ゼロイチとイチヒャクで感じる葛藤
フリーランスや起業家など、僕の周りには「会社員以外の人」が多くいます。珍しくも恵まれた環境にあると思っています。
そもそも日本を離れ、ジョージアという国にやってきているため、ここにいる日本人は「普通」ではない人ばかりです。
特殊な環境にいることで、自分がどういった人間であるかを相対的に感じることはしばしばあります。
その中で、少しずつ感じてきた理想と現実のギャップがあります。
それが、自分はゼロイチが得意ではないということです。
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人間には二つのパターンがあると言われています。
ゼロからイチを生み出すタイプ(ゼロイチ)とイチをヒャクにするタイプ(イチヒャク)
前者はこの世に新たな概念を作り出すタイプで、何かを「発明」した人は全てそれに当たります。彼らは今までなかったものを生み出すのに長けており、アイデア先行でものごとを進められます。
対して、後者は生み出すよりも磨き上げるタイプで、発明よりは「ブラッシュアップ」に近いものです。既に作られたものを良くなるように試行錯誤したり、アイデアだけが先行しているものを形に落とし込んでいくことに長けている人たちっです。
どちらかが良くてどちらかが悪いということはなく、どちらも大切です。
しかし、自分の強みを活かすフィールドを考えるにあたって、自分がどちらであるか、という認識は大事だと思っています。
自分がどの分野でやっていくかを考えるにあたって、この選択を誤ると本来の力が発揮できない可能性もあるからです。
フリーランスや起業家はゼロイチタイプが多く、会社員にはイチヒャクタイプが多いという傾向はあります。あくまで「傾向」程度のことではありますが。
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僕はゼロイチにずっと憧れていました。
いつ思い始めたのかは忘れてしまったけれど、この世に新たなものを生み出す「イノベーター」をかっこいいと思っており、僕もいつかそういった人になりたい気持ちがうっすらありました。
会社員を辞めた時にやっと自分にとっての理想に近づける、と思っていました。
それから半年が経過して、ちょっとずつ理想と現実にギャップが生じてきました。
もしかして僕はゼロイチではないのかもしれない。
周囲には自分から事業を立ち上げた人や、自分で仕事を進めている人がたくさんいます。彼らの話を聞くたびに、リスペクトを感じるだけでなく、自分にはできないだろう、という引け目が出てしまいます。
実は僕はイチヒャク側だったのかもしれない。
そもそもゼロイチに憧れているのは、自分がゼロイチじゃないから、という根本的なところにも気づくことになりました。
憧れたところでアイデアがついてくるわけではありません。
行動しようにも行動の仕方がわからない。
そんな葛藤を抱えるようになっていました。
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僕はイチヒャク側だったのでしょう。
振り返ると、学生時代はサークルや学生団体、高校時代は生徒会などに入ることはあっても、自分でビジネスをしたりとか、自分で何か作り上げた、といった経験はありません。
決められた枠組みの中で最大の力を発揮する、ということを無意識にしていました。
もちろんそれは悪いことだとは思っていません。
ただ、周囲の人の話を聞いていると、学生時代に僕が考えもしなかったことをしている人は多くいます。
自己認識をとおして、僕は少し絶望感に陥っています。
フリーランスとしてうまくいっていないのも納得感がつくようになりました。
ただ、逆に用意されたフィールドならがんばれることにも気づきました。だったらそのフィールドをこだわって選んでいけばいい、ということでもあります。
僕にはやりたいことやなりたい姿があります。
少し手段や手法を変えて、そこに挑んでいこうと思います。
今回、この事実に気づくことにはなりましたが、まだまだ自分の未来を信じて頑張っていこうと思ったし、将来計画は少し変わったけれど、ここからまた気持ち新たに進めていこうと思いました。
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それでは、また明日お会いしましょう!