ダブルツリーbyヒルトン富山宿泊記。こういう人が使うのかぁ
2023年1月18日にオープンしたばかりのダブルツリーbyヒルトン富山にお邪魔しました。外資系ホテルチェーン空白地帯にできただけあってかなりニッチ市場向けかなと思いました。具体的なターゲット層は
系列ホテルをよく使うヒルトンオナーズ会員
金沢や飛騨地方、アルペンルートを含めた周遊旅行
かなり絞られていると思いました。実際海外からの旅行者が目立ちました。もっと割安なホテルでも用意されている設備が無かったり、人によってはおすすめ出来ないケースも有りそうです。
1.沖縄以外では国内初ブランド
ダブルツリーbyヒルトンは文字通りヒルトンの姉妹ブランドとして世界各国で展開しており、国内では沖縄県に那覇市内、郊外、ビーチリゾートと個性の違う3拠点にあります。
この度4拠点目として富山駅前に開業しました。今後は2023年8月に京都東山、2024年にも大阪城公園に開業予定です。
日本のヒルトンでは長崎と並んで駅の目の前という好立地です。
富山市のホテルはかつては南部の総曲輪(そうがわ)地区にある程度でしたが、2015年の北陸新幹線開業以降は富山駅周辺にも数多くのホテルが建設ラッシュを迎えています。
空や海をイメージした装飾が出迎えます。
1階はフロントのほかテイクアウトカフェGrab'n Goが用意され、サラダやスープ等を買って部屋に持ち込めるというもの。ただ営業時間が17時までだったので使わず終いでした。
とはいえ隣はローソン、富山駅前にも商業施設があるので買い物や食事には困らない場所です。
2.広い代わりにバスタブなし。お風呂は大浴場へ
このホテルの特徴の1つがバスタブなしでシャワーブースのみ。その代わり部屋は洗面所含めてかなり広々としています。バスタブなし部屋は東急REIやドーミーイン等でも見かけましたが、省スペースな訳ではなく部屋自体はかなり広いです。
ちなみに国内の他のダブルツリーはバスタブ完備されているのでブランドの特徴という訳でもありません。
お部屋は12階のキングプレミアム。かなり広いです。ランクにより窓の大きさやコーヒーマシンの有無があるようですが、駅前再開発が進みどの部屋もビルビューが多いみたい。
Wi-Fi
USB電源
ワイヤレス充電
冷蔵庫
エスプレッソマシン
温水便座
この辺は開業時期が近いヒルトン広島に近いかも知れません。
この広さ、アパホテルやスーパーホテルなら余裕でバスタブを置くはずなんですがシャワーのみ。その分窮屈感とは無縁で座る椅子も掴まる場所もあり、床面も段差は最小限で滑らない材質、高齢者にも使い勝手は良さそう。
部屋に風呂が無いなんて…という人のために大浴場も用意されています。男湯と女湯それぞれ入口でルームキーが必要で、部屋のテレビで混み具合が分かるので行くタイミングも掴みやすいです。
3.ラウンジも展望も無いけど
ダブルツリーbyヒルトンではチェックイン時にクッキーが1人1枚貰えます。自家製のようでフロントで受け取った時点でも温かいです。
ここから少しヒルトンオナーズダイヤモンド会員の特典の話を。
ウェルカムギフトでは小箱に入ったお茶を頂けました。4種類ほどあって黒文字というハーブティーを選択。ティーバッグ式なので持ち帰っても部屋で飲んでも良さそう。
またダイヤモンド特典ではエグゼクティブフロアでなくてもエグゼクティブラウンジを利用できるのですが、このホテルにエグゼクティブラウンジは無いのでレストランバーでのドリンク券が貰えます。
このホテル、似たような高さの建物が林立してるので正直壮観な展望は期待できないのですが、2階レストランバーKorareにある窓側の席は富山地方鉄道の路面電車が走っており、エキゾチックな雰囲気。
調べてみたら向かい側のエクセルホテル東急のほうが背が高く眺望も良いそうです。
ウェルカムドリンクはコーヒーやアルコールもありスパークリングワインを選択。ゴールド会員シルバー会員だと選択肢が狭まるかも知れません。
4.ボトルウォーターも無し。天然水を汲みに行く
ヒルトンではシルバー会員以上にボトルウォーターが用意されるのですがこれもありません。あるのはピッチャーだけ。
そしてエレベーター横に給水機が用意されており自分で汲みに行くスタイル。氷もあります。
ゴミが出ない、いつでも飲み放題、全宿泊者が貰えるというメリットがありますがエレベーターから遠い部屋だと苦労します。この点も事前に調べておいて良かったなと思うところです。
5.朝食は海鮮丼、うどん、カスタマイズし放題
さて朝食はウェルカムドリンクを頂いた2階のレストランが開場です。朝6:30のオープン直後に行ったので席は選び放題でしたがまた窓側をお願いしてみました。
ただ窓側を選ぶとブッフェの場所が反対側になってしまうのでわざわざ窓側を狙う必要はなかったなと思います。
海鮮丼や細麺の氷見うどんといったローカルグルメもあります。
この朝食ブッフェ3800円と少々お高い。ヒルトンゴールド会員ダイヤモンド会員は無料とは言え、下まで降りるのが面倒とか混雑が苦手という人はルームサービスでコンチネンタルブレックファストを頼んでおくのも良いかもしれません。海鮮丼が好きな人にはおすすめ。
ヒルトン系列では珍しくトレーも用意されているので欲張りさんにもおすすめ。味噌汁が白みそでなかなか美味しかったのは意外な発見でした。
6.事前情報次第でコスパの良し悪し分かれるかも
宿泊料金は概ね1泊素泊まりで10000~18000円前後のことが多く、何も知らないで行くとバスタブがないとか水汲みに行くのが面倒だとかネガティブな値段の割にネガティブな印象になりかねません。
アパホテルのように狭い部屋ながら何でもある訳でもなく、ドーミーインのような欲張りセットでもないので事前情報もなく選んでしまうと不満も出そうです。
一方で山深い飛騨地方やアルペンルートへの周遊を兼ねてであればホテルの個性の違いが味わえて良い組み合わせができそうです。
また国内のヒルトングループのホテルの中では比較的リーズナブルな価格。最近は観光需要復活で那覇や成田が高値傾向、エントリーブランドのヒルトンガーデンイン四条烏丸も人気観光地ゆえ高値。なのでヒルトングループのサービスを体験するのであればコストパフォーマンスは良いかも知れません。
ヒルトンオナーズ会員で宿泊回数を重ねゴールドやダイヤモンドを目指す「修行」であれば富山は有力な選択肢になりそうです。