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「プラットフォーム」の未来

どんな巨大企業でも、一社で運営するクラウドの成長規模には実際には限度があるので、今後のクラウド時代の次の段階では、クラウド同士を融合したインタークラウドができるだろう。
※本中より引用


『〈インターネット〉の次に来るもの』を読んだ感想、第21回です!

第1回はコチラ↓


きのうのnoteでは、プラットフォームの発展の歴史を三段階に分けて、いまの第三形態の例はFacebookを挙げました。


そして、今回はプラットフォームの次の形として筆者が提唱している『インタークラウド』について書きます!

どんな巨大企業でも、一社で運営するクラウドの成長規模には実際には限度があるので、今後のクラウド時代の次の段階では、クラウド同士を融合したインタークラウドができるだろう。
※本中より引用


いま、最初に挙げたFacebookを含めた、Apple、Google、Amazonという巨大IT企業をまとめて『GAFA』と呼んだりもしますが、その先では、各企業だけでは成長に限界が来て、(持っているデータが)融合されるだろうと述べています。

にわかには信じがたいですよね!?


外から見てると、お互いに覇権を争ってバチバチやっているように見えるんですが、本当にそんな時代が来るのでしょうか...

というか、現状はデータを統合するどころか積極的に隠し合っている側面のほうが大きい感じがします。

現代のビジネスにおける最大の資産は『データ』だなんてこともよく言われますが、特にAI(人工知能)を開発するときには、どれだけ良質なデータをたくさん持っているかが大事になってきます。

だから、他の会社と違う良質な情報を持っていることが、そのまま会社としての差別化につながります。

まさに『インタークラウド』とは真逆な方向性です。

実際、筆者も『実現にはすごい時間がかかるだろうけど、、』みたいな補足もしています。

インターンクラウドは商業的クラウドが持っているデータ(クラウドはリンクされたデータのネットワークだ)を共有する必要があるが、現在はデータが金のように所蔵されがちだ。
データを所蔵しておくことは競争上有利になると見なされ、またデータの自由な共有が法律上も禁止されているため、会社がデータを創造的かつ効率的に、責任を持って共有できるようになるには長い時間(何十年も?)がかかるだろう。
※本中より引用

実際、GAFAほど巨大企業の話にならなくても、例えば病院なんかでも各病院が持っているカルテを統合したほうが、患者さんにためになるから早くしたほうがいいっていうのは、もう何十年も前から議論されていることです。

それでも現状あまり進んでないように外から見ていて感じるのは、やはり利権であったり、システムセキュリティの問題であったり、いろいろと乗り越えなければならないハードルがあるからなのでしょう。


でも、筆者としては大事だからこそ、みんなで共有するべきなんだという主張なんだと思います。

世の中全体でみたら、みんなで情報を共有したほうが、絶対に世の中が良くなるスピードは上がります。


そして、世はインタークラウドへと向かっていくと同時に『分散化』へも向かっていくと、筆者は言います。

一体、どういうことだ!?

インタークラウドへと向かっていくのと同時に、われわれは完全に脱中央集権化したP2Pのアクセスにも向かっていく。
アマゾンやフェイスブック、グーグルなどの巨大クラウドは分散化しているが、集中管理からは脱していない。
※本中より引用


きのうのnoteの最後で、『第三形態の次のプラットフォームでは、ユーザーの変更する権利にも配慮されたシステムが必要になってくるだろう』という話を書きました。

結局、いまはGoogleでもFacebookでも、運営する企業の力が強すぎて、ユーザーの融通があまり効きません。

それときょうの話を合わせると、クラウドが統合されたのちは、ブロックチェーンなどを使って運営体制そのものが分散化されていくという感じになるんですかね。

GAFAたちだけでデータを独占するのではなく、ユーザー側にもアクセスする権利が付与される。

『インタークラウド』と『脱中央集権』って一見相反するような感じもするんですけど、いまの状況からあと3歩か4歩くらい進んだ未来では、そんな世界が待っているのかもしれないですね。



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藤本 健太郎 / 編集者
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