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東京〜博多のぞみ号S Work Pシート乗り通した感想。

九州に行くのにせっかくだから新幹線で博多まで乗り通してみようかなと思い、乗ってみました。



1.EX早特でも取れるように

東京から山陽新幹線で岡山、広島、博多方面の長距離の場合、エクスプレス予約&スマートEX限定でEX早特21及びEX早特7という早割プランが用意されています。

以前は7号車S Work車両は早特での予約はできなかったのですが2024年春から早特でも利用可能になったので、EX早特21で狙ってみました。

EX予約でのS Work Pシート

S Work Pシートは普通車指定席+1200円という価格設定で、21日前まで予約のEX早特21では18200円。エクスプレス予約でない駅での発売だと25010円なので30%ほど安くなります。

2.実際に乗ってみた

東海道新幹線の7号車に設定されているS Work車両。山陽新幹線でも8両編成の列車を除き設定されています。

7号車
  • デスクワーク等に特化した車両

  • 専用高速Wi-Fi搭載

  • EX予約/スマートEX会員で先行(1人予約専用)

  • 2024年春から駅での発売も解禁

これまでS Work車両自体は何度か利用経験があり、現在は駅での発売、2人以上での予約も可能になったようですが、やはり旅慣れた1人利用が目立ちます。

東海道山陽新幹線のShinkansen Wi-Fiは30分でログアウトするのに対し、7号車8号車限定のS Wi-Fi for bizでは通信速度2倍、時間無制限を謳うだけあって、一部トンネル内で遅くなることはあるものの、東京〜博多の長距離利用でも再接続なしで機能しました。

S Work Pシート

そのうち一部3人掛け席を改良したのがS Work Pシートです。

  • 中央席を廃しテーブルと仕切りを設置

  • テーブルをドリンクホルダー無しで前後スライド機構付きに

  • リクライニング角度に制限あり

さらに1人利用での快適性に全振りしています。リクライニング角度は普通席の半分ほどで、前方の乗客が下げてくることのストレスが最小限に抑えられています。


コーヒーや弁当も置ける

座席横のテーブルが絶妙で缶やペットボトルから最近流行りのカウンターコーヒーまで倒れずに保持できるドリンクホルダーに、座りながら出し入れするカバンや傾けずに置きたいお弁当まで置けてしまう使い勝手です。
夕方~夜の列車とあってコーヒーやお酒、駅弁を嗜む人は多かったと思いますが満席でも全く気に障りません。

左のテーブルは航空機と同じ前後スライド式に

テーブルはS Work Pシート専用の分厚い設計。その分前後がスライドするのとドリンクホルダーが横にあるのでくぼみの無い事務作業に特化したデザインです。さらに収納時のレバーも固く、前方席の乗客に開閉の振動が伝わらないのも高得点。

また中央席が空席なので窓側席に座っていても頭上荷物棚にいつでも手が届きます。が、そもそもビジネスマン風の乗客が多く、足元にカバンを置く人が多かったです。



3.グリーン車と真逆のリクライニング制限

広々としてる座席というとS Work Pシートはグリーン車に似たサービスと思われるのですが、その設計思想とターゲット層は大きく異なります。

リクライニングはこれよりもう少し倒れる程度

まずS Work Pシートは普通席に比べてもリクライニング角度が制限されています。航空機のエコノミークラスのように後ろの席に影響しない程度。この席の快適性とはリクライニングが深く倒れることではなく、前の乗客が深く倒してくる心配が無いことを意味します。

またグリーン車にはレッグレストがある一方、普通席はS Work車両含めそれがないので足元に荷物を置く人が目立ちます。

あとS Work Pシートは3人掛け席=南側席なのでカーテンを下げる乗客が多数派です。ただ窓際席の乗客がカーテンを上げてても通路側席の乗客にはさほど影響はしないようです。


4.博多まで5時間でも航空機がライバル

今回は東京から博多まで5時間乗り通しましたが、s Work車両に限って言えば新大阪より西側では乗客は減り岡山を過ぎるとかなりまばらでした。

新幹線のぞみ号は長年航空機をライバルとしてスピードアップと停車駅追加を両立しながら東京〜博多5時間前後を維持してきました。いわゆる4時間の壁で東京〜広島や名古屋〜博多ではスピードと運行本数で航空機に比べてアドバンテージを高めています。


ANAプレミアムクラス座席(国際線ビジネスクラス兼用)



そこに乗車時間の付加価値を付けてきたのがS Work Pシートだと言えます。

  • 隣席が見えないプライベート空間

  • 座席横のドリンクホルダと小物置き場

  • 凹凸の無いフラットなテーブル

この点は移動中にデスクワークをするならJALファーストクラス、ANAプレミアムクラス以上の機能美があります。

さらに飛行機とは異なり

  • 保安検査前と搭乗ゲートでも待ち時間のある飛行機と改札〜乗車までがすぐの新幹線

  • 離着陸ポジションで機能が制限される飛行機と乗車中手荷物も置きっぱなしテーブルもWi-Fiもフル稼働できる新幹線

移動中の時間を最大限自分のことに使えるのが新幹線でありS WorkPシートな訳です。

ただし2023年秋に車内販売がグリーン車限定となり、それも2024年秋からメニュー縮小をするとのことで降りるまでに飲み物食事は事前持ち込みが不可欠なのは長距離だとデメリットかな?

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