【横浜DeNA】桑原将志が今季復調した要因
切込隊長が帰ってきた。桑原将志は、2016年から2018年に1番打者として活躍したが、2019年から2年間不振に苦しんでいた。
今シーズン、81試合で打率.318、8本塁打と復調し。1番打者として素晴らしい働きだ。
■今季特に目立つ点
試合開始の初球、ストレート系なら振りに行っている。
制球が甘くなる事が多い、初球を狙っている。
1球で試合最初のアウトを取られると、相手先発投手を落ち着かせる。
そのリスクを背負いながら、果敢に出塁を目指す。
シーズン当初からその姿勢を見せていたが、最初は打ち取られる事が目立った。
ヒットになる割合が多くなると、ボールになる事が増え、有利なカウントで進められている。
四球を出したくない投手の甘くなったボールを捕らえている。
高打率を残せている理由は、1打席目の初球からこういう意識を持っている事もあるだろう。
■不振の理由
落ちるボールの見極めが良くなった。
本来はストレートに強いタイプ。
パンチ力もあり、長打も打てる事が魅力的だった。
バットを構える位置を上げ、振り下ろす事でさらに長打を増やす狙いの時があった。
低めの落ちる球の空振りが増え、低い打率になった。
バットの位置を下げると、ボールになる落ちる球を見逃せるようになった。
ストライクを取りに来たボールを、ヒットにする事で安打を重ねている。
■怠慢プレーと叩かれたが…
オリックス戦で落球し、怠慢プレーと叩かれる事があった。
凡退に終わった後、ガッカリした表情を見せてすぐに、キリッとした表情に切り替える事がある。
すぐに感情が表に出るタイプなのだろう。
キリッとした表情にして平静な様子を出そうとするが、完全に感情がバレている。
メンタルの切り替えがうまいタイプではない可能性が高い。
怠慢ではなく、捕球から送球への切り替えのタイミングが早過ぎただけだ。
その代わり、一瞬でカッとなる点が、守備での瞬発力に繋がっている可能性がある。
球際にも強く、チームを救うファインプレーを何度も披露している。
メリットの方が大きいのだから、メンタルの部分は特に気にしなくていいのではないか。
■今後の伸び代
盗塁の数を増やす事になるだろう。
7月15日現在、6盗塁。
2016年には19盗塁の実績がある。
出塁から盗塁し、ホームまで帰ってくる、あっという間に得点を奪う、桑原将志の姿が見たい。