記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ジョーカー フォリ・ア・ドゥ ネタバレ感想

Xではネタバレは書けないのでこちらの方で。


前作と比べてかなり評価が低いというのは納得。
というのも、そもそもジョーカーに求めているのはヴィランであって、ダークヒーローという人が大半、1作目はまさにその覚醒を観る事ができたので観客は大満足。

でも、あまりの評価とジョーカーが民衆に指示されてしまったことにより、この続編は作らねばならなくなったと言っても良いのではないでしょうか?

基本は「法廷もの」と呼ばれる裁判映画でアーサーはいわゆる二重人格者だったのか?病気だったのかが焦点となる。

かんたんに言えば言葉での戦いがメインになってしまうので退屈になってしまう、その補完的な意味でレディ・ガガがメインのミュージカルパートが昨比の3分の1近くを占めている。

内容的にはアメリカのシリアルキラーの「テッド・バンディ」の裁判をモチーフにしていて、
(弁護士を解雇して、被告人自ら自分を弁護したり裁判を生中継したりといった箇所からも見て取れる)
70年代後半でハリウッドでたくさん作られたミュージカル映画へのオマージュでもあるのでしょう。

時代背景的にもそれ風に見える。
なんといってもこの映画は「タバコ」の喫煙シーンが多いことw
紙たばこ吸う人なら映画見た後にあの「ジョーカー吸い」したくなるでしょうねw

前回で持ち上げに持ち上げたダークヒーロージョーカーはしょせん「人間」である、しょせん人生そんなもの。
大番狂わせは無いよ。というある意味夢の無い現実と夢のある虚像をひたすら見せてくれる映画。

上記をアート的にも音楽的にも結末、アーサーが熱狂的なファンに刺されて死んで終焉。

リー(レディ・ガガ)もあくまで「ジョーカー」に心酔して恋をしていた(これは第1作にハマってしまった観る側の立場)と同じ。

アーサーはただの人間だとわかってしまい、興味を無くしてしまう。
そこには貧困で家族もいなくなった一人の白人中年という最も弱い立場に陥ってしまったジョーカーがいたという夢物語。

余談だけど、1作目に狂気した人たちはこの作品でジョーカーがハーレクインの助けでアーカムを脱獄して悪のカリスマとして成功するのを観たかったんでしょう。

全世界の期待をある意味で裏切れるのは素晴らしい。

いいなと思ったら応援しよう!