3Dプリンターでアケコンをつくろう!新春編
はじめに
新年明けましておめでとうございます。2025もアケコンが熱い予感。さて先日発表された完全新作バーチャーファイターならびにSteam版 VF5 R.E.V.Oの発表を記念して年末にプリントしていた新設計の3Dプリンター製アケコンを組み立てたいと思います。総フィラメント量920g、のべ20時間以上かけて出力しました。機能性は当然として意匠にもこだわって設計しました。それではいってみましょう。
制作
下処理
今回の出力にあたっては、Sovol SV08とBambu A1とA1 miniを使用しています。大物については反りで端が浮くのを防ぐためにBrimをつけて出力していますのでまずはBrimの除去からスタートです。カッターでBrimを取り除き、ガラスやすりも使って仕上げていきます。
底開閉機構
今回の目玉の一つである底開閉機構をつけていきます。筆者はネジ式ボタンを使うので裏が開くと安心です。天板を開けるヘックスローブレンチも収納できるようにしてありますw
仕組みにはマグネットプッシュラッチを使ってます。押したらカチッと音がして持ち上がるやつです。プッシュラッチを留める台座は掌を支える支柱にもなります。
レバーマウント
筆者伝統の底マウント式。白いボディはPETGですが、レバー題材には補強のため高密度で出力した4mmPETG-CFを使用しています。ここの剛性で使用感が変わってきます。
基板マウント
今回は新機構を採用してみました。10mmのM3両ネジ支柱をボディに取り付けて、Brook等の基板にとりつけたアダプターと2本の手回し式ネジで留める方式です。いい感じではないでしょうか
USBマウント
40mmの支柱2本でボディに固定、天板は1本のM4ネジで留める方式です。M4のナットを柱の天井とカバーの間に埋め込みます。
重りマウント
3Dプリンターで全部品をつくるとわりと軽くなってしまうので左右に200gずつ重りを入れてます。前回まではビス4本で留めていましたが、今回からは2本と留め具の形状にバネ性を持たせています。
外装
以前はステンレスの両ネジパイプを柱にしてましたが、大きさが不揃いでネジも斜めになりやすく、途中からPOM(ジュラコン)製に変えてます。POM製は造形の精度が高く丈夫です。6角形なのでクルクル回りません。柱は手動フィラメント切り替えによる3色プリント、側面板は今年は巳年ということで鱗をイメージしたハニカムインフィルでプリント。
電装品の搭載
レバーと基板、側面ボタンをを載せてみます。これで下半分は完成ですね。
天板
今回は天板左上にOLED基板を埋め込みます。厚さ4mmの中の3mmの空間に置いてその上の天板カバーで挟み込みます。
アクリル屋さんがお休みなのでアートワークが透過するほどのカバーはつくれないのですが、うっすら見えるくらいにはできますのでアートワークを入れます。いつもは耐水紙を印刷屋さんに持ち込んで印刷してもらうのですが、お正月なのでコンビニプリントです。いつもの道具でさくっと切り抜き。
ボタンはPKG以外は天板カバーの下につけるので先に取り付けてOK。
天板カバーはK2 Plusで出力しました。巳年なので白蛇の皮っぽくw 透明と透明グレーの多色構成で作りました。
配線
ボタン類はいつもBrookの標準ハーネスを使用するのですが、今回は基板がGen-5XでOLEDをつなぐ配線を作ります。4pinのコネクタと両端メスピン付きのリード線を半分にしたものをリード線で繋ぎます。
筐体がわりとコンパクトなので中身が詰まってますが、プッシュラッチの台
がうまく壁になって配線はスッキリ気味になりそうです。
レバーボール
これも3Dプリンターで手動フィラメント切り替えを使って出力しました。ガラスやすりでシームを繋ぎ目とシームを整えてます。ボタンはセイミツのAlitimoを3Dプリンターを使って静音化したものです。
完成
さて完成です。アクリル板は全く使用していませんがなかなか豪華な感じです。鱗に見たてたハニカムプリントもいい感じ。メンテナンス窓はメインボタンには簡単にアクセスできます。プッシュラッチの壁の向こう側に太い配線を追いやったのでスッキリですね。
この記事で初めて3Dプリンターに興味を持たれた方にはA1 miniがおすすめです。組み立てがほぼなく印刷クオリティも高いです。