途中下車note ver#1
豊橋
2023 12.09
早朝の名鉄岐阜に車で来た私は券売機の前に来た。今日の目的地、豊橋までは1500円。4桁行くのであれば、フリー切符を買ったほうがいいだろう。そう思った私は、券売機でそれを買い、改札を通ってホームへ向かった。
5:46 急行 豊橋(612)
使用車両は1200系。赤と白が目立つ車体が特徴で、「パノラマSUPER」の愛称で親しまれている。
1988年、全車特別車の特急車両としてデビューするも後に一般車が登場。その後2014年に今の姿にリニュアールされた。登場から36年が経っているが、今も名鉄の顔の一つとなっている。ベテランである。
さて、そろそろ乗るか。1200系は特急車両だが早朝はこういった急行や、普通などの運用もこなす。その代わり、特別車は封鎖される。現状発車時間まではドアが開いているので寒いから特別車を開放してくれ…。
そんなことを言っている間に電車は駅を出発。一路、豊橋へ。乗客はまばら。早朝なので当然と言えば当然か。
6:11 須ヶ口に到着。
ふと空を見てみると空が明るくなっていた。もうすぐ夜明けだ。
6:13 西枇杷島と東枇杷島の間にある枇杷島信号場を通過する辺りで名古屋のビル群が朝焼けに照らされている風景が見えた。この瞬間、小学生の頃に早起きしてラジオ体操をしたのを思い出す。私はラジオ体操の歌がこんなに素晴らしく聞こえる瞬間はないだろうと思った。
6:25 神宮前に到着。
ここで乗務員が交代。どんどん空が明るくなって来た。
6:38 前後に到着。
ちょっと変わった駅名であるが、ちゃんとした豊明市の中心駅である。機会があれば下りたい。
6:43 知立に到着。
この駅は現在高架化工事中で、最終的には非常に背の高い高架の駅になるようだ。現在、名古屋本線上りホームのみ使用している。これからが非常に楽しみな駅である。
6:57 東岡崎に到着。
ここで朝日が昇ってきた。朝日を浴びたのは久しぶりだから新鮮である。
7:27 豊橋に到着。
目的地に着いた。さて、これからどうしよう。とりあえず前々から行きたかった場所に行こうと思い、路面電車の「駅前」という名の電停へ。この駅前電停から発着しているのが豊橋鉄道東田本線。駅前と赤岩口、運動公園前を結ぶ路面電車である。昔は岐阜にも走っていたが僕が物心ついて少しした頃に廃止になってしまったので今から乗るのが楽しみである。
7:40 ワンマン普通 運動公園前
さあ、フリーきっぷを買って車両に乗車する。車両はモ780形。
1997年に岐阜市内線、揖斐線直通用車両として登場。その後2005年の廃止まで名鉄で活躍し、その年からこの豊橋鉄道に譲渡され、登場からもうすぐ30年を迎えるが現在もこうして走っている。元とはいえ、岐阜を走っていた車両に乗れるのはありがたい。ちなみにモ780形のモはモーター車の略である。
さあ、そろそろ時間なので電車に乗ろう。
車内は名鉄の面影を感じるロングシートの席と、うまく言葉にはできないような安心感がそこにあった。電車が発車すると独特のモーターの唸る音が車内に響き渡る。26年の年季を感じさせるベテランだからこそ奏でられる音を奏でながら電車は目的の停留所に到着する。
7:47 市役所前到着。
さて、ここからは歩いて目的の場所へと向かおう。豊橋公園を歩いていくと目的のものが見えてきた。吉田城である。
1496年に今橋城として創建。その後松平(後の徳川)家康の重臣・酒井忠次が入るなど歴史的に重要な場所である。
かつては本丸や鉄櫓(くろがねやぐら)の他にも建物は存在したが明治6年の火災で多くの建物を焼失してしまったという。非常に残念である。本丸もこの時工事中だったのでその姿を拝むことは出来なかった。前情報なしで行ったので知らないのは当然である。しかし、鉄櫓は入れそうなので入ってみよう・・・、と思ったが時間外であった。現在の時刻は8:00。開館は10:00。2時間後・・・今回は諦めよう。本丸も含めて」また次に訪れた時の楽しみにしよう。その後は豊橋公園をまわった後、友人と久しぶりの再会をしてから豊橋を後にした。
次の楽しみもできたことだし、さて、次はどこへ行こう。