trail report-裏岩手連峰縦走-
2泊3日で”裏岩手連峰縦走”に行ってきた。
自分が歩こうと思ったきっかけは、アウトドアブランド”山と道”がやっているjournalで紹介されていたことが大きい。
温泉に浸かりながら、ハイキングするなんて最高じゃないか、、、!
そして最近火山を登るのが好き(景色が面白い)なのも大きなきっかけである。
はじめに旅の概要、持ち物、まとめについて書く。
詳細が気になる人はday1から細かくかいているのでそちらを見て欲しい。
概要
2021年6/5-7
day1 八幡平マウンテンホテルー松川温泉ー大深山荘 16.8km
day2 大深山荘-藤七温泉-茶臼山荘 15.6km
day3 茶臼岳-安比温泉-安比高原駅 16.5km
total 48.9km
衣類
montane スペクトラスモック、山と道5pocketpants、montane プリミノ半袖
ユニクロメリノセーター、H&M水着、tetonbros×SHMWダウンジャケット
drymax×SHMWソックス、ALTRA LONEPEAK RSM
着替えはソックス、Tシャツ、パンツ。
食料
レンズ豆、米、プロテインバー、ナッツとレーズン、カレー粉、塩、オリーブオイル、ギー、ザワークラウト、塩漬けの玉ねぎ
その他
NANGA UDD280、OMM classic32、トランギアミニ、soto ミニ焚き火台ヘキサ
まとめ
・温泉に入りながらのハイキングはリフレッシュ&モチベーションになる
・とにかく景色がめちゃくちゃ良い。ちょっと日本じゃないみたいな景色。
・普段からやっている保存食、発酵食品作り(ザワークラウト、玉ねぎ塩漬け)がが活かせてよかった。おいしいし、体にも良い。
・残雪期、地形的変化の少ない場所でのナヴィゲーションは相当難しい。
その場合、ヤマレコ などのGPSアプリをかなり頼った。
・稜線歩きが長いので、日焼け止めは必携。
・風が強く、焚き火調理が困難であった。固形燃料を着火剤として使うことでちゃんと調理できた。今後も必ず持っていこうと思う。
・結局1日の中で歩いている時間が長いので、そこをいかに快適に過ごすかがポイント。荷物の軽量化、サーフェイスにあった靴を履くことなどが大切ではと思う。
day1
まず1日目。前日から岩手入りしていたので、朝8時過ぎの八幡平マウンテンホテル行きのバスに乗る。そこからロード7kmを歩いて松川温泉にいくことにした。
写真はバスからの岩手山。登ってないけど。
松川温泉はまさしく秘湯という趣。
松楓荘というところの日帰り温泉に入ったが、人も少なくゆっくり入ることができた。川を橋で渡ったところに岩風呂があり、まあまあ揺れる橋が恐ろしかった、、
写真はNGだが、だれもいなかったので撮らせてもらった。
温泉からあがってから汗をかく活動をすることに若干の絶望を覚えながら、三ツ石登山口から上がって行く。
前日結構雨も降ったし、湿地帯もあるためかトレイルはけっこうぐちゃぐちゃ。
というか春の東北の山は雪解けのためだいたいビチャビチャな気が。
三ツ石山荘までいくと景色もひらけてきてきれい。
そこから三ツ石山へと行くところが難関で、結構な急斜面にも関わらず、雪が普通に残っていた・・・。当たり前だがすべるすべる。
一歩ずつつま先を差し込むようにして登って行く。
この難関を乗り越えると絶景が待っていた。
とにかくこの日は天気が最高によく、稜線歩きが気持ち良い。
こんなに長い時間、ハードなアップダウンなく稜線が歩ける場所ってそんなにないんじゃないのか!?少なくとも関西にはないと思う。
気温もちょうどよく、半袖半ズボンでずっと歩いていた。
ただ、その分日焼けがえげつなかった・・・
困った話を一つ。
残雪の状態で、地形的にフラットな道を進み、かつコーステープがない場合、本当に迷って困った・・・。
ヤマレコ があるので GPSでどうにかなるが、あれがなかったらとおもうとぞっとする。残雪期のナヴィゲーションは今回の大きな課題となった。
16時過ぎに大深山荘に到着。先着に自分より年上の男性1、女性3のチーム。
山小屋はとても清潔でトイレまでついている。
無料とのことだが、協力金入れBOXがあり、いわば投げ銭スタイル。
