私がチャットレディになるまで ④ライブチャットとの再会
二人暮らしから実家暮らしへ
引っ越しをするとき、実家に帰るという選択肢もありましたが、親に負担を掛けたくない、できるだけ東京でたくさん仕事をして収入を得たいという気持ちから、関東での二人暮らしを選択しました。
はじめは貯金を減らさずに何とかやっていました。
しかし、仕事が忙しくなるにつれ、出張や深夜までの仕事が発生するようになり、保育園の延長料金やベビーシッター代がかかったり、実家に娘を預けに帰ったりするようになると、「収入<支出」という状況が時折発生し、貯金がすり減り始めました。
2~3年経ったころ、悩んだ末、結局実家に世話になることにしました。
収入面も、私が不在時に娘の面倒を見てもらえるという点でも安定しましたが、母からほぼ毎日「子供のためには父親がいたほうがいい。お見合いしてみたら?」と言われるように…。
30過ぎの未婚の母親、保育園の子供付きはお見合い業界では“不良物件”です。
ただ、しばらくやってみて難しいと分かれば母も諦めるだろう…と、とりあえず結婚相談所に登録。
お申込みがあるときだけお見合いする、というかなり消極的な婚活をした結果、数名の方とお会いして、10歳年上の男性と結婚することになりました。
その人との詳細は省きますが、子供が欲しいと言いながら相手が私に触れる意思がなかったこと、結婚前に聞いていた話と違う、致命的な問題が発生したことなどから、一年程度で離婚。
それ以降、母も再婚を持ち出すことはなくなりました。
離婚してよかったのは、私が“未婚の母”から“離婚した母”になったことです。
未婚の片親では、個人事業主の扶養控除が受けられませんでしたが(当時。自治体によりました)、離婚により控除を受けられるようになりました。
また、“バツ2の母親”(正確にはバツ1ですが…)として扱われ、“未婚”で肩身を狭い思いをしなくてよくなったのは、メリットだったと思います。
彼の借り換えで多額の借金を抱えることに…
その後しばらくして、同じ趣味を持つ男性と遠距離でお付き合いが始まりました。
交際するといっても、月に1回会うか会わないかという程度。
そのうちコロナ禍になり、お互い行き来ができなくなりました。
サービス業だった彼は、コロナ禍の煽りを受けて働いていた職場を失ったことをきっかけに、一時的にわが家(結婚時に引っ越したマンション)に転がり込んでくることになりました。
時期が悪く、再就職もなかなか見つからない中で、たびたび彼が「カードの支払いができない」というようになり、まぁ今は無職だし…と定期的にお金を貸すようになりました。
再就職してからも、十分に収入はあるはずなのに支払いが滞ることが度々あり、問いただしてみると、ギャンブル癖や課金などによる浪費が原因の借金があり、その総額は複数の借入先から400万円ほどありました。
返済だけで月に10万円近くかかっていた上、足りない時はさらにカードで借入して支払いを行っていて、典型的な多重債務に陥っていました。
彼は趣味も合い、人柄も温和で人当たりがよく、母や娘ともすぐ仲良くなってくれました。
家事もしてくれ、私のことも大事にしてくれていましたし、ギャンブル癖、浪費癖と借金以外に関しては大きな問題はなかったと思います。
借金の件も二人でよく話し合い、結婚を前提に、借金をハイピッチで返していくことにしました。
まず借入先と金利を整理し、金利の高いところは、これまで借り入れ経験のない私が低金利で借り入れ、私の貯金と合わせて一括返済しました。
残りは債務整理し、彼が弁護士事務所に月々返済することになりました。
債務整理でカード類を使えなくなったため、彼が新たな借り入れをつくることはできなくなりました。
チャットレディになる
しかし、収入の多くを借金返済に充てることにしたため、生活費は当面私が全額出すことになりました。
私はまたある程度貯金ができていましたが、彼の借り入れの返済に充て、すっからかんに。
さらに、借金を抱えたため、本業だけではとても苦しい状況でした。
そこで、私は本業が順調になってから休んでいた副業を再開しました。
以前やっていたライターなどの単発仕事をしましたが、本業が忙しくなった分、以前と同じほどに数をこなす時間を取れず、結局断念しました。
小さい子供がいる中、夜に外で働くことにはハードルがありましたが、幸いコロナ禍でリモート副業がさまざま出ていました。
ネットでいろいろ見ているうちに、高額収入が得られる仕事として「チャットレディ」「メールレディ」をまた目にするようになりました。
「チャットレディ」は以前私が見かけたものと同じでしたが、調べてみると、自分の考えに誤解があったということも分かりました。
何より、いつでも自分のペースでできて、コンスタントに稼げるようになると高収入を得られるというところが魅力的でした。
次の記事で書きますが、チャットレディは男性とオンラインでお話ししたり、性的なサービスを提供する仕事です。
彼には「絶対に嫌だ」と言われましたが、今すぐ彼がお金をつくることは難しく、私も他の仕事で同じだけの稼ぎを生み出せないので、彼は渋々私の説得に応じました。
この後、彼からは少しずつ返済がありましたが、その裏で手元に残ったお金でのギャンブル癖、浪費がなかなか治らず、結果その支払いや生活費を負担して私が借金を膨らますことになったため、話し合いの末別れました。
今は当時より支出は減ったものの、借金の金利分だけでも返済の負担が大きいので、チャットレディを続けています。