カープの前半戦を振り返る
カープは前半戦を47勝38敗の2位で終えた。首位阪神とは1ゲーム差である。開幕前、このような成績で前半戦を終えるとは少なくとも思えなかった。開幕前は先発陣は揃ってはいるものの不安しかない中継ぎ陣、WBC中の栗林の負傷、若手野手の台頭が少ないなど懸念点が多くあった。開幕前の順位予想も多くの解説者は最下位予想をしていた。だが、なぜカープは躍進したのか?自分なりに考えてみたので最後までお付き合いください。
前半戦に起こった出来事
まず、今季の広島は開幕4連敗を喫した。この間絶望しか感じなかったファンは多いかもしれない。特に開幕3戦目の野間のエラーはかなり辛く感じたファンは多いだろう。しかし開幕4連敗のあと巨人に3タテ含む5連勝とまさかの借金返済。結局その後もカード負け越しは多かったものの同一カード3タテなどで勝率5割をキープし続けた。
鬼門の交流戦は初週から6年間勝てなかったオリックス、5年間勝てなかったソフトバンクと当たるなど交流戦開幕6連敗も覚悟したファンもいたかもしれない。だが、秋山のホームランと九里の好投で6年ぶりにオリックスに勝利。森下の好投でソフトバンクにも5年ぶりに勝利した。2カード連続で負け越したもののここ数年の交流戦のことを考えればよく頑張ったように思う。その後も負け越したカードは多かったがなんとか交流戦を勝率5割で乗り切った。ここ数年の悲惨すぎる成績を考えれば本当に健闘した。
リーグ再開後、カープの勢いは増した。中日、ヤクルトにはビジターで負け越したものの、阪神に勝ち越し、巨人に2カード連続勝ち越し、横浜に2カード連続3タテととんでもない勢いを見せた。勝率も5割をキープしていたがここにきて貯金を9に伸ばした。ただ、この間に西川が負傷で離脱した。打線の軸を欠いている状態なので後半戦が不安である。しかし、今のカープなら、新井監督ならどうにかしてくれるのではという期待が持てる。
個人的前半戦MVP
個人的な前半戦MVPをあげるとするなら、投手は矢崎、野手は坂倉だと思う。特に矢崎は絶対的守護神栗林の不調と離脱で空いてしまったクローザーを埋める活躍を見せた。ピンチを招くことが多くヒヤヒヤする展開が多すぎる気もするが矢崎がいなければカープはこの順位にいないのは間違いないくらい矢崎の活躍が光ったように思う。栗林の復調もあり、リリーフ陣は栗林、島内、矢崎の勝ちパターンにターリー、大道、中崎とリリーフ陣はセリーグの中でも整備されている方だと感じる。後半戦にかけて疲労も出てくると思うので若手の台頭にも期待したい。
個人的野手前半戦MVPの坂倉。昨季は主に三塁を守り全試合出場。今季は捕手一本での起用となった。個人的には捕手坂倉で120試合くらいしか出ないことで得点力が減るのでは…とも考えたがそんな心配はいらなかった。今季のチーム防御率は昨季に比べて改善された。シーズン序盤は後逸が多かったり盗塁阻止率が低かったりと少し心配したが、最近の成長は目を見張るものがある。盗塁阻止率も大きく改善され、後逸する場面も少なくなった。打撃の方はシーズン序盤は苦しんだが交流戦に入ってから調子を取り戻し前半戦終了時点で打率.281 8本と数字を戻してきた。特にここぞの場面で打つことが多いように感じる。とんでもないスピードで成長しているが後半戦にも期待したい。
後半戦のキーマン
オールスターが終わると大事な後半戦が始まる。後半戦のキーマンを投手と野手から1人ずつ紹介したい。
投手の方から述べると、投手のキーマンは大道。今後栗林、島内、矢崎の勝ちパターンの投手たちが疲労によって数字を落とすかもしれない。主にビハインドやリード時に投げる大道がそこに加わることができればリリーフ陣はより強力になる。これはケムナ、中崎、塹江にも言えることだが、あえて大道を選んだ。2軍からの突き上げにも期待したい。
野手はデビッドソンを選んだ。彼の長打力はやはり凄まじいが三振が多い。しかし、ある程度率を残すことができれば打線に厚みが増す。彼が後半戦爆発すれば4番打者不在問題も一気に解決する。守備はかなり良いだけにあとは三振が減れば……文句のつけどころがない選手になるだろう。他にも2軍調整中のマクブルーム、2軍で結果を出している中村奨成あたりにも期待したい。
最後に
開幕直後は前半戦を2位で終えるとは思えなかった。チームは試合を通して成長していると思う。西川が復帰するまでは我慢の時期。なんとか2位をキープしつつ阪神と離されないようについていけるような戦いを期待する。
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