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Vol.21 「愛社精神」と「愛"社員"精神」

私は今、2つ目の会社で働いています。
転職ではなくM&Aだったのですが、吸収された側だったので、会社名が変わりました。

1つ目の会社では、愛社精神の塊といって良いぐらい、会社に愛着がありました。
でも2社目になってから、愛社精神は芽生えていません。
で、ふと、昔の愛社精神って何だったんだろうと思ったのです。


愛社精神

よくよく思い出してみると、入社した当初から愛社精神がありました。
自社製品を積極的に購入していました。
なぜ何も中身を知らない時からそんな意識があったのでしょうか。

ハッキリとは覚えていませんが、自分で入ると決めた会社だったから、最初から愛着を感じていたように思います。
また、自分が会社の一員として、会社のイメージアップに貢献するぞ、という何の根拠もない一体感を覚えていました。
そんなこんなが愛社精神の源泉になっていたのでしょう。
その後、以前も書いた通り、経営に共感できず、諦め社員になっていましたが、愛社精神はそこそこありました。
でもそれは、愛着というより、情が残っていただけなんだと思います。

そう考えると、今は愛社精神がないというのも頷けます。
自分で選んだわけでもなく、一体感もなく、経営に共感することもないので、当たり前ですね。

じゃあ、今から愛社精神を持ちたければ何があればよいのかな、と考えてみると、やはり経営への共感や、尊敬の念なんだろうと思います。

社を愛するという文字の通り、何だか恋愛と同じですね。
人を愛するのときも、共感や尊敬が大きな要素を占めます。

愛"社員"精神

そうすると、逆はどうでしょうか。
会社(経営)側も、共感や尊敬をもって社員を愛す「愛"社員"精神」がないと、社員と相思相愛にはなれない、のではないでしょうか。

みなさんは、会社から愛されていると感じたことはありますか。
私はありません。
そもそも会社を対等なものとして感じたことすらありません。
これで相思相愛になるとは、とても思えません。

最近は、社員意識調査(EOS:Employee Opinion Survey)や、従業員満足度調査で、社員エンゲージメントを高めようとする動きが見られます。
また、働き方改革などが進んでいます。
こうした会社では、社員の不満はかなり減ってきていると思います。

とはいえ、これだけでは友達どまりで、それ以上の関係にはなれません。

やはり尊敬や共感には、会社として社員を導く明確なビジョンを示すなど、心の拠り所を作る必要があるでしょう。
この会社にしかないもの、他の会社では得られないもの、それがあって、初めて強い絆が生まれます。

まとめ

こうしてみてみると、やはり、まずは会社が、社員から愛して欲しいところは何かを明確に示すことが第一なのでしょう。
そして社員がそれに共感し、尊敬することで、愛情が生まれます。
さらに会社側は、その愛してくれる社員に応えるべく、共感、尊敬の念を持って、互いに心地よい環境を作っていくことが望まれるのです。

1点注意すべきこととして、あくまで会社が愛して欲しいところ(ビジョン)が先にあるということです。
それがない会社は論外ですが、明確にある場合は、そもそもそれに共感できる人が社員になるべきです。
共感できない人や、社員になったけどどうしても共感できないという人は、その会社の社員として相応しくないだけで、会社に責任はありません。
これだけは間違えてはいけないことです。

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