当日は風も強く、外にいるとどんどん寒くなってきており、これでテント泊だったらぞっとする。小屋のありがたみを存分に感じて、気持ちよく投げ銭しました。
夕食は安定の豆&米をカレー粉で香りづけし、ネイチャーストーブで炊く。
今回は玉ねぎの塩漬けをもっていったため、それで味の深み&栄養価アップを狙った。火がなかなかつかずに大変だったが、美味しく食べられて大満足だった。
夕暮れと星が綺麗に見れて本当に最高な気分で1日を過ごすことができた。
day2
朝はみんなで4時に起床。寒くもないしめんどくさいのでお湯などは沸かさずにザワークラウトとパンで食事。5時過ぎ出発。
この日も快晴で気持ちよく歩く。
あっという間に藤七温泉。8時過ぎに着く。
ここは混浴の露天風呂が6箇所ほどあり、お風呂の中からぶくぶく泡が出てきて、温泉のライブ感がすごすぎた。地球のパワーを感じる温泉。
熱くなってきたら隣に流れている川に入って温冷浴をすることがおすすめ。
川に温泉が混じってるらしく、あまりつめたくないので結構入っていられる。
特にすることもないので2時間ちょっとここにいた。
お風呂に入りながらこの先のことを考えていた。
当初は八幡平山頂付近の避難小屋に泊まるつもりだったが、まだまだ時間もあるしし、茶臼山荘まで向かうことにした。自分の体と相談して、歩く距離や時間を決められる自由さが、歩く旅の醍醐味なのかもしれない。
そこから八幡平へ。いまドラゴンアイという現象が見られる時期のため、山頂はすごく混雑していた。しかしここまでよく道路作ったな・・・と感心する。
レストハウスでビールを買い、外で飲んでいると、昨日山小屋で一緒になったグループの方々に再会した。ドラゴンアイは見られないとのことなので、人も多いし、ここはスキップすることにした。
このあたりからまたぐっと雪の量が増えてきた。
まっすぐ歩くべきところでも、雪が少なく足がはまりそうなところや水たまりを避けると、藪があるところも通ることになり、足に結構傷がいった。
茶臼山荘には14時までに到着する。中で休憩していたグループの引率の方が、なんと自分の使っている山と高原地図を作った人らしかった。びっくり。
早めに着いて何しようか・・・とも思っていたが濡れた靴などを乾かすには早めに着くのも良いなと思った。
day3
4時前に目を覚まし、窓を見ると綺麗な朝焼け。慌てて飛び起きる。
茶臼山荘は朝焼け、大深山荘は夕焼けが綺麗みたいだ。
この日は下り基調で楽勝かと思いきや、雪&森で道がわかりにくくとても苦労した・・・。こちらは歩いている人も少なそうなので、大音量でreplicantFMを流し、熊よけとした。
今回の旅である意味一番楽しみにしていた、野湯・安比温泉に向かっていたのだが、この道が崩壊していてなかなかにファンキーだった・・・
苦労してたどり着いた先には本当に美しい温泉があった。
大自然の中湯に浸かり、なんだか山に祝福されているかのような気持ちになった。
温泉を出て、降りてきた先は安比高原。
途中林道ですれ違った軽トラに乗ったおじいさんと色々とお話する。正直ちょっとなにいっているのかわからなかったが、自分が最高の気分で岩手の山を歩いたことは伝えられたと思う。
そしてこの安比高原がめっちゃいい!すごく緑が綺麗で、空がスコーンと広い。
とにかく気持ちの良い場所だった。
ブナの駅というところが拠点で、ハイキングやピクニックができるようなのだ。
ここはお子さん連れでもいけそうなので、是非訪れるべきスポットだと思う。
ここを抜けた後のブナの森が意外と道がわかりにくく、注意が必要。
というか、あまり刈り払われておらず、トレイルが若干藪に侵食されているので、よーく注意しないと正しいルートがわかりにくい。
11時前には安比高原駅のローソンにつくことができ、ビールで自分の旅の終わりをお祝いした。最高に気持ち良い景色を見ながら飲むビールの美味しいこと!
天気にも恵まれ、本当に最高の旅になった。
衣食住をもって歩く旅がより好きになったし、またすぐにでも行きたい。
景色も最高だし、温泉もたくさんあるし、小屋もあったかくて綺麗だし、このルートは本当に素晴らしいと思う。ぜひ、みんなにおすすめしたいと思う。