
ですます調はいつごろから使われているのか?
デスマス調はいつごろから使われていたのか?
結論から言うと、現在の「です・ます」調(敬体)が一般的に使われるようになったのは明治時代以降 です。江戸時代には、主に「でございます」や「~に候(そうろう)」といった丁寧表現が用いられていましたが、現在の「です・ます」調はまだ確立されていませんでした。
デスマス調の起源
江戸時代以前:「候文(そうろうぶん)」が主流(例:「かしこまり候」=「承知しました」)
江戸時代:「でございます」などの表現はあったが、「です・ます」調は一般的でなかった
明治時代(19世紀後半):「です・ます」調が登場(尾崎紅葉、二葉亭四迷らの言文一致運動)
大正・昭和:「です・ます」調が広がり、戦後の教育で標準化
👉 結論:「です・ます」調は江戸時代には使われず、明治時代以降に確立。
【参考文献】
山口仲美『日本語の歴史』岩波新書(2006年)
日本語の文法や敬語の歴史を解説。
日本語の発展を 古代・中世・近世・現代 に分けて詳しく解説。
「です・ます」調の成立についても言及 あり。
初心者にも分かりやすい 平易な解説で、日本語の変遷を学べる。
2. 金田一春彦『日本語』(岩波新書, 2007年)
敬語の変遷 や、時代ごとの言葉の使い方について詳しく説明。
「候文(そうろうぶん)」→「です・ます調」への変遷にも触れている。
日本語学の第一人者 である金田一春彦による解説。
3. 飯間浩明『辞書を編む』(光文社新書, 2011年)
日本語の文法や敬語の歴史 に詳しく、近代日本語の成立を解説。
「です・ます調」の確立についても触れている。
現代日本語の成り立ちを理解したい人向け。