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相続対策日記超第72号 夫婦財産に関するストーリー白い庄屋第3話『投了』
# 相続対策日記超 第72号
#令和7 (2025)年
#昭和100年1月29日
こんにちは、大井研也です。
次回予告です。
続きは編集後記で。
第70号から
はじまった
白い庄屋の第3話です。
第1話を
まだ読んでいない人は
コチラからどうぞ↓↓↓
第2話を
まだ読んでいない人は
コチラからどうぞ↓↓↓
相続対策日記超
第70号記念特別ストーリー
白い庄屋 第参話 投了
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「お連れ様が
お見えになりました」
そう言われて
富山三十郎は
はたと我に返った。
花子が生まれてから
今日までの日々を思い出し
柄にもなく
しんみりとしていたのだ。
「おぅ!おつかれ!
て、、、
おまえ本当に疲れてるな(笑)」
高岡が入ってきた。
いつも明るく
元気なのが高岡だ。
こいつが沈んでいると
本当にこの世が終わると思えるほど
前向きで茶目っ気たっぷりなヤツ。
こういう時に会うには
うってつけの人物だ。
三十郎は
これまでの経緯を説明し
助言を求めた。
「なるほど、そういうことか。
で、お前の出す条件てのは?」
提示するつもりの条件を
箇条書きにした紙を
懐から取り出して
テーブルの上においた。
それには
こう書かれていた。
・花子が結婚する際
氏は富山とすること
・子ができなかった場合
富山家由来の財産
(花子のものや将来花子が
相続するものすべて)は
ビタ一文研也を含めた
大井家の者には相続させず
富山家の者に承継させること
・子ができた場合でも
富山家由来の財産
(花子のものや将来花子が
相続するものすべて)は
研也に相続させず
すべて花子と子に
承継させること
・子ができた場合は
最終的に第一子に
富山家の全財産を
相続させること
すわなち、花子の財産と
花子が将来私や妻から相続したものは
最終的にすべて第一子に承継させ
研也その他大井家の者
にはビタ一文やらないこと
=実質的な家督相続
・その他、不測の事態が起きた場合
(例:私たち親より先に
花子が亡くなった場合等)でも
絶対に富山家の財産は
富山家の者のみが承継していく
形を確定させること
この条件をすべて
今の段階で
法的にクリアするなら
結婚に同意する
「なるほど、考えたな」
「氏うんぬんはともかく
これらすべてを今の段階で
法的に確定することは
まぁ、無理だ」
「将来、子ができるかどうか
ましてや何人生まれるか
なんて神のみぞ知る、だからな」
「こんな、ある意味時代錯誤な
それでいて自由奔放でわがままで(笑)
ダイバーシティな条件を
今の民法で実現できるわけがない」
「まさに、雪隠詰めだな」
「これじゃ、投了するしかない」
「それにしても……
“ビタ一文やらない”って(笑)」
「もう少し上品に書けなかったのか?」
「すまない。
ちょっと感情的になってしまった」
「それだけ花子ちゃんのことが
心配なんだろうけどな!(笑)」
「まぁ、な」
なにはともあれ
高岡が太鼓判を
押してくれたことで
三十郎は
多少なりとも気が晴れた。
この条件を
花子を通して
大井家側に伝えれば
“強盗ケンタ”も頭にきて
破談になるだろう。
旧家の家系といえども
「生まれは良いが育ちは悪い」
を自負して生きてきた
“ピストル三十郎“の
面目躍如といったところか……
心のなかで
自画自賛ながら
勝利を確信し
親友と
熱い盃を
かわしたのだった。
《つづく》
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【編集後記】
一流大学卒の
一流弁護士高岡が
太鼓判を押すとなると……
もう花子は
本当に雪隠詰めなのか!?
次回、強盗ケンタが登場!
ご期待ください( ^ω^)
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