『現実』について

ずっと以前、キリスト教関係の本を読んでいた時(本の題名を忘れました…)

モーセの十戒の『汝殺すなかれ』の原文の文法を調べると、禁止の『あなたは殺してはならない』という意味の他に(未来+否定+推測)とも解釈でき、『あなたはきっと殺さないだろう』という意味にもとれると書いてあり(英語版の十戒の You shall not killも、その二つの意味を表せるように訳してますよね)「ふーん、そうなんだ…」と思ったことがありました。

これを思い出したのは『殺したくない』と命令を拒否した兵士のニュースを観たからです。神様に『殺してはならない』と禁止されなくても、もともと人間には、この兵士のように『殺したくない』という気持ちがありますので『You shall not kill(あなたはきっと殺さないだろう)』と聖書に書いてあるのは正しいな…と思いました。

よく、現実に関して悲観的な考え方をする人が「人間は残酷であり、憎しみあう。『汝殺すなかれ』と書いてある聖書を信じるキリスト教徒同士が殺しあうのが現実だ。人類が存続する限り戦争はなくならない」と言ったりします。

しかし、上記の理由により

「人間は優しく、許しあう。『あなたはきっと殺さないだろう』と神様がおっしゃられたように、自分の身の危険を顧みず『殺したくない』と命令を拒否する兵士がいるのも現実だ。いつの日か人間は、誰も殺されない平和な世界をつくる」と言うこともできるのではないかと思います。

さてさて、どちらの『現実』が正しいのか(あるいは両方正しいのか…)世界の今後を見ていきたいと思います。

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