ライスボウル廃止論
今日はアメフトの話題から。
昨日、東京ドームでアメリカンフットボールの試合「ライスボウル」が行われました。
ライスボウルは社会人リーグ(Xリーグ)の優勝チームと大学日本一のチームが戦う頂上決戦。
1948年から続く歴史ある戦いで今回で72回目を数えます。
名称は「日本はコメの国だから」と言うなかなか安直な理由とのこと。
(ボウルはアメフトの試合によく付けられる冠称で、スタジアムが食器のボウルに似ていることからつけられた。)
結果は記事にもある通り、大学日本一の関西学院大学ファイターズを社会人日本一の富士通フロンティアーズが52-17という結果で圧勝しました。
さて、このライスボウル。
アメフトのことをよく知らない人は記事を見て不思議に思うでしょう。
なぜ社会人日本一と大学日本一が戦うのか。
社会人と大学生に体格差があるのは素人でもわかる話。
ましてやアメフトのような体と体のぶつかり合う競技ではその体格差で勝敗が決定するようなもの。
事実、過去を振り返るとほとんど社会人が勝っている。
つまり、今日試合を見に行ったお客さんの多くは富士通が勝つと思って見に来ている。
こんなことから近年ライスボウル不要論が強く言われています。
絶対勝てない相手に堂々と挑む姿は素晴らしいですが、下手すりゃ大ケガをするかもしれない競技。そんなにのんきにしてられないですね。
関学の鳥内監督もこの件について嘆いていました。
僕は昨日試合を見に行ってきましたが、ライスボウルは不要にすべきだと強く感じました。
ライスボウルという試合そのものはどんな形かで開催し「お正月の風物詩」として残してほしいですが、社会人日本一vs大学日本一の試合なんてやる必要はないです。
今日の試合も関学の司令塔QB奥野選手が負傷交代するなど、何人も担架で運ばれています。
これは相手の選手とレベルが違いすぎるからでしょう。
最近の社会人リーグは外国人選手が入ってきたことによりレベルがとても上がってきています。
昨年アメフトの頭突きタックル事件があったので、アメフト人気は下降気味かと思いきや、昨日の東京ドームには33000人ものお客さんが入ってきています。
そんなたくさんの選手の前で恥ずかしい結果です。
せっかく多くのお客さんが来ていて、しかも関学の応援に関しては関西から遠征している人も多くいる中、このようなわかりきった展開の試合を開催することが最善とは思えないです。
協会は鳥内監督からの意見を受け、考え直す、としているものの具体的なアイデアはない模様。
ここからは提案。
アメリカに目を移します。
NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)では「プロボウル」と呼ばれる、カンファレンス(≒リーグ)対抗のオールスター戦を開催しています。
そこではケガをしないよう全力を出さない、興行に尽くす、といった共通認識があります。
なので、このプロボウルのよう興行要素を取り入れてやってみてはどうでしょうか。
例えば、
・社会人1位vs大学生オールスター
・社会人1位vs大学1位(OB混合)
・社会人・大学生混合東西対決
などなど。
本当は興行じゃなくガチンコの試合が見たいですが、ケガをしないのが最優先。
ぜひ実現してほしいもの。
ライスボウルに来てくれた多くのお客さんを楽しませて、アメフトというスポーツのさらなる発展を望みたいところです。
なのでライスボウルに対する考え方は強く改めてほしいものと思います。