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大内岳 × 福永健人「ぶどう」Music Video対談② 〜iphoneで作る執念のDIYアニメーション〜
ドラマーでありながら、コラージュアニメ作家でもある。
2021年6月23日にリリースした福永健人『No.23』より
収録曲「ぶどう」のMusic Videoを制作して頂いた大内岳さん。
福永とは、二十代前半からの古い「対バン仲間」だった彼が
突如として摩訶不思議な映像世界を作り出した。
その裏側にはどんな思想やエピソードがあったのか。
他ならぬ福永自身があまりにも気になってしまったので、リリースのすぐあとに対談をお願いました。
「ぶどう」Music Videoの裏側から、果ては芸術に取り組む根本の話まで。
半ば対談であることも忘れて、たっぷり語り合いました。
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【執念のDIYアニメーション】
「撮影台は物干し竿。物干し竿にガムテープでiPhoneを固定して。」
「キャラに関してはね、オーディションを行ったんですよ。本当はもう、あれの10倍くらいはいて」
福永 : 子供でもできるとは言うものの、「ぶどう」のMusic Videoを見て思うのは...偏執狂の執拗な執念というか...手間、エグいんじゃない?っていう。
大内 : 手間は中々エグいですね笑
福永 : 普通の人間は取り組もうと思わない、というか、苦労がすごいでしょう、というか。
大内 : アクション自体は誰にでもできるんだけど、それを選ぶ人は少ない気がしますね。
福永 : 「ぶどう」は全部で何枚くらい撮ったかって、わかる?
大内 : どうかなあ...でも今回はぬるぬる動きじゃないので、せいぜい1000〜2000枚くらいには収まってるんじゃないかなあ。
福永 : 2000枚は"収まってる"んだ。
大内 : 笑 セルフタイマーを設定して撮影するんですけど、一応ワンカットを撮影するのに500枚くらいを撮って、そこから要らん物を減らしていったりする作業になります。
福永 : 今回も全部iPhoneで?
大内 : 全部iPhoneでやってます。
福永 : おうち時間に発生したものだから、機材を持っていないわけだもんね。
大内 : ほぼほぼ、DIYを超えた何かというか...。
福永 : そうだよね。あるもので全部やってる。
大内 : 撮影台は物干し竿。物干し竿にガムテープでiPhoneを固定して。
福永 : 笑
大内 : 物干し竿にiPhoneを置くと、(楽器の)カホンがちょうど良い高さなので、カホンの上に紙っぺらを置いて。
福永 : 笑 あの下にはカホンが置いてあるんだ笑
大内 : そう、ちょうど良い画角なので。
iPhoneを機内モードにし忘れて、そういう時に限ってバンドのラインが盛り上がったりして。ブブって1回震えたらもう...。
福永 : 最初からやり直しだ。
大内 : そうです。
福永 : 作中のイラストは何枚くらい描いたんです?
大内 : うーん...もう覚えてないっすねえ。これは健人くんにも初めて話すけど、イラストもそうだし、登場するキャラクターも、めっちゃ作ったんですよ。普段からコラージュやイラストを作っては発表してるんですけど、もう今回は、作りすぎよう!と思って。例えば30分余った、なんて時に絵の具バッバッバッバッ、って。
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福永 : へえええ。じゃああれは、氷山の一角なんだ?
大内 : そうですね。キャラに関してはね、オーディションを行ったんですよ。
福永 : 笑
大内 : もう、あれの10倍くらいは居て。
福永 : そうなんだ...!
大内 : その中で主役というか、ビビッとくるもの、で、今回の作品に出たがってそうなものを選んで、なんならストーリーも決まってない時に、怪物をいっぱい作って。
もう最初のコンテ、Vコンというか、こんなイメージですよっていうものを送った時には、まだ1/3しか出すものは決まってなくて。
福永 : 出すものはって言ってるくらいだから、その時点でもう氾濫してたんだ。
大内 : そうですね。選ぶ段階。もちろんその後に作ったものもあるけれど。コイツだけは居て欲しい、っていうのが決まるのはもうちょっと後で、撮っているうちに、なんかちょっとこいつ影薄いなあとか、こいつは逆に全体を食っちゃうなあと思って、もうちょっと奥ゆかしいものに変えたり。そうやって決まっていきました。
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>>次回 ものづくりの中で「ランダムと付き合っていくこと」について語り合いました。
<<前回 MV制作に至った経緯 / コマ撮りアニメーションを始めたきっかけ
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福永健人 - ぶどう(official music video) dir.大内岳
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