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WEB3.0がサッカー界を変える?~NFTの無限の可能性~
川崎フロンターレのスポンサーでもある「PwCコンサルティング合同会社」が毎年発表している「sports outlook」を皆さんはご存じだろうか?
スポーツ産業の成長の見通しについて考察したリポートで、毎年楽しみにしているのだが、先日2022年版が発表された。本年版はまだ和訳されたものがリリースされていないので、英語のリンクを貼っておく。英語に自信のある方や英語の勉強をしたいという方は是非ご覧になってほしい。
最近よく聞くNFT
「sports outlook」を見ると、冒頭で「10のトレンド」と称して2022年のスポーツビジネスの展望について書かれている。
1番目に書かれているのはベッティング。いわゆる「賭け事」だ。
これは最近永田町でもときどき話題に上る。旗振り役は浦和高砂が生んだ才媛、片山さつき参議院議員だ。下記の記事がすごく面白かったので、是非こちらもお読みいただきたい。
他にも放映権、観客動員、スポンサーシップなどよく聞くワードが並ぶ中で、異彩を放っているのが「NFT」だ。
皆さんは「NFT」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
NFTとは「Non-Fungible Token」の略。和訳すると非代替性トークン。まだピンとこない方が多いだろうか。「非代替性」という言葉も「トークン」という言葉もほとんどの人にとっては馴染みのない言葉。分からなくても仕方ない。
「非代替性」とはなにか。読んで字のごとく、代替性がないという意味だ。もっと平たく言えば「替えが効かない、唯一無二」などといった表現になるのだろう。
非代替性の対義語である「代替性」はすなわち「替えが効く」ということ。「仮想通貨」は聞いたことがあるという方も多いだろうが、仮想通貨は代替性トークン(FT)と言われている。
ちょっとまだよく分かっていない方のために、ぼくのお部屋にある私物を例に出して説明しよう。
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これは現在京都サンガFCに所属している、大前元紀選手の直筆サインが入ったユニフォーム。背番号10番がプリントされた大前選手の2017シーズンのファーストユニフォーム自体は、他にも持っている方はたくさんいらっしゃるだろう。しかし大前選手本人の直筆サインが入ったことによって、これは替えが効かない一点ものになったのだ。
一方で、最も分かりやすく代替性があるのは現金。紙幣であれば一枚一枚に番号が割り振られてはいるが、同じ種類の紙幣なら誰が持っていようが価値は等しい。すなわち、そのお札自体がなにか特別な価値を持っているわけではない。
手元に現金はあるが、あまりにも生々しいので写真はやめておこうか。
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他にも、基本的に市販品はすべて代替性がある。先ほどの大前選手のサイン入りのユニフォームの隣にはネイツ・ペチュニク選手の2016シーズンのファーストユニフォームがあったが、これはだれでもアクセスできるアルディージャのグッズショップで購入したものだ。
このシーズン新加入ということで期待値も高かったネイツ選手。同じユニフォームを持っているアルディージャサポーターの方も少なからずいらっしゃることだろう。
もしぼくのネイツ選手のユニフォームが紛失や破損の憂き目にあったとしても、他の方にお譲りを頂ければそれで代替することは可能だ。つまり、ぼくのネイツ選手のユニフォームには代替性があると言える。
つまり、NFTを一言で表すと「替えの効かないトークン」なのだ。
では「トークン」とはなにか。
ブロックチェーン技術を使用して発行した暗号資産の総称のことを指すのが一般的だ。
ブロックチェーン技術を一言で言えば、データの改ざんや不正利用が極めて難しく「安全にデータを記録できる技術」のこと。取引情報が「ブロック」として記録され「チェーン」のようにつながっていくことから、この名前がついたそうだ。
この2つをまとめると、NFTは「替えが効かない唯一無二の存在であること」を「ブロックチェーン技術を使用して証明」する技術ということになる。
なぜ今NFTなのか
「sports outlook」ではNFTを"The future of digital assets in sports"すなわち「スポーツにおけるデジタル資産の未来」と言い切っている。
決してイケイケのIT業界やコンサル業界だけが盛り上がっているわけではない。最近は永田町や霞が関でもNFTはよく話題になっている。
有料部分ではなぜNFTが今、官からも民からもここまで注目されているのかという話をしていきたい。
今のうちからNFTについて知っておけば、世間一般と大きく差をつけることができる。将来的にはOWL magazineの購読料の何倍もの利益を得られるに違いないので、是非有料部分もお読みいただきたい。
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