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年間700名以上の外国人観光客を案内した江戸城ガイド:2024年の振り返り
2024年は連日報道されている通りインバウンドが活況で、江戸城(皇居東御苑)をガイドする僕自身も、その盛り上がりを肌で感じた1年でした。
空前絶後の盛り上がりのおかげもあり、昨年は僕自身キャリハイの年間700名以上の外国人観光客を江戸城にご案内し、その魅力を世界の人々に伝えることができとても充実した年でした。
今回は、昨年1年間を振り返りながら、ガイドとしての経験や気付きを簡単にまとめてみます。
まず簡単な自己紹介
僕は2017年に全国通訳案内士試験に合格し、現在は江戸城を専門にガイドを行っています。もともとお城や歴史が大好きで、日本100名城巡りを趣味として楽しんできました(2022年に制覇)。通訳案内士として、自分の強みを活かせる分野を模索する中で、「お城専門のガイド」という道に辿り着きました。
都内在住の地の利を活かし、日本最大の城である江戸城(皇居東御苑)に特化したガイドをしています。コロナ禍には、外務省主催のウェビナーで「日本の城」をテーマに講師を務め、ガイド活動再開後の2023年からは1年半で1000人以上の外国人観光客を案内しました。2024年だけでも約700名をお迎えし、日本の歴史や文化をお伝えする充実した1年となりました。
Instagramでも江戸城や日本のお城の情報を発信していますので、ぜひ覗いてみてください!
2024年ガイドを通じて気づいたこと
2024年、多くのお客様を江戸城でご案内する中で、様々な発見がありました。その中でも特に印象的だったのは、「海外で日本がどのように紹介されているのか」を知る重要性です。
江戸城ガイド中、よくいただく質問の一つが「なぜ江戸幕府は崩壊したのか?」というものです。僕自身、このテーマについては様々な要因が絡んでいると考えていますが、特に「朝幕関係の崩壊」を主な理由として説明しています。
そんな中で、イギリス人のお客様から
「あなたの江戸幕府崩壊の説明を聞いて、昔観たソンドハイムの『Pacific Overtures』を思い出しました。」
とのコメントをいただきました。
「Pacific Overtures(太平洋序曲)」は、1976年に初演されたスティーブン・ソンドハイム作詞・作曲のミュージカルで、1853年の黒船来航を背景に、日本の開国とその影響を描いた作品です。世界的にも評価が高く、2023年には日本でも公演されたそうです。
このコメントを受けて、僕は、自分の史観が世界的なミュージカルのテーマと一致していたことに嬉しさを感じる一方で、その内容がミュージカルという形で広く知られていることに気づき、改めて海外の視点を取り入れる重要性を実感しました。
Stephen Sondheim作の「PACIFIC OVERTURES / 太平洋序曲」Spotifyでも聴くことができます
海外の視点を取り入れたガイドへ
これまで僕は、「ガイドの中で話す内容はユーモアを交えつつ、史実に忠実であること」を大切にしてきました。そして、次のガイドがより良いものになるよう、日本史を学び続けています。この姿勢はこれからも変わりません。
ただ、この「Pacific Overtures」の話をきっかけに、今後は「外国から見た日本」という視点も加えていきたいと考えるようになりました。お客様がどのような背景やイメージを持って日本に興味を抱いているのかを知ることが、より深くて魅力的なガイドにつながると考えたからです。
2025年も、お客様の視点に寄り添いながら、江戸城や日本の歴史の魅力を伝える新たな工夫を重ねていきたいと考えています。
2025年も昨年以上の勢いで
2025年もインバウンド需要の高まりが予想される中、昨年以上のパフォーマンスを目指して挑戦を続けたいと思います。
これまで中心としてきたInstagramに加え、NOTEでの発信も強化し、日々のガイドでの気付きを記録・共有することで、江戸城や日本文化の魅力をより多くの人に伝えたいです。また、江戸城ガイドのノウハウを他の通訳案内士と共有し、ガイドさん同士で横のつながりとなるコミュニティーをつくりたいとなと考えています。
2025年も江戸城・江戸時代・徳川将軍の魅力を世界に伝えていきたいと思います!