君とならラブワンダフル 第1話「出逢い」
俺の名前は、瀬川勇輝。東京で暮らす高校2年生だ。小さなマンションで親父と二人で暮らしている。平凡だった毎日にある転機が訪れた。
2028年10月
瀬川勇輝の一室に目覚まし時計が鳴り響く。
-am 7:00-
瀬川勇輝「はぁ…………」
憂鬱な月曜日の朝。
勇輝にとってそれは重くのしかかる。
勇輝は洗面所に行き、顔を洗い、リビングに入った。
リビングのテーブルには、瀬川の父、瀬川誠が座っていた。
瀬川誠「勇輝、今日は早いじゃないか」
瀬川勇輝「別に………。今日はなんか目が覚めただけだよ。」
勇輝と誠はあることがきっかけで仲があまり良くない。
瀬川誠「まぁ、寝坊しないことは良いことだ。じゃあ、父さん行ってくるから、朝飯ちゃんと食べとけよ」
瀬川誠はネクタイを締め、家を出た。
リビングのテーブル上には瀬川誠が作った料理が立ち並ぶ。
瀬川勇輝「はぁ、食べるか…」
勇輝は食事を済ませ、制服に着替え、家を出た。
自転車に乗り、学校へ向かう。
佐藤陸「よ!勇輝!」
佐藤陸〜勇輝の幼なじみで、眼鏡がトレードマークの少年。
佐藤陸「今日もしけたツラしやがってー!せっかく女子にイケメンって言われてんのに勿体ねーぞ!」
瀬川勇輝「月曜日の朝は憂鬱なんだよ。これから中間試験期間で部活もねーし、学校行く意味もねーだろ」
佐藤陸「まぁ、確かに一理あるけど、おまえ、今回赤点取ったら留年説あるんだろ!?」
瀬川勇輝「はぁ!?おまえ、なんでそのこと知ってんだよ!」
佐藤陸「はは!結構有名だぜ!」
瀬川勇輝「たっく、どこのどいつだよ、言いふらした奴!」
こんな感じで話していくうちに、学校の教室に着いた。
教室にてー
榊原剛「あ!勇輝、おまえ昨日貸した金返せよ!」
榊原剛〜髪を緑に染めている変人。
瀬川勇輝「あ、わりぃ。忘れちまった」
佐藤陸「剛!勇輝が約束覚えれるわけないだろー」
榊原剛「〜ったく!だから勇輝に金かすの嫌なんだよ!返してくれるのいつになるかわかんねーし」
そんな会話をしていくうちに
担任教師の鈴木憲行が入ってきた
鈴木憲行〜瀬川たちの担任の先生。物静かで、何を考えているのかわからない
鈴木憲行「みんな、今日からテスト週間が始まる。しっかりと勉強するように。あと、瀬川」
瀬川勇輝「は、はい!」
鈴木憲行「今回のテストで赤点科目3つあったら留年だからな」
瀬川勇輝(おいおい、マジかよ〜)
昼休みー
榊原剛「朝礼では、公開処刑されたなー笑笑」
佐藤陸「ま、勉強してない勇輝が悪い」
瀬川勇輝「う、うるせーよ。俺だって本気出せば赤点なんか余裕で超えてやるよ!そんなことより、食堂行くぞ」
3人は食堂に向かう
その道中ー
ヤンキー「おいおい、ネェちゃん。可愛いじゃん。俺と遊ぼーよ」
女子「や、やめてください」
榊原剛「おいおい、あれやばくねーか」
佐藤陸「あいつは3年の伊佐龍平だな。」
榊原剛「あぁ、ん?あの絡まれてる女子って……」
伊佐龍平〜学校では有名なヤンキー。金髪のオールバックが特徴的。
瀬川勇輝「おい、やめろよ。その子嫌がってるだろ」
伊佐龍平「あん!?お前、誰に口きーてんだ??お?」
瀬川勇輝「別に、お前偉いわけでもないだろ。あと、そんなことして、ダサいって気づかねーのか」
伊佐龍平「お前、このヤロー舐めやがってぇ!」
伊佐が勇輝に殴りかかる!
