m Amazon価格 2,290円
ESR USB-C - Lightningケーブル 楽天価格 2,030円
ESR USB Tpye -C - Lightningケーブル Amazon価格 1,499円
ベーシック ライトニングケーブル TypeC-iPhone用 1.8m Amzon価格 1,818円
Belkin USB-C to ライトニングケーブル 1.2m Amazon価格 1,200円
エレコム USB-C to Lightningケーブル 0.1m 楽天価格 1,300円
エレコム TypeC to Lightning ケーブル 0.1m Amazon価格 1,298円
ライトニングケーブル USB 0.9m10本セットAmazon価格 8,406円
……
これら、結局記事中には値段が書いてないので、ユーザーが自分で全リンクをクリックしていかないと何が安いのか分からないという、ゴミ仕様となっております。
ちなみにリンクのほとんどが楽天とAmazonですが、トップと一部の製品はビックカメラの通販サイトに飛ぶのは、どうやらライター?取締役?の金子渉氏が新卒から入社したのがビックカメラだったのが関係しているようです。10年ほど働いていたそーです。
株式会社WILBY
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-11-12グリュック代官山4F
代表取締役 金子渉
この記事が載っているSAKIDORIというメディアな訳ですが、この手のリンクをただ貼っただけに等しい、質の悪い記事が非常に多いです。こういう質の悪い記事がネットの世界からなくなることを祈りつつ、記事を終わらせたいと思います。ありがとうございました。