単身赴任中、妻が心の病になりました
自分自身への戒めを込めて、また同じ状況の方を少しでも減らせるように、書かせていただきます。
単身赴任で九州から東京に出てきて1年半、妻が心の病になりました。
昨年までは妻が育休のため、妻と息子は東京と九州の2拠点生活をしていましたが、今年の4月に妻が育休から復帰しました。
一人で子育てと仕事の両立をしてもらうことになり、九州は妻の地元といえども家族の手厚いフォローは得られず、ワンオペになることに私も妻もとても不安を感じていました。
それでも、仕事に前向きな妻は、育休を早めに切り上げて年度はじめの仕事がスタートするタイミングでの復帰を選びました。
復帰してしばらくして、やはり大変だ、ということは何度も聞き、大変なことはよくよくわかっているつもりで、辛かったら休みをとってほしいし、どうしてもダメなら仕事を辞めて一馬力になってもいいから、とは伝えていました。
でも、地方の女性のキャリアはそう簡単ではなく、妻の仕事はニッチな職のため辞めたら次がない。仕事も好きでマジメに前向きに取り組んでいる妻には、私の言葉は少しズレていたのだと、今では思います。
さらに子育てでも、息子は呼吸器が弱くクループになりやすいため、夜間に何度か救急車を呼んでいました。夜に呼吸が止まるのではないかという不安を抱えながら、妻は夜になると眠れなくなっていったそうです。
仕事でも、復帰したてで、息子の送り迎えのため時短勤務をして、仕事量も極力減らしてもらえるように職場にお願いしていました。それにもかかわらず、トップの一存のみで何も相談がなく仕事を増やされ、時間内では捌けない量になっていたようでした。
復帰して2〜3ヶ月たつと、妻は夜眠れなくなり、朝起きて仕事のことを考えると憂鬱になり、職場に行くと涙が止まらなくなる、という状況になってしまいました。
これはまずいと思い、私の方で心療内科を探しました。ただ、どの心療内科も初診を断られたり、そもそも電話が繋がらないところばかりで途方に暮れました。
こういう時に、以前、病休で休んでいた同僚に相談して、なんとか受け入れてくれる病院を見つけて予約しました。それでも取れたのは電話をした1ヶ月後でした。
この時に初めて、世の中には心の病の方がたくさんいて、心療内科が満杯であることを知りました。
そして1ヶ月後、妻と付き添って心療内科を受診しました。そこで診断されたのが「適応障害」でした。
適応障害は、ある特定の状況や出来事(転勤、配転、新しい人間関係など)が、その人にとっての主観的な苦悩(とてもつらく耐えがたい感じ)を生み、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。(https://ikezawa-clinic.net/info_tekiou.html)
妻の場合は、その原因が仕事・職場だったようです。
診断書をもらえ、職場と病院に相談をしてまずは1ヶ月の休暇を取ることになり、今に至ります。
職場から離れ、今は知り合いの少ない東京にいることで周りの目も気にせず妻の様子は穏やかになってはいます。
あの頃、電話でも少しのことで言い合いになっていたのは、妻の心が限界だったシグナルだったのだと思います。
なんとか今は元気ですが、私がもっと早くに気づいて行動しておけば、という後悔はあります。
私の転勤についても、大変になるとわかっていながらキャリアのステップアップになるからということで背中を押してくれた妻には、とても感謝していたので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
仕事もお金もモチロン大事ですが、家族はかけがえのないものです。身近な人の様子が少しでもおかしいなと思ったら、早く動いてください。嫌な環境からは少しでも離れてください。
悲しい思いをする人が少しでも減るのを願うばかりです。
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