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NPD特有の「見下し褒め」を理解しよう

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)について。
基本的なところはこちらで色々書いてます。

NPDは自分大好き、自分が一番じゃないと耐えられないというナルシストの病気ですが、一方で反社会性はそこまで高くなく、外面がよくて社会に溶け込む能力が高いという特徴もあります。
ですので、NPDは人を褒めることもあります。
ただ、そこにNPDらしい特徴が必ず現れてくるので、それを捉えられるようにすると隠れNPDを発見しやすくなると思います。

NPDが人を褒めるときの特徴

実はこれは簡単です。

俺は凄い→その凄い俺が凄いと言っている→だからこれ(人、物、作品etc)は凄い

こういう論理構造になっています。
僕はこれを「見下し褒め」と名付けました(僕の造語です)。
NPDはこれを上手に隠すので流してしまう可能性もありますが、注意して聞いているとおかしいことが分かるはずです。
ちなみに、僕もかつて被害を受けたNPDから実際にこの「見下し褒め」をされたことが何度かあります。
最初はなんだかおかしいなと思っていたのですが、冷静に分析してみると結局褒めているんじゃなくて「俺はすごい」と言いたいだけだと分かり、だったら別に否定してくればいいのにと思っていました。
褒め言葉にそんな苦し紛れの自慢を入れて何がしたいんだろうと。
その後NPDを理解するにつれ、それが彼らが持つ社会性に由来するものだと分かってきました。

NPDは基本否定的ですが、どうしても褒めないといけない空気を察すると不本意でもそうする社会性は持ち合わせています。
ここで褒めないと自分を疑われる、自分の地位が下がる……でも人を褒めるのはプライドが許さない、自分が下になったみたいで嫌だ……そこで編み出したのが、自分を先に対象より高い地位においてから褒める「見下し褒め」です。
こうすることにより自分のプライドを保ちつつ社会性も発揮できるのです。
人を手放しで褒られず、なぜか前提として自分を上に置いたり余計な自慢が入ってくるという人がいたら心の中でNPDを疑っておきましょう。

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