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六合折り紙(5)~長方形から~
6枚の紙を、上下・左右・前後の6方向から、差し込んだり糊づけしたりすることなしに組み合わせる「六合折り紙」、しつこく第5回である。
ある時、1:2の長方形をコの字型に折り、これを6方向から組み合わせることで、立方体を組めることに気づいた。極めてシンプルな作りである。
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とはいえこれは、ピラピラが浮いたり、まとまりが悪かったりで、とても作品と呼べる代物ではない。そこでここまでで得られた教訓、「まとまりが悪いときは凹ませる」を適用してみる。
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いわゆる「そのべ式ユニット」12枚組と同じ形である。ちっとは作品らしくなったが、これもまとまりが今ひとつなので、出っ張りを全部沈めてみる。
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正八面体のスケルトンになった。これはきっちりとした造形になり、まあまあ作品と呼んでよい代物ではあるまいか。
最初の立方体に対し、別の凹ませ方を考えてみよう。辺の中点同士を結ぶように、8つの頂点をそれぞれ凹ませると、立方八面体型の作品になる。
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これはなかなかいいなあと思ったが、こんなにシンプルでエレガントな造形が、今まで見つかっていないとは思えない。調べたところ、ポール・ジャクソン氏がこの形の作品を発表していたことがわかった。まあそりゃそうである。ということで、長方形6枚を組み合わせる形の六合作品を、先人に敬意を表して「ジャクソン型」と呼ぶことにしよう。
オリジナル作品でなかった腹いせに、せめてアレンジを考えてみる。角を凹ませる度合いを変えれば、切頂立方体ができる。これはまあ当然である。
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4頂点を大きく凹ませ、4頂点を小さく凹ませたものはこうなる。あえて1色で作ってみたが、取り付く島もない感じがなかなかよろしい。
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これだけでも何なので、長方形の面を正三角形2つに置き換えてみる。組んでみると、こんな形に仕上がった。
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ころんとして可愛らしい立体になった。何か名前をつけてやりたいが、どうしたものだろう。正三角形の面の現れ方から、「蝶ネクタイ」「三つ鱗」などの案を思いついたが、もう一歩味気がない。自分にはネーミングセンスがないなというのが、この六合作品を創り初めてから気づいたことのひとつである。