伊佐龍平「ん??」
勇輝は伊佐の重いパンチを受け止める
瀬川勇輝「こんな事しても、何もならねーだろ。早くここから消えろ!」
伊佐龍平「チッ!お前、覚えとけよ!」
瀬川勇輝「ふぅ……」
女「あ、ありがとうございます!」
瀬川勇輝「いや、別に大した事してないし。じゃあ、俺行くね」
女「あ……」
勇輝はそのまま、その女子から離れた
食堂にてー
榊原剛「いやーやっぱり勇輝は正義感と喧嘩だけは一流だよな!」
佐藤陸「確かに笑」
瀬川勇輝「だけって余計だろ。」
榊原剛「あと、お前が助けた女子って2-3の松井アカリだろ!?」
瀬川勇輝「松井アカリ?誰それ」
佐藤陸「勇輝、お前知らないのか?学園のマドンナだよ!容姿端麗でめちゃくちゃ良い家柄で、成績も優秀な模範的な生徒だよ!」
瀬川勇輝「そーなんだ。知らんかったわ」
榊原剛「まー、あんな事しても、松井アカリとかゆう美人はハイスペック男子と付き合ってるだろーし、惚れるわけないよな〜」
瀬川勇輝「別に興味ねーわ」
佐藤陸「でも、勇輝。借りは作れたわけだし、あの子に勉強教えてもらいなよ。あんだけのことしたんだから勉強教えてもらうくらいはされても良いんじゃねーの?」
瀬川勇輝「そんな大した事してねーから、いいよそんなこと」
榊原剛「もったいねーな!俺だったら絶対、教えてもらうのに。あわよくば、おれのセフ…」
佐藤陸「お前はアホか」
陸は剛の頭を叩く。
そして、授業が終わりー
瀬川勇輝「今日は図書室で勉強してから帰るわ」
榊原剛「お、勇輝くんもかなり焦ってるねぇー」
剛が面白がるように煽ってくる
瀬川勇輝「うるせーなぁ。今回のテストお前にだけには負けねーからな」
榊原剛「へ!まーがんばれよ!」
勇輝は図書室へ向かった。
瀬川勇輝(図書室なんて、初めて行くな…)
そして、図書室に入る
瀬川勇輝(うわー、めっちゃ静かじゃん…とりあえず、ここの席でやろうかな)
〜30分後〜
瀬川勇輝「ぐぐ、なんだよこの問題、全く分かんねーよー!」
?「そこはここの定理使えばいいですよ」
瀬川勇輝「え、、」
松井アカリ「あ、ごめんなさい。声かけちゃって」
瀬川勇輝「え、いや、ありがとう。確かにこの定理使ったら解けるね。ん?あんた、今日の昼休みの」
松井アカリ「松井アカリです。」
瀬川勇輝「あー。学校のマドンナさんね。今日、話で聞いたけど本当に勉強できるんだ」
松井アカリ「放課後に残って勉強するなんて、結構真面目なんですね。」
瀬川勇輝「いや、おれ今回、赤点科目3つあったら留年でさ。それで珍しく勉強してるわけよ」
松井アカリ「そうだったんですか。勇輝くんも大変なんだ…」
瀬川勇輝「ん?なんでおれの名前知ってるの?」
松井アカリ「ふふ、結構有名ですよ。」
瀬川勇輝(そうなのか…)
瀬川勇輝「まぁ、そんなことより、普通に話そ!敬語なんて同い年なのにおかしいし。」
松井アカリ「うん、そうだね。」
瀬川勇輝「アカリもここで勉強してるんだな。俺も勉強したらアカリみたいに賢くなれるんかなー」
松井アカリ「勉強したら誰でも上がるよ。でも、まずは留年回避だね」
瀬川勇輝「おう、頑張るぜ」
松井アカリ「もし、良かったら協力させて?わからないところあったら教えるし、放課後だったらここにいるから」
瀬川勇輝「え、いいの??」
松井アカリ「うん。助けてもらったし。」
瀬川勇輝「いや、そんな大した事してないのに……でも、アカリがそうしたいなら遠慮なく、教えてもらう!アカリ、よろしく!」
松井アカリ「うん、よろしく!」
ここから始まる二人のlove story
第1話 完
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