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流れるように環境に適応していく【フランスワーホリ】
自分はどんな環境も適応できる。
だからこそ、挑戦することを辞めたくない。
Bonjour!
ワーキングホリデーでフランスに来て、3ヶ月が経ちました。
この9月から南仏プロヴァンスのサン=レミ=ド=プロヴァンス(サンレミ)にある日本食レストランで働いています。
フランスに来てからこの短期間に、パリ、リヨンを経てサンレミと場所を2回も変えています。
それゆえ、フランス生活に慣れたかどうか、あまりはっきりとは感じられていない今日この頃です。
ただ、スーパーマーケットで何も抵抗なくものを買えたり、バスや電車にスムーズに乗れることから、実際もうこの環境に適応できていると思うこともあります。
今回は、この環境への適応について書いてみようと思います。
フランスの国民性は、日本と大きく異なると思っています。
日本と同じ先進国ながら、対極とも言えるほど違う文化や生活圏を持っています。
それはこの国に魅力を感じる理由のひとつでもあり、お互いがお互いに憧れる要因のひとつでもあります。
フランスの人たちはずばり自由。大らかだし気分屋だし、プライベートや自分の意見は頑なに守ります。
対して日本人は真面目。勤勉で完成度が高いものの、人目を気にしたり、統一感を重視したりします。
もちろん個人差はあるし、これだけで全てを語れるものではないものの、概ねこのような傾向があります。
フランスに来てからこういった文化や生活圏の違いに驚かされることは何度もありました。
時間通りに来ない。自分がやりたいことは他人の意見をおし退けてもやる。
しかしながら、愛嬌はあって、人づきあいは上手。
それらの性格は、僕からしてとても付き合いやすいものです。
フランスに来た当初は、彼らを自分本位な人たちだと思うときがありましたが、少しずつフレンドリーな人が多い印象に変わっていきました。
これは住んでみないとなかなか気付きづらい感覚かと思います。
僕自身、日本人なのに日本社会に疑問に思う時があり、それゆえこのフランスに居心地の良さを感じる部分があります。
イギリスの自然科学者、チャールズ・ダーウィンが著した『進化論』には、このような考えがあります。
最後まで生き残るのは、最も強い者や最も賢い者ではなく、変化に最もうまく対応できる者だ。
It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.
これを人間社会に合わせて考えてみると、体力や学力ではなく、適応力が高い人が生き残る、と考えられます。
適応力とは、新しい環境でもストレスを感じずに対応しながら、効率的に自分の能力を発揮すること。
それゆえ、「ストレスを感じない」ことが肝になってくると思います。
僕の性格はどちらかといえば真面目な方。
細かいことはあまり気にはならないものの、きっちりしないと気が済まない時があります。
新卒で入った日本の会社では、その真面目な側面で仕事をできていた部分があります。
ただ、時間を守れなかったり、細かい部分をいちいち指摘されることで求められるパフォーマンスを発揮しづらいと思うことがあったり、思うように働けなかった部分もあります。
当時の僕にとってはここが世界の全てだし、ここに合わせなきゃと必死になっている部分がありました。
だから、思うようにいかない自分にイライラし、ストレスを抱えていました。
その後、僕はフィリピンを始め海外での生活をしたり、日本では東京以外にも沖縄での生活を経験していきます。
そこで「世界の広さ」を知り、これまでの自分がいかに狭い世界で生きていたかを知りました。
まさに「井の中の蛙」。
かつての僕は、真面目にならなきゃ、って思いが強くありました。
しかし、世界にはいろんな人がいることを知り、今では細かいことにそれだけ神経質にならなくていいと思えています。
先日、とあるフランス人と話したとき、興味深いことを話していました。
彼は日本が大好き。日本に語学留学した経験があるし、今でも日本語の勉強を続けています。
いつか日本で働くのが夢、と言いつつも、日本企業で日本人に囲まれながら話すのは嫌だ、とも話していました。
それは、日本人が細かいところに厳しすぎるから。
本人の言葉を借りると、日本人は時間とか仕事のやり方とか他人の細かい部分に意識をしすぎて、仕事の成果やパフォーマンスの発揮の仕方という部分を高めようとしていない、とのこと。
(実際はもっとマイルドに言っていました)
彼は日本が好きなのに、そういった日本の国民性に適応するのは難しいと思っているため、日本に行くとしても外資系の会社などオープンな職場で働きたいとのことです。
僕は話を聞いていて、とても納得できる部分がありました。
コロナ禍の「マスク警察」に見られるように、日本には他者の細かい言動を気にする人が非常に多くいます。
僕としては、他人なんてほっといて自分のことに集中してよ、と思い、イライラしてしまうことがあります。
日本の社会に適応することは、日本人の僕ですら難しいのに、フランス人にとってはもっと難しいものがあると思いました。
適応するって難しい。
人間には適応能力が備わっているため、最初に抱えるストレスも気づいたら解消していることが多くあります。
でも、それは細かいストレスを見逃していい、ということを意味しません。
僕は南仏に来て、3週間が経過しました。
最初は特に家の環境や人間関係で適応が難しいと感じていました。
しかし、それも過去の話。
状況は大きくは変わっていないものの、「慣れ」ゆえ、ストレスはほとんど解消されています。
僕は新しい場所に来ると毎回この同じようなプロセスを経ることになります。
だから、すっかりイニシエーションのような儀式として捉えている部分があります。
2年前、フィリピンでの生活を始めた際、環境への適応が難しく感じ、毎日泣いていました。
しかし、数週間も経つとそこに慣れていたし、その後ジョージアでも同じような経験をしました。
だから、僕は学びました。
最初は誰だって、適応するのが難しく、ストレスがかかる。
けど、自分が少しでも良いと思える環境なら、ストレスがあっても儀式と捉え数週間我慢してみる。
すると、気付いたらその環境に適応している。
逆に、自分が良いと思えない環境は、いつまで我慢しても、ストレスはかかったまま。
適応することは難しいものです。
これを発見した時、僕は成長を実感しました。
流れるように環境に適応していく。
それは、自分がストレスを最小限に抑えながら、彩のある楽しい人生を送るために必要なことです。
今後もこの調子で、さまざまな経験をしていきたいです。
若いんだからもっとチャレンジして生きる。
そう思いながらこのフランス生活を謳歌していきたいです。
自分の感覚を信じ、良いと思える場所でストレスを抑えながら過ごすことが大事。
これからもこの田舎町での生活は続きます。
↓ワーホリのきっかけなどはこちらに書いてます。