海の目の前の宿でたくさんの人と出会う毎日
沖縄に来てから一週間が経ちました。
すっかり更新が途絶えてしまいましたが、毎日充実した日々を送っています。
ゴールデンウィークの沖縄は観光シーズンど真ん中。コロナ禍が明けた今、一足早い夏を感じようと多くの人が沖縄を訪れています。
僕が2年前に沖縄を訪れた際は緊急事態宣言の最中だったこともあって、どこも静かでした。まるでゴーストタウンのような街に不安な気持ちがありました。
けれども、今はどこも大盛況です。道ゆく多くの人たちの笑った顔を見るたびに自分まで嬉しい気分になります。
そんな沖縄に来て、今何をしているのか、まとめてみようと思います。
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僕は今、沖縄本島北部・今帰仁村(なきじんそん)にあるゲストハウス「結家」(むすびや)という宿で一ヶ月限定の住み込みスタッフ(ここでは「ヘルパー」と呼ばれている)をしています。
アルバイトではなく、賃金の出ないボランティアという形ではありますが、接客やベッドメイキングを始めとしたいろんな仕事をしています。
今まで接客業やブルーカラーの仕事をほとんどやったことのない僕にとって、ここでの毎日はとても新鮮です。
朝8時から夜の11時まで、いろんなお仕事をします。マニュアルはあるものもあればないものもある。パソコンは一切使わないけれど、頭で考えて動く仕事は多くあり、やりがいは十分に感じています。
なにより、毎日多くの人に囲まれ、お客さんから頼られることも多い仕事というものが初めてで、自分なりに創意工夫をしていくことに楽しさを感じています。
仕事自体の難易度はそれほど高くはないものの、自分の立ち居振る舞いでお客さんの気持ちが変わってしまう責任感を強く感じています。
なにもかもが新しい環境は充実感もあるし、自分にとって何が得意で何が苦手かを認識するきっかけにもなっています。
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簡単にこの「結家」の特徴について紹介します。
そもそもゲストハウスとは、旅人が安く宿泊でき、他のお客さんと交流することができる宿のことです。基本的にキッチンや水回りは共有であることが多いでしょう。
ドミトリーから個室まで、ベッドのスタイルはいろいろあれど、この「安価」と「交流」がゲストハウスの特徴です。
そして結家は、この「交流」を特に重視しており、毎晩8時に持ち寄りシェアパーティがあります。
お客さんがそれぞれ料理をし(出来合いの料理でも良い)、ケータリング形式でみんなで一緒に食べます。
結家は沖縄の伝統でもあるこの「ゆんたく」と呼ばれる文化をゲストハウスに持ち込み、お客さんたちは半強制的にみんなと親睦を深めることができます。(任意のため、強制参加ではありません)
旅人だけでなく、うちなー(沖縄出身の人)、移住者など老若男女がこの宿を訪れ、同じ食卓を囲んで、泡盛やオリオンビールを片手に盛り上がっています。
また、この宿最大の特徴は、名物オーナーの「ゆいねぇ」という女性。この人のポジティブで愉快な性格は、今日もお客さんを楽しませてくれます。
加えて、沖縄の海の目の前というローケーションのため、いつでも素晴らしいオーシャンビューを臨めます。
ここでゆっくりお酒を飲んで寝るお客さんもたくさんいます。まさに至高。
そんな唯一無二のゲストハウスが結家です。
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なぜ結家のヘルパーになろうと思ったか。
僕は2年前、ワーケーションを目的として沖縄に訪れました。その際にこの結家に宿泊しました。
そもそもは、友達から紹介されたことがきっかけでした。
その友達は、日本のいろんなゲストハウスを知り尽くしたような人で、その人から結家を勧めてもらった際、一体どんなところなのか、とても興味がありました。
だから当時は「念願叶って」の宿泊となりました。
実際訪れてみたところ、それは予想を上回る体験でした。
僕は7月下旬の連休を使った3泊4日の日程に宿泊しました。海でも入れれば良いかな、と思っていたものの、当日はまさかの台風上陸。
そのため、海に入ることも遊びに行くことすらできませんでした。
しかも、当時はコロナ禍で、近隣の美ら海水族館など多くの施設が閉館していました。
せっかく沖縄北部まで来たのにやることがない、そんな状況でした。
しかし、結家ではとても充実した時間を過ごすことができました。
いろんな人たちと知り合い、強風が少し弱まったタイミングで一緒にドライブに出かけたり、室内でゲームをしたり、台風一過の連休を満喫することができました。
僕は今まで国内外いろんなゲストハウスを訪れてきましたが、この時の思い出はその後も強く印象に残ることになりました。
その翌年、僕は海外で一年間暮らしていましたが、徐々に「日本に帰ったらまた結家に行きたい」と思う気持ちが募っていました。
そして、どうせなら長くいたいと思い、とも思っていました。
結家が常に募集しているヘルパーは一ヶ月間限定のため負担が軽く、しかも宿だけでなく三食+期間中自由に使える車まで付いてきます。
結家の常連客の間では、ヘルパーをやった経験が少し価値のあるものになっており、この宿を発端とした緩やかな結家コミュニティでは一つの肩書となっています。
そんな状況を知っていたため、ヘルパーをやってみたいと思う気持ちも出てきました。
そして今年の3月下旬に日本に帰国し、転職活動を始めるタイミングで、結家のヘルパーに申し込むことにしました。
まとめると、結家にまた行きたい、そして憧れたヘルパーになりたい。それが結家のヘルパーをやるきっかけでした。
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一週間が経ち、毎日いろんな人と出会っています。
これだけいろんな人と短い期間に知り合う経験は今までなかったため、不思議な感じがしています。
実際、とても楽しいです。
毎日朝から仕事はあるけれど、これだけ多くの人と出会って交流をできることが楽しくて仕方がないのです。
しかも、ここに限らず沖縄を訪れる人は陽気な人が多く、全体的にポジティブな雰囲気に包まれています。
それは、今日も楽しかったけど明日も楽しいはず、と思わせてくれることでもあり、僕自身が毎日はつらつとした日々を送れる大きな要因になっています。
ITエンジニアというホワイトカラーの仕事を続けてきた僕としては、全く異なる仕事に対して不慣れで不器用な面を出してしまうことが多くあります。
しかし、人との交流、特にコミュニケーションを使った創意工夫ができるという点では大きくやりがいを感じています。
一切お金をもらえないボランティア活動ではあるけれど、今日も目の前のお客さんのためにできることがないか、考えながら行動しています。
仕事とはどうあるべきか。どのように働いていくべきか。
転職活動の最中にこのような体験ができて、とても嬉しく感じているし、この経験はこの後の人生にも繋がっていきそうな予感がします。
まだまだ結家での生活は続きます。みなさん、ぜひ僕がいるうちに泊まりにきてください!!
僕のことは以下の記事で紹介しています。
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また次回の投稿までお元気で。